流山市立小学校のいじめ対応の現実⑭形だけの校内委員会
前回の続きです。
3.開示資料(12月23日)
①8/21いじめ防止対策委員会議事録
②9/26いじめ防止対策委員会議事録
③10/18いじめ対策会議
他に、真っ黒な海苔弁状態の資料が以下のとおり。「必要ですか?」と聞かれましたが、もちろん持ち帰りました。
私達が1番見たかった記録はいじめ防止対策委員会(本事案で調査組織とされたもの)の議事録です。どのような話し合いがされて調査方針が決められたのか、管理職より現場に近い担任、学年主任、校長が心理面の担当だと言った養護教諭はどんな意見をもっていたのかが知りたかったのです。
議事録は以下のとおり。
①8/21いじめ重大事態の認定日
②9/26いじめ重大事態の調査終了日
最初にぱっと見た印象は『これが調査組織の議事録?簡単すぎる!!』。
衝撃すぎて思わず市教委担当者に聞きました。
「私達は学校の調査に納得していないので、今後再調査や検証をお願いすることになると思います。その際にこの議事録は重要な資料のはずですが、本当にこれっぽっちなんですか?誰がどういう意見を言ったとか、検討の経過なんかが全然書かれていませんよ。」
市教委の回答は、
「これだけです。再調査の際に必要があれば、この時にどういう発言をしたかメンバーに再度確認しますので。」とのことでした。
つまり、後から何とでも言えるということですよね。そもそもこの2回分の議事録、開示に2ヶ月以上かかるような内容ですか?記録者の名前もありませんし、嫌な意図を感じました。
帰宅してから全ての資料をみて、流れを整理しました。
8/21 いじめ重大事態の認定日
8/26 被害児童の保護者へ説明、調査開始
8/29 加害児童の保護者へ説明
9/26 いじめ重大事態の調査終了日
10/3 被害児童の保護者へ調査報告書の説明
認定日と調査終了日の間、つまり調査期間には一度もいじめ防止対策委員会は開催されていません。調査組織とは名ばかりということです。
では誰が調査と分析を進め、報告書を作成検討したのか。調査期間中に開催されたのは「いじめ調査会」が1回、「◯◯小学校いじめ対策会議」が4回です。参加者は、前者が校長、教頭、主幹教諭、後者はこれに市教委の指導主事、スクールロイヤーが加わる形です。
9/24の会議録がこちら。
なるほど、調査組織の他メンバーへの経過報告や意見聴取などは行わず、管理職だけで進めていたんですね。
私達は開示資料をみるまで、調査組織(いじめ防止対策委員会)において、調査の内容が適宜共有された上でメンバーが各々の立場から多角的に討議し、報告書が作成されたのだと思っていましたが、それは幻想でした。管理職の決定をただ承認する上意下達の体裁だけの調査組織だったのです。
以前書いたように、調査は夏休み中に行われた加害児童への聞き取りだけで、他の児童への聞き取りやアンケートといった追加調査はされませんでした。ですから、調査期間とされた1ヶ月は管理職が教委やスクールロイヤーと相談して、学校に一切の瑕疵はないという言い訳(=報告書)を練り上げるためだけに費やされていたということです。
いずれも個人情報開示請求をしなければ知り得なかったことです。
また、裏切られた思いがしました。