【BL声劇フリー台本】血を吸うと気持ち良くなるヴァンパイアと美味しい男

タイトルが何も思い浮かびませんでした。
一人用台本『血を吸うと気持ち良くなるヴァンパイア』に出てくるヴァンパイアと、彼に血を吸われる男による二人用台本です。

この台本は男性が演じてください。
性別変更は不可です。

台本では「」と【】で読み手を分けて記載しています。
《》はそのままでもお読みいただけますが、読み手の方のお名前など好きなお名前に変更したいただいてもお楽しみいただけます。
※の箇所は音の指示ですので読み上げないでください。

「」の人はひたすら気持ち良くなり、【】の人はひたすら痛みに耐えてください。

ご利用の際は利用規則をご一読くださいますようお願い申し上げます。


【利用規則】


◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。


 商用・非商用問わずご利用いただけます。
 ご自由にお使いください。


 利用時のご連絡は任意ですが、ご連絡をいただけますと大変励みになりますし、喜んで影都千虎が拝聴致します。


 音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名:影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
(@yukitora01)


 配信でのご利用も可能です。
 配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
 また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。


 台本のアレンジはご自由に行いください。
 便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
 性別の変更は不可です。
 この台本は男性が演じてください。


◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。


【台本】


【おい、《お前》。またなんにも喰ってないんだろ】

「……なんのことだろうか」

【とぼけんな】
【見るからにフラフラしてるだろうが】

「それは気のせいでは?」
「私は至って普通。いつも通りだ」

【そうかそうか、普通か】
【つまり、普段から《お前》はそうやって何も喰わずにふらふらしてるってわけか】

「ん……? えっ?」
「い、いや、そういうわけでは……」

【そういうことだろう?】
【なんでヴァンパイアの癖して極限まで血を飲まねえんだよ】
【ストイックとかそういうレベルじゃねーぞ】


「……それは、その」
「私も決して血を飲みたくなくて飲んでいないわけではないのだよ」

【じゃあなんだ?】
【グルメ過ぎてその辺の血じゃ満足できないからか?】

「それは一理ある。《君》の血に勝るものは無いからな」
「……ってそうではなくてだな。いや、正しくはあるのだが」

【なんだ、歯切れ悪いな。ハッキリ言ったらどうだ?】
【味の問題じゃないならなんで飲みたがらないんだ】

「……《君》は、意地が悪いな」
「《君》の血を飲んだ私がどうなってしまうのか、分かっているだろうに……」

【あ? どういうことだ?】

「え?」

【正直、容赦なく噛んでくるのが滅茶苦茶痛くて《お前》にまで気が回ってなかったんだ】
【もしかして、アレルギーみたいなものが出るとかか?】
【いやでも、俺の血に勝るものはないって言ってたな……?】

「……ッ」
「……どうやら、墓穴を掘ってしまったようだな……余計なところで目聡めざとい奴め……!」

【ん? 今なんか言ったか?】

「いいや、なんでも」

【そうか。じゃあ……とりあえず、俺の血が飲めるんなら飲んでおけよ】
【《お前》、自分じゃわかってないだろうけど今にも倒れそうだぞ】

「うッ……んん。否定はしないさ」

【じゃあ飲め。尚更飲め】
【くだらない意地を張って飲まないって言うなら無理矢理飲ますぞ】
【指先切って、《お前》の口に突っ込んだらいいんだろ?】

「分かった、分かった……降参だ」
「それだけはやめてくれ」

【よろしい】


【……で、結局、《お前》は何を躊躇ちゅうちょしてたんだ?】

「そ、その話はもういいだろう!」
「ほら、さっさと首を差し出してくれたまえ」

【はいはい。ほらよ】

「……《君》は随分と躊躇ためらいが無いんだな」
「まあ良い。いただくことにするよ」
「今回も痛いと思うが、許してくれ」

【ああ。俺を殺さない程度に好きなだけ飲んでく──い゛ッ!】

「……っん、んん……」

【ッ、やっぱ、腹減ってたんだな。ッく】

【……美味いか?】

「んぁ……っ、はぁ……」
「……ああ、とても……美味しい、よ」

【ッ、そりゃ、よかった】

「んぅ、う……《君》は……痛そうっ、だねぇ……」
「ふふ……っ、眉間にシワ、よっているよ」

【痛くない、とは……言えねえ、な】

「なるほど……でも、もう少し、……んっ」
「もう少し、だけ……っ」

※首筋から口を離すリップ音


「っふ、ぅ……ごちそうさま」
「……大丈夫かい?」

【ああ、まだちょっと痛えけど大丈夫だ】
【そう言う《お前》は?】

「ん……っ、大丈夫……なんとも、ない」

【そうか? その割には顔が赤いが……】

「本っ当に、なんともない、さ」
「ほら、そんなこと、よりも……っ、《君》も食事をした方が、いいんじゃない……かな?」

【それもそうだな】
【じゃあ、ちょっと行ってくる】

「ああ……っ、ゆっくり、いってらっしゃい」

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