第17回東日本カバディ選手権大会を観ました(2日目)

 こんにちは、雪乃です。今日は昨日に引き続き、カバディの東日本大会を観戦してきました。というわけで感想です。

 1日目の感想はこちらから。↓

観た試合① A.K.AICHI vs Lapis Lazuli

 大坪選手の攻撃が前半から炸裂し、攻撃と守備の両輪をしっかり駆動させることで人数を減らさず、相手の主力レイダーを確実に捉えていくA.K.AICHI。対するLapis Lazuliは残り1人という状況で須藤選手がレイドを成功させ南部選手を戻すと2人でスーパータックルを決めます。しかしA.K.AICHIの大坪選手が攻撃でローナを取り4点差をつけリードします。
 Lapis Lazuliは今井選手・荒竹選手を中心に攻撃で点を取り返し同点で前半を終え後半へ。後半のA.K.AICHIは2人でLapis Lazuliを迎え撃ちますが耐えきり、さらに大坪選手が3人守備を全員タッチしローナ分と合わせて5点を獲得。点差は7点にまで広がりました。その後南部選手を中心とした守備でいよいよ大坪選手を止め僅差に積めますが、最後はなんと1点差でA.K.AICHIが勝利。最後までどうなるかわからない面白い試合でした。

観た試合②大正レイズ vs Babylon Breakers

 ボーナスを互いに取り合いながら始まった試合ですが、キャプテン・千葉選手の攻撃を中心に点を重ね徐々に大正レイズを引き離していくBabylon Breakers。レイダーがコートアウトしてもすぐに守備で取り返し、ほぼ10点差を維持しながら前半を終えます。
 後半はコート内1人の状態で始まった大正レイズ。高瀬選手が攻撃を成功させ耐えますがローナを取られます。Do or Dieレイドでも寺内選手が2得点を取り流れを手放さないBabylon Breakers。大澤選手を要とする守備も確実に成功させていきリードを保ったま勝利を掴みました。

観た試合③ジャガーノート vs 栃木ガーナレンズ

 原田選手の攻撃で序盤から流れを掴むジャガーノート。追う形となった栃木ガーナレンズは粘り強い守備力を発揮し少人数でも耐えていきます。会場がジャガーノートの空気になる中でも最後のジャガーノートの攻撃をスーパータックルで止め、3点差に詰め前半を終えました。
 後半もジャガーノートの原田選手の快進撃が止まらない。流れを掴んだジャガーノートにローナを取られた栃木ガーナレンズは大きく引き離されますが巻き返しを図ります。山本選手の3得点レイドもありジャガーノートに着実に迫っていき、ぐっと引き込まれる展開に。しかし最後は1点差でジャガーノートが逃げ切り勝利します。最後まで見応えのある試合でした。

観た試合④AKS vs A.K.AICHI

 AKSは序盤から鈴木選手の攻撃が止まらない!Lapis Lazuli戦の攻撃で無双していた大坪選手もAKSの守備を前に攻撃が通らず、前半終了時に21点差という大差をつけ後半へ繋ぎます。
 ガヤーン タミーラ選手のアンクルキャッチからの素早いフォローと、攻撃だけではなく守備でも無類の強さを発揮するAKS。石井選手・中野選手の攻撃で応戦するA.K.AICHIでしたがAKSが常に点差を維持し続け決勝進出を決めました。

観た試合⑤ジャガーノート vs Babylon Breakers

 お互い点を取り合う前半。ジャガーノートはローナ圏内の人数に追い込まれながらもスーパータックルで主軸レイダーを追い出すためなかなか点差がつかない展開となりました。ジャガーノートは原田選手のレイドが刺さり、対するBabylon Breakersも主力でありキャプテンの千葉選手が攻撃は変わらず強力でした。
 ロースコアかつ拮抗した試合に動きが出たのが後半。千葉選手の2得点レイドを皮切りに試合の流れをBabylon Breakersが掴み、また原田選手のレイドにも対応する守備を見せます。ジャガーノートを引き離した勢いそのままに寺内選手が6点を獲得する圧倒的なスーパーレイド(タッチ4点+ローナ2点)を見せ、完全に場を掴んだBabylon Breakers。千葉選手はレイダーの印象が強いですが、終盤では守備でも高い技術を見せ、改めてチームの総合力の高さを証明しました。
 その後も点差を維持したまま勝利し決勝進出を果たしたBabylon Breakers。後半は押され気味だったジャガーノートですがチームの雰囲気がとても良く、どんな状況でも明るさや前向きさを失わないプレーが印象的で、熱戦ながらも爽やかに終わった試合でした。
 
観た試合⑥Akatsuki vs YKC

 攻守共に点の取り合いで差がつかず、同点で終えた前半。スーパータックルや大量得点で突き放すかに見えたYKCがAkatsukiに追いつかれる展開となりました。
 試合が動いたのは後半。恩田選手が攻撃で掴んだ3得点からAkatsukiが試合の流れを掴みます。日本代表としても活躍する黒柳選手を筆頭に攻撃でも得点、かつ守備でもバランス良く成功させていき逆転を許しません。最後はリードを維持したままAkatsukiの勝利となりました。

