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Ubie入社5年のBizDevが製薬事業で成し遂げたいこと~AIプラットフォーム構想の集大成〜

<自己紹介>
医療AIスタートアップのUbie株式会社でBizDev(事業開発)をしている重藤(@yukishigedo)です。2018年に社員10名以下の時に入社し、ちょうど5年となります。プロダクト&事業開発組織のUbie Discoveryにて事業開発、パブリック・アフェアーズ(ロビイング)、Public Relations、マーケティング&セールス等を経て、半年前の2022年10月より製薬事業開発組織のUbie Pharma Innovationに異動、Marketing Teamに所属、主にリアルマーケティング(パブリックアフェアーズ・ロビイング)・渉外を担当しています。前職はリクルートにてエンタープライズセールスのマネージャーをしておりました。
これまで私は入社してから、事業・プロダクト・組織の成長フェーズとともに病院業界、医療政策業界、自治体・医師業界団体などの業界を市場開発し、ここまで走り抜けて来ました。
そんな私が、UbieのAIプラットフォーム構想における最後のピースだと確信しているのは、まさにこれから業界とともにUbie Allで創り上げていく製薬事業です。

Ubieの事業化の最先端を担うUbie Pharma Innovation

2021年10月に社内の新組織として発足してから1年半のUbie Pharma Innovation(以下、UPI)は、Ubie全社250名に対して35名のスタートアップの中のスタートアップのような新しい組織です。Ubieに入社したときは、全メンバーで10名以下、ビジョン・ミッション・バリューすらまだなく、プロダクトも全て検証段階でした。それでもその創業当初からテクノロジーで患者(病気)と治療(医薬品)をつなぐ製薬事業の構想は存在していました。
Ubieは「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションとして、症状検索AIエンジンをコア技術に日本と米国にて拠点とサービスを展開しています。生活者向けの症状検索エンジン ユビーは国内で月間700万人の利用者、医療機関向けの業務効率化SaaSであるユビー メディカルナビは1400件以上の医療機関で活用されています。
UPIは製薬業界向けに、この基盤となるAIプラットフォームを活用し、スケーラブルな事業を開発することを役割とした組織です。医療の各業界とともに全員でプラットフォーム基盤を作り上げてきましたが、それを事業化するという1つの集大成のフェーズに今まさに差し掛かっています。

入社してから、医療の各業界・市場を開発してきた

2018年の入社当初は、セールス出身の唯一のBizDevとして、まずは顧客の課題の大きさ・データ・ブランドの観点から医療機関向けのto B SaaSプロダクトのセールスから始めました。当時、導入・活用されている医療機関はほとんどなく、クリニックで一通り検証したAI問診サービスを病院に広げていくフェーズでした。まずは病院経営の業界を様々な施策で市場開拓しました。

<病院経営の業界・市場の開発>

・トップアプローチのための病院経営コンサルとの連携
・ブランド病院を巻き込んだ共同研究PR
・「医師等の働き方改革」という政策にアラインしたマーケティング
・厚労省とのコミュニケーションによる補助金の活用
・病院経営の地場有力病院のための病院経営業界団体アプローチ

結果として、2019年には導入医療機関が200施設を突破しました。

<コロナ時代の医療政策・公共事業の開発>
2020年には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威をふった中で、ステルスで開発していたto Cサービスを緊急リリースし、国民への貢献を目指しました。

・生活者向け(to C)のサービスの業界を巻き込んだ緊急リリース
・厚生労働省との医療のガイドラインについての協議
・医療機関向け(to B)のコロナ対策サービスの緊急リリース
・自治体や医師業界団体との複数の連携

結果として、2021年にはto Cの生活者向けサービスは月間100万人の利用者、to Bの医療機関向けサービスは全国47都道府県・400件への導入を達成しました。
そして2023年の現在にはto Cの生活者向けサービスは月間700万人の利用者、to Bの医療機関向けサービスは1400件導入まで成長しました。
多くの生活者と医療機関に使われるサービスとなってきたことで、医療のプラットフォームとなる基盤ができてきました。
このAIプラットフォーム基盤を活用し、医療の構造的な課題を抜本的に解決する事業を製薬業界とともにつくるのがUPIです。

【課題】救えたはずの命が亡くなっている現状

前提として、医療の構造的な課題についても触れておきます。
日本は、世界的に見ても非常に高いレベルかつ恵まれた医療インフラが存在している国です。しかしながらこの日本ですら、助かったはずの多くの命が失われているのが現状です。

<理由>
①患者が適切な受診行動をとることが困難
②一人の医師が全ての病気・専門領域・治療法に対応することに限界

「適切な受診行動・診断・治療ができない」ことで、大きな損失が発生しています。

図1.医療プロセスの課題

【解決】早期発見・診断・治療で人の命は何倍も救える

図2.医療プロセス課題をAIでサポート

早期に病気がみつかり、正しい診断がつき、最適な治療につなげることができれば救える命はたくさんあります。医療において治療法で最も大きな手段のうちの1つは「医薬品」です。製薬企業の莫大な開発コストと最先端の技術、その努力の賜物が薬剤となり患者に届けられて命を救います。しかしながら、新たな医療ニーズを満たす革命的な新薬ができたとしても、救われるはずの患者の10-30%等ほんの一部にしか届けられていない場合があるのが現状です。このように救えるはずの患者が実はその一部しか救えていないという課題があります。

