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黒い箱の政治資金規正法、問われる公明と維新の役割とは? 


激戦の政治資金規正法改正

政治資金規正法の改正に向けた与野党の動きが活発化している。

野党側は企業・団体献金の禁止を強く求めており、
公明党も独自の提案を加えて議論を進めている。

野党の主張:企業・団体献金の禁止を求める

これは立憲共産だけでなく、国民も維新も
基本的に同じ考えです。

野党側は、以下の3つの項目を盛り込むことを求めている。

  • 企業・団体献金の禁止

  • 議員への政策活動費の支給禁止および領収書の全面公開

  • 「連座制」において、議員が会計責任者と同じ責任を負うことの明確化

これに加え、立憲民主党は、政治資金パーティーの全面禁止を提案している。

以前、立憲民主党のパーティー禁止については、
こちらのNoteにて取り上げさせていただきました。

今現在も党内では執行部と新人、そして小沢一郎議員で
それぞれ主張が異なっている点も
今後、マイナスになるかもしれないため、
そこは注視しています。

日本維新の会と共産党は企業・団体によるパーティー券の購入禁止を主張し、
国民民主党は規正法違反で議員が起訴された場合の
政党交付金の一部交付停止
を求めている。

ただ今回、立憲民主党は最後まで反対を貫き、
政治資金規正法の改正は維新か国民が
3-4割程度は賛成に回る可能性もありますが、
基本的に自民・公明両党の合意のみで終わるでしょう。

公明党、共同提出せずも賛成の方向へ

公明党の立場:見直し規定と公開基準の引き下げ

与党である公明党は、以下の修正案を提出している。

  • パーティー券の購入者公開の基準額を「20万円を超える」から「5万円を超える」に引き下げること

  • 法律施行から3年後に内容を見直す規定を盛り込むこと

  • 国民民主党が求める、議員が起訴された場合の政党交付金の一部交付停止の導入

これに対し、自民党は持ち帰って検討し、
29日に修正案を提示する方針を示している。

特に公明党のTikTokでも見ましたが、
パー券に関しては譲れない部分があり、
20万円から5万円までの引き下げで
自公の溝があるのも明らかでしょう。

ただ公明党の主張するパー券の公開基準額の引き下げは
自分たちの党の収入の約半分が
機関紙の発行による収入のため、
一概にはいえません。

令和2年公明党の政治資金
収入121億9826万円
機関紙誌 72億4472万円
政党交付金 30億2932万円
党費 12億7547万円

政党交付金と寄付が大半の自民党と、
しんぶん赤旗等の事業費で賄う日本共産党、
政党交付金頼みの立憲・国民とは
それぞれ考えが異なります。

【政党の収支】
政党交付金寄り
立憲:政党交付金メイン
国民:政党交付金メイン
政党交付金+寄付金
自民:政党交付金と寄付金(わずか)
維新:政党交付金と寄付金(わずか)
政党交付金の割合が低い
公明;事業収入と政党交付金
政党交付金なし
共産:事業収入のみ

実は政党ごとに見ると、
結構収入源が違うのです。

特に共産や公明を除く党は
政党交付金の存在が大きいともいえます。

一方で自民や維新が寄付の割合が
少し大きい理由は、時の与党であることが
原因です。

維新は大阪府の与党であり、
自民は国政や地方自治体の多くでも与党です。

今回の政治改革の議論では、
与党の旨みを消そうとすることが、
自民に対する圧力となるのか?それがどう評価されるのか?
この点は気になるところです。

自民党の回答

自民党は法案の骨格を維持しつつ、
法律施行後に内容を見直す規定を付則に盛り込むことを検討している

ある中堅議員は禁止は難しいが、
野党の意見もできる限り取り入れたい
とコメントした。

公明は賛成に回る

公明党は、自民党が提案する
法施行から3年後の見直し規定を受け入れる姿勢を示している

これにより、公明党の賛同を得ることで自民党は法案成立を目指している。

自民党は参院で単独過半数を持っておらず、
法案の成立には同じ与党の公明党を含む他党の賛同が欠かせない。

そのために公明党の存在は大きく、
今回の法改正でついに与党の足並みは同等に揃い、
改正に向けた動きが進むことになる。

野党の反応:具体的な回答を求める

立憲民主党の国会対策の幹部は
企業・団体献金の禁止や政策活動費の廃止、領収書の全面公開
に対する具体的な回答を求めている。

【立憲が求めるもの】
企業・団体献金の禁止
政策活動費の廃止
領収書の全面公開

日本維新の会は、自民党の案では不十分であり、
自分たちの案を全面的に受け入れることを求めた

共産党は、
「企業・団体献金の禁止や政策活動費の廃止、連座制の強化を求める野党の一致は非常に意味がある」
と評価し、公開の場での議論の重要性を強調した。

野党、大きく反発へ

結論:政治資金規正法改正の行方

政治資金規正法の改正に向けた議論は、
企業・団体献金の禁止を中心に激しさを増している

これまで自民党のブラックボックスだったのを
野党は追求姿勢を継続していますが、
最後までこのまま足並みが揃うかは分かりません。

維新が納得しない以上、
連立を組む公明のブレーキが
今回の改正でどう決着がつくのか?

今、法改正で問われています。

自民党は、法案の骨格を維持しつつ、
野党の要求をどこまで受け入れるかが鍵となる。

政治とカネの問題を巡るこの議論が、
日本の政治の透明性と信頼性向上にどのような影響を与えるかが注目される

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