YUkI waku

日々思いついた、短いお話を思いのままに載せています。 読んで少しだけほっこりしたり、話の続きを想像したりしてもらえたら幸いです。 時間の合間によかったら覗いて見てください。 数分で良いので時間をくれたら嬉しいです。

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マガジン

  • 短編 ほっこり恋編

    ちょっとした合間、文字を読み時に是非どうぞ 読んだあと、その後の物語りを少し想像してもらえたら 嬉しいです。2人の恋模様を、どうぞ

  • 短編 心情編

    クスッと笑えるものや、 少しでも共感して頂けたら嬉しいです。

  • 短編 ファンタジー編

    短いお話を紡いでいます。異世界への旅楽しんでください

最近の記事

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『別れの予感』短編小説🌸

桜はまだ咲いていないが 卒業式シーズンはすぐそこまできている。 私は床の上に寝転ぶと、窓の外の雲がゆっくり流れていく様子を見て呟いた。 『あーもう嫌になっちゃう。』   『これ返すよ。もう必要ないから。』 鍵を差し出された。 『なんで?本当にもういらないの?』 『うん。ごめん。もう…必要ない。』 そう言ってその場から去った後ろ姿。 勝手な奴。 手のなかの家の鍵がやけに重たく感じた。  なんとなくは気がついていた。 部屋の荷物が少しずつなくなるタイミン

    • 願い

      ただ 嫌なことが少しでも無い日 そんな1日でありますように… 空が青く 雲が遠く 空気が透き通った日 駅まで走る 踏切手前で呼吸を整えて 改札を通り過ぎる 自分はまだ走れる 今日も1日が始まる 全てがうまくいく1日なんて望んではいない 空は遠くまで続き 雲は風にどこまでも流されていく 空気はこの世界を覆い 区切りや仕切りのない世界を 自由に行き来している 空は広くどこまでも続いている ただこの小さな世界で 小さな不幸が起こりませんようにと 精一杯願うことだけ

      • 普通と誰か

        自分の魅力に気がついている人 ただ立っているだけなのに視線がいく 顔が良いとか スタイルが良いとか それだけでは無い どこからか漂う魅力に 引き込まれる 自分のことが大好きで… もしかしたら ナルシストなのかもしれない 自信が魅力となり 身体を包んでいるのだから そんな勝手な想像をしながら 魅力的な人を眺めた 私はやはり 普通の人なんだろうな… 1回見ただけでは見分けがつかないから “誰かに似ている“とよく言われる 普通中の普通だと言われてるようなものだ 家か

        • いきもの

          テレビの音が部屋中に流れ のらりくらり 時間が過ぎる 携帯のゲーム 読みかけの雑誌 部屋の中にはやらなきゃならない 仕事があちこちに散乱 ふと横を見た 鏡に映る自分 あれ? こんな顔していたっけ? 誰だ? 記憶の中の 自分はもう少しまともな顔していたはず 近づいてもう一度よく見たら 鏡の中には顔の浮腫んだ“ハゼ“がいた いつからか意識も顔も 生き物という分類の存在になってしまったな

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        『別れの予感』短編小説🌸

        マガジン

        • 短編 ほっこり恋編
          7本
        • 短編 心情編
          3本
        • 短編 ファンタジー編
          3本

        記事

          盗っ人

          何かを盗んだ事はありますか? なんでも良いのです 自分以外の誰かのもの 誰かの大切なもの 人のもの そんな価値のあるものを あなたは盗んだ事ありますか? 盗むってドキドキしますよね 自分以外のものを 誰にも気付かれずに盗む そっと 私はあります。 ・ ・ ・ ・ あなたの時間をいま 盗んでいます。 。

          良いことが起こる予感

          電車の窓から風景が流れる あんな所にあんなお店あったっけ? 小説だったら 電車から見える家の窓に映った殺人事件を 目撃した なんて展開もあるかも知れないな 今日は午後から雨が降るって言っていたのに お布団が干してある 勇気があるなあの家… そんなくだらない事を考えているうちに 目的地に着いて電車のドアが開く 今日の夢は 空一面にダイヤモンドが輝いていて それを見てとても嬉しく不思議な気持ちになった 目が覚めたとき久しぶりに はっきりと覚えていた夢 きっと良いこ

          良いことが起こる予感

          シーソーみたいな2人

          『久しぶり。』たった5文字の言葉 これを言うために何度も練習した 口から出てきた“久しぶり“は 案外すんなりいままでで1番自然だった。  僕と君はシーソーのようだった 初めて会ったのは中学の時 眼鏡をかけたおとなしめの女の子だと 勝手に思っていた  高校に入って眼鏡を外した君は よく笑う普通の女の子だったけど 僕より少し大人な気もした。  大学生になった僕と君 両思いで付き合うようになった  どこで歯車が狂ったのか分からないけど 僕

