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岸田総理、総裁選不出馬表明。一体なぜ?

「自民党が変わることを示す
最もわかりやすい最初の一歩は
私が身を引くこと」(岸田総理)

今回の自民党総裁選不出馬を表明した岸田総理は
これまでの外交安全保障や内政における実績を示し、
また旧統一教会や裏金問題に対する責任を
持って身を退く決断を致されました。

本日は岸田総理が不出馬を選んだ理由と
後継として誰を推すか? メインで語りたいと思います。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。


岸田総理、不出馬を宣言

岸田総理が不出馬を表明されたのは2024年8月14日の
午前11時半ごろです。

14日の午前中に岸田文雄首相は、9月の自民党総裁選に立候補しない
意向を固めた。という新聞社の見出しが大きく映り、
衝撃を与えました。

就任時に比べ、内閣支持率政党支持率
危機的な状況となって、民主党政権交代前夜の
麻生政権と同じレベルまで追い込まれていました。


【2021年10月 就任時の内閣支持率・政党支持率】(NHK)
支持する:49%
支持しない:24%
自民党の政党支持率:41.2%

【2024年8月・今月の内閣支持率・政党支持率】(NHK)
支持する:25%
支持しない:55%
自民党の政党支持率:29.9%

一方で野党第一党の立憲民主党の政党支持率は
以前として2桁台にまで回復せず、(NHK)
NHKの報道で大体9%台が最盛期でした。

【2021年10月 立憲民主党の支持率】(NHK)
立憲:
6.1%

【2024年8月 立憲民主党の支持率】(NHK)
立憲:
5.2%

【2021年10月 支持政党なし・無回答の支持率】(NHK)
なし・無回答:
36.1%

【2024年8月 支持政党なし・無回答の支持率】(NHK)
なし・無回答:
45.7%


都知事選の結果と国会が閉じたことで、
野党第一党の伸びは停滞したと言っても
過言ではない現状で、次に上がるとすれば
代表選であったと考えられます。

そのことを踏まえ、岸田総理はもう少し
耐えるだろうと感じていましたが、
結果はお盆中の14日に不出馬の表明です。

鍵を握る木原前官房副長官

岸田総理の側近であり、
官房副長官を務められた木原誠二氏が
鍵を握ると言っても過言ではない。

木原氏は官房長官の退任後も
よく岸田総理と会談していて、
政策のキーパーソンであったことは
間違い無いと言えます。

政治刷新本部でも幹事長を務め、
党の役職では幹事長代理と
政調会長特別補佐、さらに都連の総務会長など
岸田政権の骨格は木原前官房副長官でありました。

WBSの篠原記者のポストによりますと、
当日の朝も面会されていました。

菅総理の際には衆院の官房副長官で側近であった
坂井学衆議院議員(神奈川5区)。

岸田政権でも木原幹事長代理と村井官房副長官
のお二方が実際に側近として
最後まで動かれていたことでしょう。

菅前総理との不出馬の違い

では3年前に不出馬を宣言された
菅前総理と岸田総理の違いはなんでしょうか?
答えは3つあります。

ポストを閣外に置いた菅、閣内に置いた岸田

菅前総理の場合は岸田さんは無役であり、
自由に動けたことで有名です。

一方の岸田さんはポスト岸田を
ほぼ全て閣内に置きました。

ここが大きな違いです。

【菅政権】
菅総理
河野ワクチン大臣
野田幹事長代行
(閣外)
岸田前政調会長

【岸田政権】
岸田総理
高市経済安保担当大臣
河野デジタル担当大臣
上川外務大臣
林官房長官
茂木幹事長
(閣外)
石破元幹事長
小林前経済安保担当大臣
小泉元環境大臣

ご覧の通り、ポスト岸田で有力な候補は
ほぼ現在の政権を担っているため動きづらかったのです。

そのため不出馬が早まるのであれば
当然、出馬表明も早まります。

ギリギリで河野支持に転換した菅、余裕の時期の岸田

菅総裁の再選路線は決して低くはありませんでした。

そのためギリギリまで可能性を探っていたのは事実でしょう。

告示2週間前の9月3日に不出馬を表明された菅前総理と
菅総理よりも20日ほど早く不出馬を表明された
岸田総理の違いは時期にもあります。

・菅総理の不出馬宣言 2021年9月3日
・岸田総理の不出馬宣言 2024年8月14日

ギリギリまで探っていた菅前総理の場合は
不出馬の際に河野太郎支持に回るのが
遅れ、結果的に二階派や石原派、竹下派など
自身を支持していた派閥を
河野氏に回すことが出来ませんでした。

しかし岸田総理の場合は宏池会と谷垣G、
さらに麻生副総裁、森山派も含め、
今回は早めに総裁選に動くことができるのが
大きなメリットです。

無派閥の菅氏と派閥で固まる岸田氏

派閥はなくなったものの、結局は
派閥単位で動く議員がいることは
事実でしょう。

一定数ですが、少なくとも岸田総理が
支持されれば強い候補者ともなるのは
確かに言えます。

・菅総理-無派閥(菅G) +二階派(?)+石破派
・岸田総理-岸田派+谷垣G+麻生派(?)

一方で菅前総理の場合はグループ単位であり、
河野太郎支持の国会議員が
高市氏に敗れる3位の票数など、
ここも意外と課題です。

したがって早めに退くことで、
自民党総裁選の政局にも一定の影響を与えることでしょう。

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