幼い頃の性的被害。


娘が7歳になった。
そしたらふと昔のことを思い出した。

小学生低学年の頃。
私は幼馴染のお父さんから性的被害を受けた。
それは一回では終わらず時には私の親や幼馴染のお母さんの前でも行われた。

性的被害にあう。
そう聞くと2人きりの空間でこっそり行われていると思うだろう。私の場合は違ったのだ。

当時私はズボンが嫌いでスカートばかり履いていた。

その日もいつもと変わらず母と幼馴染の家に遊びに行った。
そこにはたまたま仕事が休みだった幼馴染のお父さんもいた。

「ゆきちゃん、耳掃除してあげるからこっちおいで」

幼馴染のお父さんが言った。
母もやってもらったら?と一言。
私も何も考えずにおじさんの足に頭を乗っけて横になった。

「もっとこっち」
そう言いながら私の頭をおじさんの股関節あたりまで引き上げた。

「あぶないから動かないでね」

そう言って行われた耳掃除。
耳掃除をしながらスカートの後ろ側から手を入れ下着の中にも手を入れワレメを触られた。

初めての時は何が何だかわからなかった。

でも遊びに行きおじさんがいるとかならず耳掃除するからおいでと言われるようになった。

何をされているかわからない。
でも気持ち悪さは感じる。

「今日はいい」

そう断っても「いいから」と半ば無理やり寝転がされる。

そんなことが続いたある日、また幼馴染の家に行くことになった。

おじさんがいるかもしれない。
行きたくない。
でもそんなこと言えなかった。

幼い頭で考えついたのはズボンを履いていくということだった。

「あれ、珍しいね」

母にそう言われるくらい滅多に履かないズボンを履いて幼馴染の家へ向かう。

おじさんがいた。

いつもは優しい目をしたおじさんが私を睨んでいるかのような視線を送っていた。
その日は耳掃除しよとは言われなかった。

そうか、ズボンを履けばいいんだ!

赤ちゃんの頃から兄弟同然に育てられた幼馴染の家に行かないという選択肢がなかった私はやっと安心できると思った。


でもそんなことなかった。


なぜだか忘れたけど一個上の幼馴染のお兄ちゃんと2人でお風呂に入ることになった。
たぶん外で遊んで汚れたとかそんな理由だったと思う。

誰もいない家で2人で湯船に浸かり交互に頭と身体を洗った。
もちろん子供同士、むしろ兄弟のように過ごしていた私たちは普通に遊びの延長くらいの気持ちでお風呂に入りながら遊んでいた。

「そろそろ上がろうか」

そういいながらお兄ちゃんが湯船から出ようとした時、突然裸のおじさんがお風呂に入ってきた。

「上がるのか?」

浴槽から出ようとしていたお兄ちゃんに話しかける。

「うん。ゆきももう上がるよ」

決して広くないお風呂に3人は狭い。

「ゆきちゃんは身体を洗いなさい。」

なぜかおじさんは私がお風呂から上がるのを止めた。

「ゆきも身体洗ったよ?」

お兄ちゃんがおじさんに伝えるが

「いいからお前は上がりなさい」

そう言って浴室のドアをしめた。

「ゆきちゃん、おいで」

私を洗い場に立たせてたくさんの泡で身体をなぞっていく。

「ここはきれいにしなきゃ」

そう言って私のワレメを何度も何度も擦った。

どのくらいそうしてただろう。
お風呂はシャワーの湯気でのぼせる程暑かったのは覚えている。

「痛い、もう出る。」

そう言ってほぼ泡まみれのままお風呂から上がった。



四年生になる頃には1人でお留守番出来るようになったこともあり、もう幼馴染の家に行くこと自体少なくなった。

それからおじさんにはもう会っていない。

おじさんは一体どういうつもりだったんだろう。
女として生まれただけでどうしてこんな目に遭わなきゃ行けないんだろう。

知らない人に誘拐されそうになったり、その辺のおじさんに抱き抱えられたり。
まだ性的なことが何もわからない子供にそういう感情を向け、手を出す男なんて滅んで仕舞えばいい。

あの頃の私と同じくらいの年になった娘を見て余計に憎しみが湧いた。


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