Yuki_Waka

看護師(RN,PHN,MSN) :ICU→大学院(急性期看護学専攻)→循環器病棟 医療機器開発・ヘルスケア事業に興味を持ち、ピッチや企業に事業案/企画案を提案中!「医療者の笑顔を守りたい! 」 アントレプレナー/集中ケア/AI/退院支援/心不全

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至福の「お座り」時間のために

2020年も残すところ、後1ヶ月! 今年はお家時間を充実させるべく、パソコンのキーボード・kindle paperwhite・本棚、椅子といろいろなものを購入した!そのお陰でお家時間が充実したことは間違いない! その中でも、2020年買ってよかったものベスト1は、 ドゥルドゥルドゥル〜〜〜〜 パンパカパ〜〜〜ン! カール・ハンセン&サンのYチェア(CH24)だ! Yチェアは北欧を代表するハンス・Jウェグナーがデザインした椅子になる。歴史も古く1950年に生産を開始し

    • 【文献紹介第17段: 看護師の業務量が増加すると患者の院内死亡率が増加するって本当?】

      はじめに皆さん 新型コロナウイルス対応などで日々お忙しくされていると思います。 今回は、この看護師の業務量に着目した研究をご紹介します。 これまで、看護師対患者比が死亡率に影響するといった報告がされてきました。看護師が受け持ちをする患者が1人増えることで死亡率が増加するといったものになります。確かに、患者が1人増えると業務量は増加するでしょう。ただ、軽症な方と重症な方の受け持ちでは業務量は異なります。ということは、患者の受け持ちが増えることが、業務量を正確に反映していない

      • 【文献紹介 第16段:せん妄のサブタイプと認知機能障害との関係性】

        【はじめに】 CAM-ICUやICDSCを使用して日常的にせん妄評価を実施している施設も増えてきていると思いますが、さらに、せん妄のサブタイプ、いわゆる低活動型・過活動型・混合型も含めて評価を行っている施設はどの程度いらっしゃるでしょうか?! CAMーICUを使用している施設の方は、RASSと合わせて評価することによって、せん妄のサブタイプも評価することができるので、意識的に評価を行っている方もいらっしゃると思います。 今回は、この「せん妄のサブタイプ」に着目してみたいと思

        • 【文献紹介 第15段:ICU退室後に生じる慢性疼痛とは?!】

          【はじめに】皆さんは「慢性術後疼痛(CPSP:Chronic postoperative surgical pain)」をご存知でしょうか? いわゆる、創部の痛みが術後3ヶ月以上も持続する状態のことを指します。この慢性術後疼痛は退院後のQOLの低下に影響することが示唆されています。 では、重症疾患に罹患しICUに滞在した患者ではどうでしょうか。彼らも同様にICU退室後に慢性疼痛に悩まされていると聞きます。しかし、実際のところ具体的なところはまだわかっていない現状にあります。I

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          <文献紹介14段:指先の皮膚血流変化はショック患者の死亡率と関連している?>

          【はじめに】みなさんはこんな経験はないだろうか?! 敗血症性ショックや心原性ショックなどのショック患者がICUに入室し、様々な介入を行い、その結果、血圧は上昇し循環動態は落ち着き、MAPも65mmHg以上維持できるようになってきた。 だけど、末梢が冷たかったり、チアノーゼが出ていて、末梢循環を評価すると循環障害が改善していないと感じることがある。どうも末梢循環はまだ安定していない気がしてならないといった状況である。 実際のところ、他の研究では膝から広がっていくチアノーゼを評価

          <文献紹介14段:指先の皮膚血流変化はショック患者の死亡率と関連している?>

          【新型コロナウイルス対応下、医療者のメンタルヘルス①:二次性外傷性ストレスに気をつけて】

          はじめに多くの方が新型コロナウイルス関係の対応に追われていると思います。 今回はケアに携わっている医療者のメンタルヘルスについてご紹介します。 皆さんは「二次性外傷性ストレス(Secondary Trauma Syndrome)」という言葉を聞いたことがありますか? 二次性外傷性ストレス「二次性外傷性ストレス」とは、一般的にトラウマをおった人のカウンセリングや治療にあたっている人に自然に生じるものと言われています。 トラウマを持つ方と関わり共感し支える中で、支えようとする