          シーソーみたいな2人

          久しぶり

          見栄って怖い。 普段面倒な時は眼鏡なのに ここぞと言う時は絶対にコンタクト  髪の毛だってネイルだって完璧にしたい お化粧は時間をかけて ナチュラルに見えるメイク  鏡の前で笑ってみる。 大丈夫。可愛い。 心でそう唱える。  油断して少し太ったからお気に入りの スカートは履けなかったけど まあまあなスタイル  誰に何を見せたいのか 自分でも分からない。  『もう出ないと遅れるんじゃないの?駅までゆっくり歩くんでしょ?5分前行動

          久しぶり

          君と石

          河川敷で君は言った 『知ってはいたんだ、彼女がいるって。いやぁフラれちゃったなー。』  僕はたまたまその場に居合わせただけだから 何にも言えずに黙っていた。   君は石を摘んでは少し前に投げる仕草を繰り返していた  僕がいるから泣けないのか 僕がいるから泣かないでいれるのか…  『なぁ三島、どこまで飛ぶか投げてみようぜ』 僕は君に提案してみた  君は少し僕の顔を見て軽くうなづいた 『私向こう岸までついちゃうよ。』  そう言って一生懸

          コーヒー

          『君はいつもそうやって僕を責める』 私が責めてるんじゃなくて、 あなたがそうさせてるのよ。 『それは誰の心配?何が気になるの?僕?君?それとも…世間の目?』 しょうがないじゃない。 心配性の私はどうしても色んなことを考えてしまうのよ。 『1人でいる時間も欲しいんだ』 私だって欲しいと思ってるけど お互いのタイミングが合わないだけよ。 『すぐにそうやって怒るよね。』 あなたの言い方も酷いと思う 何もかもがピッタリ合う 毎日笑顔の2人ではないけれど それでも

          コーヒー

          大好き

          私が一目惚れした時からずっと一緒 分かってる、変わったのは私 少しくたびれた所は出てきたけど でもいつも素敵だなって見るたびに思う 私は本当にダメな奴… “ダイエット“すると誓っても 気持ちは本気なのに、いつも口だけになってしまう それでもこの関係はずっと変わらないって どこかで気が付かないふりをしていた。 年々私がどんどん変わっていく姿を 黙って見守っていてくれてたから 拒絶されるなんて思わなかった 諦めないといけないと思った朝 鏡に映る自分を見て泣きたくなった

          5円玉

          出かける前のテレビから聞こえてきたのは 『今年の夏は暑くなるみたいですね〜』 そんな会話だった。 まだ春もきていないのに、もう夏の話をしている。  人というのは、先どりが好きで きていない先の話をすぐにしたがる。 そして、未来の楽しい事を想像して話をする事が多い。 それは全て過去の思い出の話なのに  未来に過去と同じ楽しい事が待ってるなんてわからない。 近ごろ少し卑屈になってる私は、家からそんな事を考えモヤモヤした気持ちで信号まで歩いた。 信号機の下

          騙された

          これは騙されたってことだよな? そう思って良いよな? 俺は自分の心に問いかけた。  『なーお前って騙されたってどういう時に思う?』 昼休み隣にいた同級生の上野に俺は聞いた。 『あー?なん?お前誰かに騙されたの?』 上野はパックジュースのストローを口に加えて俺を見ながら話した。 『いや、そーゆーわけじゃないんだけど、お前ならどんな時“うわっ騙された“って思う?』 『うーん。そうだなぁ…そうそう!この前コンビニでチョコパン買ったらそれチョコ全然入ってないや

          騙された

          5人の男

          高嶺の花とはよくいったもので 4人の男達が同じ女性を奪い合っていた。 男達は自分が1番良いと思う方法で 女性にアプローチしはじめた。 1人目の男は言った。 優しさだ。とにかく優しくする。 男は彼女の荷物を持ち。 彼女が転びそうになれば支え彼女を気遣った。 女は感謝を込めてお礼を言った。 2人目の男は言った。 お金だ。贅沢をさせてあげる事だ。 男は沢山のプレゼントや豪華な食事に誘った。 女はお礼を言ったが食事には来なかった。 3人目の男は言った。 何が1番てそれはロマ

          大失敗

          やらかしてしまった。 途中でやめておけばよかったのに 最初は小さなミスだったから 自分でなんとか出来ると思ってしまった ミスをカバーしようと焦って またミスをして… どんどんドツボにハマってしまった。 最終的にはどうしようもできなくなっていた 解決策はきっとどこかにあるかも知れないし 時間が解決してくれるかもしれない やってしまったことはもうしょうがない 人間は完璧ではなく誰にでも失敗はあるから… そう、自分の人生の中できっと時が経てば 大したことではな

          魔法の言葉

          “さぁ答えはCMの後で” あぁ答えが気になる…知りたい これって魔法の言葉  “〇〇限定の商品です” もぅなんだか買いたくなってしまう…今しかない これって魔法の言葉  “今から何%引きです。時間限定セール” うぅいつもよりお得な気がする…得したい これって魔法の言葉 “売り上げ第一位口コミ大賞” ふぅ人気が絶対にあると思ってしまう…大人気 これって魔法の言葉  毎日沢山の魔法の言葉に囲まれて 沢山の言葉を知ってるはずなのに いざ書こうと

          魔法の言葉