【今まで】医師へのマス的なマーケ&セールスが中心だった製薬業界

製薬の歴史は医療・科学の進歩とともに変化してきました。遥か昔は今では当たり前に治るような病気で人が死んでいました。その後、様々な病気に対する治療薬が開発されてきましたが、その中でも特に、多くの患者がいる生活習慣病をはじめとする分野においては1剤で年間10億ドル(約1000億円)売り上げるブロックバスターと呼ばれる製品が登場し、市場の主体となりました。それらも現在では次々と特許切れとなり、より安価なジェネリック薬品に切り替わっています。
今までは、医師に自社の薬剤を選んでもらうために、MRの営業活動の人件費をはじめとした広告宣伝費にも莫大な費用をかけることが重要とされていました。

【これから】患者中心の1to1の個別最適化されたサポート

しかしながら、これからは希少疾患をはじめとした多様な病気に対して、多様な治療・薬剤が増えてきて、市場の中心となってきます。そうなってくると、その患者と治療のマッチングのためには、医師へのマスプロモーション的な活動では限界があります。

患者1人1人の病気やその生活、意思・行動、そしてそこに向き合う様々な専門領域を持っている医師・医療機関それぞれに対する個別最適化されたサポートが重要となってきます。

【組織】製薬企業と共に業界を変革し治療機会を最大化する

UPIのミッションは「製薬企業と共に業界を変革し治療機会を最大化する」です。
医療業界・製薬業界の未来において、真に患者中心のビジネスモデルへの転換は必要不可欠
になっています。
製薬業界を担う最先端のリーダーの方々も、中長期のベクトルは患者中心の医療に向いています。
しかしながら、今までは課題は明確にあっても、その解決方法が存在しませんでした。患者中心を実現するためのソリューションがなかったからです。
今ユビーはまさに、テクノロジーの力において業界に変革を起こせる可能性をもった患者中心のAIプラットフォーム基盤を持っています。
多くのグローバルメガファーマと呼ばれる世界を代表する製薬企業が日本国内の一部とプロジェクト単位で協業を始めており、「患者中心の医療」として命を救う素晴らしい事例や成果も生まれてきています。

【チーム】患者中心の製薬業界変革を支援するAIプラットフォーマーへ

UPI Marketing Teamは製薬業界・マーケット全体を担当しています。これからの1年で、患者中心の医療、患者中心の製薬業界、患者中心の製薬企業ビジネスモデルの変革を実現します。

<UPI Marketing Team 目指す姿 2023>
①改めて「真に患者中心の医療」の必要性を業界に普及
②患者中心を実現するための道筋の提示
③製薬企業のマーケティング&セールスモデルの大胆なシフト
④データに基づくエビデンスの確立

製薬業界・製薬企業においての患者中心の主戦略戦術にユビーという存在が当たり前になっている状態。今まで救えなかった病気・医療ニーズを何倍、何十倍も救えることができ、適切な市場拡大により、さらなる革新的な創薬への投資が生まれる。患者中心のAIプラットフォームにより、従来の業界構造が患者中心にシフトし、医療費・医療提供体制などの医療資源の適切な配分、新しい医療政策の創出・実現など、医療業界・医療体験そのものが変わる。
これらを製薬業界、製薬企業、経営者・エグゼクティブ、事業部、マーケティング&セールス、メディカル、デジタル、R&D等の方々とともに描き共創していきます。
そして、日本で成功した「JAPAN MODEL」を同時並行的に米国をはじめとしたグローバルに輸出し、世界の医療構造と歴史そのものを大きく変化させます。

【自分】製薬業界・製薬事業・UPIで成し遂げたいこと

BizDevとして入社し、特にパブリック・アフェアーズ(ロビイング)の力を活用して、それぞれのフェーズに必要な業界攻略・市場開発を担ってきました。ついにUbie全社のミッションである「人々を適切な医療に案内する」を具現化するため、そのラストピースである製薬業界・製薬事業に足を踏み入れました。
人類の医療システムの変革の第一歩となる偉大なるプロジェクトを、製薬業界全体を巻き込み、業界を変えることを実現します。患者がAIという入り口から、かかりつけ医をはじめとした適切な医療につながり、医師もAIがサポートし、治療までつながる世界。これからのAI時代における「数年後の医療のあたりまえ」をつくることが求められています。
そのためには、製薬業界を牽引するリーダー・経営者の方々、製薬業界団体、医療政策におけるキーマンの方々とのリレーションシップを築き、一民間のビジネス・プロジェクトを、医療・製薬業界全体の課題解決にまで昇華させる。これが自分の役割だと思っています。

【採用】80億人の命を救う日本発世界のスタートアップをともにつくる

Ubie・UPIのビジョン・ミッションからすると、現在地は実現したい未来の1%にも満ちていません。スケーラブルな事業開発もプロダクト開発も新たなソリューションも、それをつくり届ける人材もまだまだ足りていません。
80億人の命を救う日本発世界のスタートアップをともにつくるメンバーを募集しています!


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