自己肯定感の低いアーティストの話
これまで出会った人に自分の職業を紹介し、
それからしばらくお話しすると
あなたはアーティストらしくない事を言うね
と言われることが大変多く、
アーティストらしいとはなんだろう
とよく頭に引っかかってました。
アーティストらしくないねと言ってくる人たちが思い浮かぶアーティスト像って
岡本太郎のように
自分の中に毒を持て〜!!
とか
草間彌生のように
芸術、それは人生。
とか
村上隆のように
私の芸術は闘争です。
のような人たちを思い浮かべてるのかもしれません。
そりゃ、まだ30くらいしか生きてない私は
この人たちの足元にも及びません。
技術も知識も何もかも乏しいし、
村上隆は30歳くらいでアーティストデビューしてますから
私が立っているところはまだほんのスタート地点です。
でもあえて発言するなら
私は自分のことを正真正銘のアーティストだと思っています。
なぜって、才能があるからです。
この発言ができるようになるまで
長い時間を要しました。
きっとアーティストらしくないと言う指摘の一因に
私、アーティスト??でいいの??
という自信のなさが垣間見えていたからかもしれません。
これまで
私アーティストだよ!ねえアーティストなんだけど!!
と訴えるように必死で仕事をしてきました。
その実績を振り返れば
同世代の誰よりもアーティストらしい活動をしてきたので
今は誰がみても、アーティストなんですが、
それでもなお、満たされなかったのは
親からの承認欲求が強かったからです。
思い返せばその発想が幼稚で恥ずかしいです。
ですが当時は必死でした。
どんなに幸せな家庭を築いても、仕事で成果を得ても、
生きづらさがまとわりついて離れない
ちゃんとアートの仕事ができているのに、
自分を100%信じられずにいて
いただいたチャンスも
「いや、私ごときがこんなものを得られるはずがない」
と否定して逃してきました。
そんな中、たまたま映画の「I feel pretty」をみたら
目が醒めました。
私、自己肯定感
めっちゃ低かった。
その裏返しで
たくさん努力してきた人でした。
私の思春期の環境は
努力をしてもしなくても
親は徹底して子供(私)に無関心でした。
衣食住を与えてくれただけで
あとは全部自分でどうにかして
と全て投げ出されていました。
高校に入ってアルバイトができるようになってから
美大に進学したくて画材をアルバイトで捻出し
大学の学費は、おじいちゃんの家(仙台)に行って自分で頭を下げて入学金を払ってもらい
その後の授業料は全て返済型の奨学金です(今も返済中です。)
大学時代も画材が常に必要なので
アルバイトを掛け持ちしながら勉強していて
色々なんとか生活が回るようになってきたら
数ヶ月おきに光熱費の捻出を求められたり
大学の成績優秀者に贈られる無償奨学金をもらった時
嬉しくて母に報告したら
特に一緒に喜びもせず
家庭が苦しいからと言う理由で
半額請求されたり(渡してしまいました)
そのほかにも辛いことはたくさんあるのですが
親ならこうして子供に寄り添って欲しかった
と言う期待を裏切られて育ったので
その絶望感から、承認欲求の鬼になっていました。
なので、二児の親になった今
同じ過ちをしていないか心配で
自分がどの瞬間、加害者になっているのか
怯える日々を送ってます。
ちなみにまだこの問題は解決していません。
去年やっと自分はアダルトチルドレンだったと気づきましたが
では、これまでの親の言動や行動を理解し
親の弱さに寄り添って手を差し伸べられるか と言われたら
まだできそうにありません。
もちろんいつかは気持ちを切り替えられると信じていますが
その前に、自分の自己肯定感の低さをまず回復させよう
心から自分の才能や努力を認めてあげよう。愛してあげよう
話はそれからだ。が現在の心境です。(2020.1.9)
自分の話ばかりしてしまいましたが
アイフィールプリティを見たとき
最初は、主人公の自信あふれる行動に抵抗を感じました。
自信過剰な人は、別の角度からみると滑稽に見えるからです。
でもそれは揶揄なんです。
自信を持って行動する人は、うっとりするくらい美しい
超ナイスバディの美女がたくさんいるコンテストの中で
最高のパフォーマンスをした主人公の姿を見て
「どうやったらあなたのようになれるの?」
と羨ましさでいっぱいになりました。
中盤から、彼女に惹かれる人皆が同じ質問をしています。
それだけ、自分を信じ続けるという行為は
何より難しいことなのだと思います。
自分なんてダメだな〜なんて思ってる時には
オススメの一本です。
なお、本日は意図せずして
私の毒親の話が出ましたが
こちらはテーマを設けて後日書こうと思います。
今年はアダルトチルドレン
卒業するぞ!!