小中高生に語る超勉強講座 :第1回概要
◆第1回 算数・数学は暗記だ (2021年6月5日公開)
・ツルカメ算の解き方を自分で考えだすのは難しい。
・「答えを見ずに自分の頭で考えよ」と言われるが、それより、解き方を覚えて習熟した方が良い。答えを見るのは「降参」ではない。
・ツルカメ算の解き方を自分で考えてもできない。すると劣等感を持ち、数学が嫌いになる。数学の勉強をしたくなくなり、成績が悪くなる。ますます数学が嫌いになる。
・答えを見て解き方を覚えれば、試験の点がよくなり、数学が好きになる。ますます勉強したくなる。ますます成績がよくなる。
・分数の計算も同じ。「なぜこの方法でよいか?」と考えて止まってしまうのでなく、正確な計算を素早くできるように練習する。
・実を言うと、ツルカメ算の解き方を自分で考え出しても意味がない。なぜなら、未知数と連立方程式という方法で簡単に解けてしまうから。
・分からなくともとにかく進むほうがよい。高いところに登れば、低いところはよく見える。
・大学1年生のとき、「数学は暗記だ」というS助教授の言葉で、目が覚めた。
・どの解き方のパタンに当てはめればよいかを判断する。これを続けているうちに、理解が深まる。数学が好きになる。
・学校教育で教える「パタン」は、それほど多くない。入学試験では、これ以外のパタンの問題は出題されない。
・「自分の頭で考えよ」という親や先生や上司は、何も考えていない。「こういう事例があった」と教えるべきだ。
・「数学が暗記だ」とは、「疑問を抱いてはいけない」ということではない。
疑問をいだくのは非常に重要なこと。
・ 日本人は、「質問をするのは自分が能力が低いためであって、恥ずかしいことだ」と思っている。そうではなく、問題提起をしているのだ。
重要なのは、「自分の頭で考える」ことでなく、「疑問をいだき、質問を出すこと」。