観た試合⑦AKS vs Babylon Breakers

 いよいよ男子決勝戦。カバディの国内の公式戦は基本的に男子も15分ハーフの試合ですが、決勝のみ国際ルールに基づき20分ハーフで行われます。
 前半からAKSの鈴木選手が止まらない。奇しくも鈴木選手と同じ背番号(6番)であるBabylon Breakersのキャプテン・千葉選手も果敢に攻めますがAKSが点差を広げていきます。そして畳み掛けるように鈴木選手が4点獲得するスーパーレイドを披露。いや〜〜〜ここは守備決まったと思ったんだけどな〜〜〜!!!!!
 人数をかなり削られたBabylon Breakersですが、いよいよスーパータックルで鈴木選手をコートアウトさせることに成功します。その後後半残り10分ほどのところでローナで同点につけたBabylon Breakers。再び差をつけられながらも、それでも冷静さと熱さを失わず追いかけ、千葉選手の2得点レイドで再び同点に。
 AKSの激しいレイドに対し応戦するBabylon Breakersの守備でしたが、コーナーで要を務める大澤選手はもちろんのこと、最初に仕掛ける時は激しくも的確に、フォローに回る時は粘り強く、という寺内選手らしい守備が見られたのも良かったです。
 そして迎えた試合の最終局面。Babylon Breakersは守備、攻撃はAKS。この1ターンで優勝が決まる運命の瞬間。
 勝利を掴んだのは、AKSでした。自陣に向かって手を伸ばすAKS福田選手。群れとなり帰陣を阻止しようとするBabylon Breakers。ライン際の攻防の果てに、手が、指先が、届いた。AKSの優勝が決まった瞬間、会場が揺れました。
 歓声と拍手の狭間で泣き崩れました。ただただ、勝って欲しかった。大好きなチームが優勝に沸く、心の底から喜ぶ姿を見たかったし、きっとその光景が見られると信じていたから。
 拍手をすること。両チームの健闘に敬意と感謝を贈ること。優勝チームを祝福すること。私にできるのはそれだけだったけれど、現地ではただ泣くことしかできなかった。
 生まれて初めて、スポーツの試合で泣きました。感情が押されられなくなると、人はこうなるんだと。
 スポーツという筋書きのないドラマで生み出される感情の到達点を見ました。本当に、心が揺さぶられる試合でした。だからこれからも、Babylon Breakersを応援し続けようと思います。

 東日本大会の前、カバディの記事を書きました。その時に、初めてちゃんとどのチームが贔屓かを書きました。そして贔屓のチームを書いたからには、今回の大会は、贔屓のチームをしっかり応援しようと決めていました。

 栃木ガーナレンズとジャガーノートの試合。周りはジャガーノートの関係者が多く、私から見た客席はかなり「アウェー」な状態でした。ならばと誰よりも大きな拍手をしました。15年間の観劇生活で培った、劇場仕込みのマジな拍手です。スタンディングオーベーションの時にしかやらないレベルの、本当に音を出したいときのやつです。
 客席でどこかアウェーな空気を感じていたからこそ、とにかく大きな拍手で応援しようという謎の使命感みたいなものが芽生えました。とにかく大きい音を出そうと思った瞬間、スポーツ特有の応援の文化の一端がわかった気がしました。客席も客席で対抗したくなるんです。
 で、やってみたらこれが本当に楽しかった。普通に試合を観るより何倍も観戦が楽しくなったし、より「参加している」感覚を味わうことができました。
 どちらか片方のチームを応援すると、辛いこともあります。スポーツはどうしたってゼロサムゲームで、勝者がいるなら必ず敗者もいるから。
 でも、勝敗があるからこそ応援に力が入るのも事実。だからこそスポーツはこれほどの熱狂を生むのだと、最高のエンターテイメントとして成立しているのだと思いました。

 色々書きましたが、優勝したAKS、本当におめでとうございます!!!最後まで本当に良い試合でした!

 9月には関東リーグの最終節、そして11月には全日本選手権があります。こちらも楽しみ!

 ここから先は余談です。十条良いよね〜っていう話。

 十条には駅前にアーケード商店街があります。感想を完成させたかったのと、感情のクールダウンもしたかったので、商店街にある「珈琲 梅の木」で帰る前に休憩することにしました。
 コーヒーゼリーを注文したのですがめっちゃ美味しかったです。

柑橘類の皮が好きな人としてはアイスの上にオレンジピールが乗ってるのが推しポイント。他のメニューも美味しそうなのでまた行きたいです。

 締めがスポーツとは関係のない話題でしたが、改めて東日本大会楽しかったです。選手の皆様、スタッフの皆様お疲れ様でした。素晴らしい大会をありがとうございました。今後の大会も楽しみにしています。

 本日もお付き合いいただきありがとうございました。

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