見出し画像

ホップ・ステップ・ジャンプ・生花!


 タイトルのネーミングセンスが壊滅的でもクリックしてくださった皆さん。本当にいつもありがとうございます!!!!!!!

 生花というと、「敷居が高そう」「丁寧な暮らしバンザイ」そんなイメージを持つ人も多いのかなと。実は生花をやっている私、始めただけで、假屋崎省吾を目指しているの?と言われました、雪乃日 朝日(ユキノヒ アサヒ)です⛄️笑

 徹底した仕事女だったので、生花とはかけ離れたイメージだったのかもしれません笑

 今は、本当に始めてみて良かったな〜と思っています。

・生花との出会い

 「きっかけは?なんで生花なんて始めたの?」

 はい。大体これ。80%くらいは聞かれます。

 期待されてもですね、大層なきっかけなんてないです笑
 こちらも、こんな時くらい本気出してかっこ良い劇的なエピソードトークしたいんですけど、どんなに掘ろうがないものは無いです。

 正直、馴染みがあると言っても、高校の時に授業で必修科目にあったこと、自宅でも生けられる環境があったこと、これくらいだと思います。流派とかも覚えてなかったし、型もすっかり忘れていました!(先生ゴメンナサイ)

 でも、そんな環境もあってか、大人になってから生花を習い始めるハードルは、私にとって高くありませんでした。これは、本当にありがたいことだったなと思います。

 強いていうなら、何となく、何となく、「人と喋らなくて済む、没頭できる趣味が欲しい」これがうっすら心の奥底にあったと思います。

・当時の心境

 24h、365日、ずっと仕事のことを考えていた私は、どうやってリフレッシュすればいいのか、という人間としてあまりに基本的な壁にぶち当たりました。(?)

 いや、気持ちとしてはとにかく働いていたかったので、リフレッシュしなくても別に良かったんです。でも、結局それって、エネルギー切れを起こすんですよね。ずっと人と喋る仕事だったので、プライベートでは誰とも会いたくないという日々がちょっと長かったように思います。それで、ポジション的にも自由の効かない職場が、少しだけ息苦しかった。

 年間150本以上は観るくらい映画が好きなのですが、何で好きかというと、観ている時間だけは没頭できるから、という理由に気がつきました。(まさかの30歳で。。。。笑)
 結局、自分のパフォーマンスをさらに上げていくにはリフレッシュが必要と行き着いたわけです。

 そんなこんなで、ゆるやかに趣味を探していました。当時の検索履歴は「趣味 大人」「習い事 1人」とかそんなものばかり笑

 何となく探しているうちに、あ、生花いいかも〜と自然に思い始めました。

 でも生花の教室とか、先生怖かったらヤダなって。

 怖いイメージありますよね?
 (実際はそんなことない!)

 だから、まあ、とりあえず体験いってみるか! そんなノリです。いつだって、始まりは静かにやってくるのです。

・初めて生けたお花

 そんなわけで、家の近くにあった生花教室に体験へ行きました。
 ちょっと。いや、だいぶ、恥ずかしいのですが、その時、最初に生けたのがこちら。

ぐはっっっっ!!!!!!二郎もびっくり葉っぱマシマシ笑
葉っぱそのものの生命力がすごい🌱


 自分で見て上手とはお世辞にも言えません。が、今見ると何とも言えない愛おしさはあります笑 

 明るい教室で、先生も怖くない!
 そんな感じで、私の生花生活はスタートしました。

・生花の型と仕事の型

 生花を習い始めても、いきなりは生けられないですよね。
 私は草月流という流派なのですが、最初は型に倣ってお花を生けます。

 例えば、先ほどの写真は「基本立真型・盛花」と言い、その型通りに生けています。

 これ、仕事脳筋の私にはすごく良かった。
 例えば、営業なら「オラー! 背中で覚えろ! 俺を見て学べー!」とだけ言われて、仕事を教えられるような環境だったら、私は即日辞めます。

とっっっっっっっても非効率だし、明日には上司の言うことが絶対に変わるから。

 大鉄則だと思うのですが、
 ①成功ナレッジを型(パターン)にする
 ②まずはそれ通りにやる
 ③調整・応用する

 (組織としても)仕事で結果を出すのに、一番効率的で効果的な方法です。

 そうです!ホップステップジャンプです。ジャンプからやったってうまく飛べませんから。

ホップステップジャンプのちゃんとした意味は知らないのですが。。。。


 実は草月流でも、美しいとされる型が何十通りも決まっています。芸術的なことだからとビビってましたが、ちゃんと型があるんです。(※流派によります)まずはそれ通りに生けてみて、型を体に染み込ませていくのです。

 そうするとね、見えてくるんです。

 うつくしい植物の線、塊、角度、色、空間や花器の生かし方。

 それで、だんだんと、自由に生けてもうつくしく見えるようになります。


・今年生けたお花

 まだまだですが、そんな私が自由に生けた最近のお花を少しだけ。

葉物は大きなものを4枚使って、実は編んで格子状にしています。形もそのままではなく菱形になるようにバランスを整えてみました。そのまま見るもの良いですが、光が当たって影に映った格子も良いのです!
紫陽花です。線のうつくしさがが表現できて、これとても気に入っています。
いくつもの紫陽花を塊にして線との対比を大胆に。
投入れも一つ載せておきましょう。自分の毒毒しさを存分に発揮しました。今にも伸びてきて人を刺してきそうなウンリュウ柳がお気に入り笑
右上の空間を開けてバランスをとりつつ、ブルーのカーネーションの映え方を考えました。実はいろんな葉物が使われているのも楽しいポイント。もっと遊んでも良かったかも。

 流石に、一枚目にお見せしたのとは全然違うのがお分かりいただけたかと笑
 でも、最初からできたわけじゃなくて、型を何百回も重ねていくことで↑のようになっていきます。

・お花を生けることって


 恵まれているのだと思いますが、通っているお稽古の先生も、技術的な指導はあっても、表現の良さを必ず見つけてくださいます。

 そうして何百回も生けていると気がつくんです。何だか集中できなかったり、心が荒んでいるとイマイチな仕上がりになることがあると。鍛錬が足りません笑

 逆に集中して自分の心に向き合えていると納得のいく仕上がりになります。本当に生花って正直だなと思います。

 生活の中で息苦しいことはたくさんあるけれど。

 お花を生ける時だけは自由になれます。

自分の心に向き合っている時間で、どうやったら表現できるだろうと、考え、形にしていく過程は誰にも奪えない。

 そんな時間が好きです。


いいなと思ったら応援しよう!