
3年ぶり党首討論、岸田総理のカウンターと泉代表の追撃
党首討論とは?
政党の党首同士が討論をすることです。
主に与党では党のトップ兼内閣総理大臣、
野党では各政党の党首が持ち時間ごとに
1vs1の党首討論を行います。
なおこちらのNHKの報道によりますと、
党首討論は以下の時間で行われます。
討論の時間は全体で45分間で、それぞれの持ち時間は泉氏が26分、馬場氏が12分、田村氏が4分、玉木氏が3分となります。
ここの持ち時間については
政党の議席配分によって異なり、
立憲は26分、維新は12分、共産は4分、国民は3分となります。
また今回の党首討論は3年ぶりであり、
与党である自民党の岸田総理、野党第一党の立憲民主党の泉代表、
野党第二党の維新の会の馬場代表、
日本共産党の田村委員長は、初めての党首討論です。
泉代表、選択的夫婦別姓について冒頭切り込む。
まず今回の党首討論のトップバッターを務めた
立憲の泉代表は経団連が政府に対し選択的夫婦別姓の要望
について切り込みました。
この問題については共産党の田村委員長も述べられました。
詳細は日本経済新聞が書かれていますので、
よければぜひ読んでいただけると嬉しいです。
経団連は10日、選択的夫婦別姓の早期実現を求める提言を発表した。婚姻時に夫婦いずれかの姓を選ばなければならない今の制度は「女性活躍を阻害する」と訴えた。「政府が一刻も早く改正法案を提出し、国会において建設的な議論がおこなわれることを期待したい」と強調した。
経団連が選択的夫婦別姓についての主張を政策提言にまとめたのは初めて。
自民党の党大会にて来賓として毎年出席されている経団連の十倉会長が
今回、政策提言された報道を見た時には衝撃的でした。
そして先ほど述べられた泉代表と田村委員長だけではありません。
実は連立を組む公明党でも
選択的夫婦別姓が述べられているのです。
以下、日本経済新聞の報道における山口代表の発言です。
与野党幹部からは11日、経団連が発表した選択的夫婦別姓の早期実現を求める提言への反応が相次いだ。公明党の山口那津男代表は首相官邸で記者団に、自民党に求める姿勢に関し「グローバルで活躍する企業の実情から出た声を真摯に受けとめ、積極的に対応してもらいたい」と語った。
対する岸田総理の回答は慎重な回答でした。
岸田総理、立憲や維新に対する反撃開始
今回の党首討論では岸田総理は立憲民主党にも
維新の会にも攻撃をすることができます。
立憲民主党・泉代表への質問(攻撃)
-①「御党は~禁止禁止禁止で、全て禁止してしまって、こうした案であってはならない」
-②「私は決して御党がパーティー禁止と言いながら、実際政治資金パーティーを開いておられるとか」
-③「あるいは労働組合から団体献金を受けておられるとか」
-④「ぜひ御党にもこうした責任ある具体的な政策、これをしっかり提示していただきたい」
-⑤「安全保障やエネルギーですとか、こうした分野にも責任ある態度をとっていただきたい」
-⑥「憲法改正についても責任ある態度をとっていただきたい」
今回はこの6点がある意味、岸田総理のカウンターでした。
泉代表が政治資金規正法の抜け穴についてご批判された一方で、
岸田総理は立憲民主党の一部を批判されております。
1と2、3については立憲民主党が独自で出されたパーティー禁止法案と
岡田幹事長らの一部の役員が政治資金パーティーを開くといった部分に関する
一部のブーメランです。
結局はパーティー開催を見送られた執行部もおりますが、
一方で前回の衆院選で当選された新人の
資金集めにも一定の課題が残されています。
5と6については自民党と立憲民主党の方向性や立場の違いが
描かれ、その奥にそれぞれの意図がある政策です。
例えばリベラルに重点を置く立憲と保守の自民では
立場が違います。
原発についても、憲法改正についても、安全保障についても、
夫婦別姓や同性婚についても、それぞれ主張や立場が異なります。
そこが鮮明になる部分が描かれるカウンターだったと伺えます。
立憲や政治資金問題、維新は旧文通費、共産は夫婦別姓、国民は首相交代
今回の党首討論をそれぞれ振り返ってみますと、
立憲は政治資金規正法に対する自民党の姿勢への追求。
維新は旧文通費問題、共産は夫婦別姓、国民民主党は
総理交代を単純に求められました。
なお共産と国民は持ち時間が4分、
3分と極めて短い中での党首討論でした。
私の中で一通り党首討論を咀嚼してみますと、
岸田総理は同じ宏池会出身で総理不在の中で
会長代行を務められた根本委員長からの
静止は、驚いてしまいました。
岸田総理が憲法改正についての立憲の姿勢、簡潔な答弁でなく
想像以上に語られる姿勢は、同じ派閥の根本委員長から
静止される映像はびっくりです。
まとめ 解散はありません
結論を言ってしまえば解散はありません。
岸田文雄首相(自民党総裁)と野党党首による党首討論が19日、国会で行われた。立憲民主党の泉健太代表は、自民派閥の裏金事件を受けた政治改革に対する首相の姿勢を追及した上で、早期に衆院解散・総選挙に踏み切って国民の審判を仰ぐよう要求。首相は「結果を出すことに専念しなければならない。それ以外のことは考えていない」と拒否した。
この後、内閣不信任案の提出が行われます。
おそらく解散前の最後の不信任案の可能性が高く、
立憲民主党の泉代表がどのように述べられるか?
今国会は間も無く終わりますが、
今回の与野党の党首討論にこそ、
今後のそれぞれの政党、そして議員の動きの
是非が問われるでしょう。
「誰のための政治であるかは、
国民が決めることです」
総選挙、心よりお楽しみにしております。