          【新型コロナウイルス対応下、医療者のメンタルヘルス①:二次性外傷性ストレスに気をつけて】

          <文献紹介13段 ICU人工呼吸患者は「無鎮静」で管理可能か>

          「Light Sedation(浅鎮静)」から「Non sedation(無鎮静)」の時代へ?! はじめに過鎮静の弊害や鎮静剤そのものの副作用が言われ始めたことから、集中治療での「鎮静」のあり方が議論されている。「Light Sedation(浅い鎮静)」、「Daily Interruption of Sedation(鎮静の一時中断)」はそんな中、鎮静剤の使用量を減らす対策として有効性を示すエビデンスが少しずつ蓄積されている。これらを実施することが人工呼吸器装着時間やとI

          <文献紹介13段 ICU人工呼吸患者は「無鎮静」で管理可能か>

          文献紹介12段:自然光への暴露は人工呼吸患者のせん妄の予防に与えるか?!

          はじめに本日は、「せん妄予防に対する非薬物療法」に関する文献をご紹介したいと思います。 皆さんが仕事をされている集中治療室はどのような環境でしょうか。カーテンで仕切られていて、オープンスペースになっている。または、壁や扉で仕切ることができる個室がある病院もあるかもしれません。当院のICUは構造上、窓がある部屋とない部屋があったりします。窓がない部屋で過ごされている患者さんは、今が朝なのか夜なのか、一日の流れが分からないとよく言われます。また、フロアで過ごす方は、周囲の音が気に

          文献紹介12段:自然光への暴露は人工呼吸患者のせん妄の予防に与えるか?!

          研究に関する気になるワード:オプトアウト

          オプトアウト臨床研究のうち、 診療データ等の情報などを用いる研究については、 国が定めた倫理指針に基づき、対象となる患者から直接同意を得ない場合がある。この場合、 個別にインフォームドコンセントを実施し、同意を得る代わりに、研究の概要を知らせ、 協力したくない人に手を挙げてもらう(拒否が無いことをもって同意と見なす)。あらかじめ研究内容の詳細をWebサイトにて公開し、あらかじめ研究内容の詳細をWebサイトにて公開し、研究対象となる患者が、拒否できる機会を設けている。 このよ

          研究に関する気になるワード:オプトアウト

          <文献紹介第11段:バーチャルリアリティ(VR)は心臓手術後患者の疼痛を軽減できるのか?>

          はじめに皆さんはヴァーチャルリアリティー(VR)は体験したことがありますか?! 近年、ヘッドマウントデバイスにスマートフォンを装着することで、 誰でも手軽に体験することができるようになってきています。 なんといってもVRは「没入感」がウリなんだとか! アーティストのライブを観るなら、自分の目の前にアーティストがいるような感覚になります。行ったことがない国やもしかすると、現実には存在しない魔法の国に行くことも可能かもしれません。 以前、VRを体験した時、目の前の映像が凄すぎて、

          <文献紹介第11段:バーチャルリアリティ(VR)は心臓手術後患者の疼痛を軽減できるのか?>

          <文献紹介第10段:心理的フレイルに気をつけるべき、その理由>

          はじめに今回は「心理的フレイル」についてご紹介したいと思います! 皆さんは「心理的フレイル」と聞くと、どんなイメージをしますか?! 「あれっ?! フレイルって運動機能の低下のことではないの?、心理的ってなんだろう…。」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。 フレイルとは「加齢に伴う予備能力の低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」と表現されることが多く、この回復力が低下した状態によって、機能障害や要介護状態・死亡などに陥りやすい状態になると言われています

