思い惑う、それもいきてるから。読書記録 つぼみ
読書記録 つぼみ
宮下奈都先生
光文社 2017年
仕事と家庭の両立に悩み、適応障害の治療のため通ったメンタルクリニックで、
好きなことをしてみましょう
と、いわれ10代の頃のように図書館で本を借りることをしています。
さて、前回に続き宮下奈都先生です。宮下奈都さんの文章を読んでいると、「そうそう」と共感できる表現に出会うことがあり、何だか自分の心が軽くなるような気がするのです。
今回の作品「つぼみ」は思春期から20代までの人生が花開く前の「つぼみ」の人を主人にした短編集です。
その中の1つ「つぼみ」を記録として残します。
◎あらすじ
主人公は20代の女性美波。未婚で実家に住んでいる。中学校の友人みよっちゃんが離婚して子供を連れて戻ってきた。そしてもう一人の友人ヒロミも20で家をでて結婚したらしいが、今日は実家に旦那らしき人の車だけが置いてある。その旦那らしき人はどうもはっきりしない「やさおとこ」であった。美波とみよっちゃんはヒロミのことを心配してヒロミの家に行ってみたりもしたが、、、。
◎気になった箇所
◎感想
人生をいろいろな時期にわけると、10代から20代はいろいろな経験をして、多くの人に出会い自分の生き方をさがす時期、花開く前の「つぼみ」のじきだろう。
この短編集は、その時代を歩んでいる少女や女性の物語。
「まだまだ」、一つのことを極めるということ、先人の教えから「型」を学び、取り入れ、型によってより深く広く身につけるものが多くあるという華道をまなぶ物語も印象的だった。
私の仕事も文字通り「型」にあてはめながらも、一人一人にあったものを調整していった。型を身につけて、型通りに進めることは易しいように見えて実は困難なことも多い。
そして、型通りに何百回、何千回仕上げた後、目の前にあるものとは少し違う景色がみえることもあるような気がする。
引用した「ヒロミのやさおとこ」では、
中学時代の友達が、大人になって再び出会い、パートナーとの出会いと別れ、
葛藤を描いている。
親しくても口にできない自分の悩み、気づいていても相手をおもんばかり聞けない一言。
それでも、人生に迷ったりつまずきそうになった時に、お茶したり、ご飯を食べて一緒に時間を過ごしたいと思う人がいる、って悪くないなあと、本を閉じて思っている。
◎今日も最後まで読んでいただきありがとうございました😊
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