【声劇フリー台本】騙し騙され
ちょっと嫌味な敬語キャラの一人用台本です。
性別はご自由に。
ご利用の際は利用規則をご一読下さい。
【利用規則】
◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。
商用・非商用問わずご利用いただけます。
ご自由にお使いください。
利用時のご連絡は任意ですが、ご連絡をいただけますと大変励みになりますし、喜んで影都千虎が拝聴致します。
音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名：影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
（@yukitora01）
配信でのご利用も可能です。
配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。
台本のアレンジは自由ですが、台本の意味合いが大きく変わるような改変（大幅にカットするなど）は不可とします。
便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。
【台本】
おやおや……こんなところでアナタに見つかってしまうだなんて。
私もまだまだですねぇ。
どうされましたか？
そんな、今にも泣いてしまいそうな顔をして。
何か恐ろしいことでも？
……「騙したのか」ですか。
ふふふ、そうですねぇ。
アナタからしてみればそういうことになるのでしょうかね。
けれど、それが何か？
アナタが私を見抜けなかった。
ただそれだけのことでしょう？
だというのに、どうしてアナタは被害者みたいな顔をしているのか……
まるで、私が悪いことをしたようではないですか。
この世界は騙すか騙されるか。
そうでしょう？
如何に相手を欺くか。
如何に自分を隠すか。
自分なんてどこにもない。
そこに在るのは見栄えの良いもので塗り固めた何かだけ。
人間なんてそんなものでしょう。
アナタも、私も。
『信用』なんて耳障りの良い綺麗事が通用するとでも思いましたか？
するわけがないでしょう。
その証拠にほら、アナタだって完全に誰かを信用しきってるわけではない。
私のことを本当の意味で信用していたわけではない。
だからここに来たのでしょう？
私を疑う気持ちがあったから、ここまで辿り着けたのでしょう？
分かりますよ、そのぐらい。
それとも、見てくれのいい上辺だけを見ることを『信用』とアナタは呼ぶのですか？
物事の本質を理解せず、表面だけをなぞって判断する……
アナタのしていることですよ。
嗚呼、『信用』という言葉のなんと頼りないことか。
そんなものに一体何の意味があるのでしょうね。
異論があるのならご自由にどうぞ。
まあ、今のアナタでは到底難しいと思いますが。
……さて、アナタとこんなところで下らない話をしている時間が惜しい。
アナタとは違って、私は暇ではないのですよ。
信用だの騙されただの、アナタはそこで好きなだけ喚いていたらいい。
私がそれに付き合って差し上げる義理はございませんがね。
そのようなものに割く時間など御座いませんから。
悔しかったら反論の一つでもしてご覧なさい。
そうですねぇ……この私を言い負かすことができたら、私の考えをアナタが改めさせることが出来たら、アナタのその綺麗事に付き合って差し上げましょう。
ま、再びアナタが私の元へ辿り着けるとも限りませんがね。
それでは、さようなら。
ご縁があればまたお会いしましょう。
……私としては、二度とお会いしたくはないですがね。
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