          <文献紹介第10段:心理的フレイルに気をつけるべき、その理由>

          <文献紹介 9段:せん妄はバイオマーカーで予測できるのか?>

          「この患者さん…. せん妄になりそう…」 臨床現場では、そんな予知的な感覚を持ちながら患者さんと関わる機会があるのではないでしょうか。確かに、高齢であるとか、既知の認知症を持っているなど、様々なリスク因子がせん妄のリスク因子として明らかになっています。では、細胞レベルではどうでしょうか?! 入院時に取得したバイオマーカーからせん妄の発症の重症度や長期化の程度を予測することができれば、「あの人はあるバイオマーカーが高かったから、もう少しICUでみておこう。病棟に転棟するのは早い

          <文献紹介 9段:せん妄はバイオマーカーで予測できるのか?>

          <文献紹介 第8段:PICSの長期的予後を改善するための非薬物療法に関するシステマティックレビューとメタアナリシス>

          はじめに集中ケアに携わる方は、「PICS」と聞くと、ピンと来る方も多いと思います。もし、集中治療に携わっていない方で「PICS」の概念知らない方は、今度まとめてを書いてみようと思います。 簡単に説明をすると、重症な疾患が発生(重症な感染症、緊急的な手術など)し、集中治療室で長期的な管理をされた患者に、原疾患はそのものは落ち着いたものの、身体機能障害や認知機能障害、精神障害などが、ICUを退室した後も遷延する問題です。そのため、「Post Intensive Care Synd

          <文献紹介 第8段:PICSの長期的予後を改善するための非薬物療法に関するシステマティックレビューとメタアナリシス>

          <文献紹介 第7段: ABCDEFバンドルの導入はICU入室患者のアウトカムを改善するのか?>

          皆さんが日々実践されている「せん妄マネジメント」や「早期離床」をABCDEFバンドルとしてプロトコル化して、バンドルケアとして遵守率を高めていくと患者のアウトカムは改善していくのでしょうか?! Pun, B. T., Balas, M. C., Barnes-Daly, M. A., Thompson, J. L., Aldrich, J. M., Barr, J., et al. (2019).Caring for Critically Ill Patients with

          <文献紹介 第7段: ABCDEFバンドルの導入はICU入室患者のアウトカムを改善するのか?>

          <文献紹介 第6段 夜勤中はしっかり食べるより軽食がよい>

          <文献紹介 第6段 夜勤中はしっかり食べるより軽食がよい> 夜勤中の食事は皆さんはどうされていますか?! 私は2交代勤務をしています。多くの施設が2交代勤務をされているのではないでしょうか?!私は2交代勤務をしています。多くの施設が2交代勤務をされているのではないでしょうか?! 夜勤中は、夕食を食べた後、仮眠はあるけど、夜中起きていることが多くて、 お腹がすいて仕方がない… 最近のお腹のお肉も気になるし… でも、何も食べないと朝方に胃が痛くなるしどうしたらいいんだろう…

          <文献紹介 第6段 夜勤中はしっかり食べるより軽食がよい>

          <文献紹介 第5弾 入れ歯の手入れを毎日しないと肺炎リスクが高まる!(高齢者)>

          【概要】誤嚥性肺炎は高齢者の死因の上位を占めており、病院や介護施設に入所する高齢者に対して口腔ケアを行うことが肺炎予防に有用であることが示されています。 しかし、地域で暮らしている高齢者において口腔ケアが肺炎予防に関連しているか明らかにされていません。 本研究では、65歳以上の地域在住高齢者約7万人を対象に、入れ歯の清掃頻度が少ないことが過去1年間の肺炎の発症と関連するのかを明らかにしました。 【ご紹介する文献】 Kusama, T., Aida, J., Yamamot

          <文献紹介 第5弾 入れ歯の手入れを毎日しないと肺炎リスクが高まる!(高齢者)>