ダイヤモンドリリー

辛くて寂しくて
涙に明け暮れてる時だって
出会いはある。

むしろ、そういう時の方が
出会いがあったりする。

背が高くてくるくる頭で、
無邪気に笑う。
人一倍 知りたい って思いが強くて
何にでも興味を持つ。
寂しがりやで天性の人たらし。

そんな彼と出会った。

出会った当初、
彼には彼女がいて
番号は無理だけどアドレスならと交換した。

私はすでに好意を持っていたが
彼女がいる。
その彼女はやきもち焼きと聞いていた為
連絡も最小限に、無駄なやり取りはしない。

そんな日々の中
知らない番号から連絡がきた。

「彼女と別れた」

一言目がこれだった。

それからは
急激に仲を深めていった。

好きな人に好きと言えること。
これって本当に幸せだと思う。

2回目の冬が終わる頃、
2人の関係は終わった。

少し依存体質な彼は
彼女から私、私から新しい女の子へと
対象を変えた。

薄々気付いてたとはいえ、
何度経験しても別れは辛い。

それでも
多少の心構えのおかげか
そこまでのダメージはなかった。

彼の言った言葉を思い出す。

全ての出会いには
ちゃんと意味があるんだよ

この世界はきっと
何度も同じ事を繰り返していて
俺たちは何度もこうやって
一緒にいるんだよ


私と彼が出会った意味はきっと
中々別れる事が出来なかった
彼女と彼がちゃんと別れる為。
新しい女の子との出会いの為だった。


彼の言う通り
この世界がまた繰り返すのならば
あの楽しくて幸せだった日々と
辛くて苦しくて泣いた日々が
いまから待ち遠しい。


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