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気付かされ、励まされ、そして考える

SNSをやっていると、色々なことに気づかされます。
何よりとても励まされる。
最近も、
「購入した毛糸と、眠っている毛糸達を大事に使っていこうと思いました」
と記している方がいらっしゃって、胸が熱くなりました。
と同時に、そう仰る方がけっこういらっしゃるのと、前出の方もそうなのですが、「何か形にしたい」「大切に編みたい」、そう仰る方のなんと多いことか!
そんな尊いともいえる言葉に、恐縮しつつもありがたく感じています。

そして、そんな言葉の数々に触れるにつけ、本当に色々と気づかされます。
私は根が真面目で、融通が利かなくて、四角張ったところがあるので、そんなことを言われちゃうと、胸アツの次の瞬間、「はっ!」となって居住まいを正してしまいそうになります。
実際には、「これはいかん」と思うのです。
具体的には
「これはいかん!もっとお客様に喜んでいただかないと!」
ということになるのです。

お客様は、もしかすると私が思っている以上に私が染めた糸に愛着を深めてくださっている…のか???
根が真面目、しかも単純w
なので、ありがたい言葉をいただくと、やはりお返しをしたくなる。
じゃあ、何をもってお返しとするのか…
物理的な、クーポンとか割引などでも良いだろうと思います。
でも、それにはちょっと限度もあるし、できればちょっとくらいは仕事に絡めたい(ヤラシイか?ヤラシイなw)
となると私にできるお返しって何ぞや?
良いものを染めることは大前提として。

ここでちょっと話がそれますが、優秀な営業マンって自分の仕事の範疇のことだけではなく、色々なことにアンテナを張っていますよね。
アンテナを張って、情報を集めているのですね。
かつて私が勤めていたところには「情報開発部門」なるものがあって、私はそこで為替関係のコラムの原稿をタイプして(タイプするだけw)、オンラインで各部署に流していました。
そこではそれだけではなく、不動産情報やビジネスマッチングのようなこともやっていて、その情報を集積して各部署に通達したりしていました。
なので、「情報」というものの価値については少しですが理解していました。

それを思い出したとき、私にできるのはせめて自分が染めている糸や、その他の「情報」をお知らせすることくらいかな、と思いました。
例えば、染めた糸の様子はちゃんと写真でお伝えした方が良いのではないか、とか、何の役に立つか分からないけれど、この糸の来歴とか。
(だって、面白いじゃないですか!自分が編んでいる糸はどんな歴史を経てきたのかを知るって。あれ?それほどでもない?)
まぁ、写真で伝えられる情報には限度があるし、「見たときに驚きたいので、その情報要りません」という方もいるらしいのですが…
(そんな気持ちを否定するものではありません)

しかも、編み手としては未熟者なので、そういう情報は発信できない…
なので自分の中にある情報や、考えや思ったことなんかを表に出さざるを得ない。
自分の中にあるものって、実際の経験だったり、知識だったりするわけで、ここが未熟だと本当にツライ。
なので、編み物に関して特に作品をSNSに投稿するのはツライです…
でも、それ以外でなら、なんとかお返し=サービスできそうな感じです。
これ、独りよがりっぽくなりがちなので、気を付けたいところです。

それでも、お客様に励まされ、励まされて(勝手にそう思ってるだけですが…)ダイヤーという、いばらの道(マジいばら)を歩んでいるわけで、行き詰ることもたびたびです。
行き詰ったとき、考えるのは「どんな糸=商品があったら嬉しいだろう」
「どんな糸なら楽しくなる?」ということ。
例えば、「9Balls」もそんな「楽しい」をベースに生まれた商品です。
色々な色の毛糸がちょっとずつあったら楽しいかも!
たくさんの色の糸が欲しいけど、全部買うのは大変!
20gずつだと靴下を編むのに少し足りない…
そんなことを考えて、ソックヤーンを25gの小巻きにしてセットにしました。
さらには9つだと、若かりし頃に流行ったビリヤードの9ボールだねぇ…などと思いながら。

だから、お客様の言葉ってスゴイのです。
結果的にひとつの商品を生み出しちゃうのです。
糸に対するお客様の思いや考えに気づかされ、励まされ、そしてそれについて考える。
そうすることで、何かしらを得ることができる。
もう少し頑張ろう、とか良いものを染めようと思う心や糸を大事に染めよう、とか。
あるいは、具体的な商品やサービスの形態。
どれもこれも、結局はお客様からのギフトみたいなものです。

ありがとうございます。



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