ビザより重視されるルートパーミット
前回までのブータン旅行記はこちら。
ブータン入国前にすったもんだありつつもようやっと取得できたe-VISA。かと思いきや、ブータン国内で1人ウロウロ旅するために必要なルートパーミットは数時間でとれるという一体なにが違うのだと突っ込みたくなるブータンシステム。
すったもんだで取得したe-VISAの記事はこちら
ルートパーミットの記事はこちら
e-VISAは入国のためのもの、ルートパーミットは旅程がわかるものと思いがちだが、記事を読んでもらうとわかるように、ただ単にいつからいつまでと期間が書いてあるだけで、ビザと何が違うのかわからない。
ともあれ、空港では両方セットで見せろと言われたので、手続き上必要なのだろう。まったくもって腑に落ちてないが。
象の標識だのインド国境の謎の白い物体などを楽しんでいると、最初の外国人チェックポイントに到着。陽気なドライバーが、スマートに車をとめ、後部座席の人になにやらごにょごにょ。わたしのほうに振り向いて降りてあそこに行けと指差しする。
「ここはチェックポイントだ。ルートパーミット持っているだろ?」
はいはい、持ってますよ。常にお腹の中に。とお腹をポンポンして、ありかを伝える。車から降りて、テクテクとカウンターへ。
誰も並んでないし、人がいる気配がしない。
覗いてみると、いたいた!電気くらいつけなさいよ!目が悪くなるわよと、昔お母さんに何度も注意された小言を言いたくなる。
「ハロー」
と言いつつ、ルートパーミットを差し出す。ビザもパスポートもいるかな?とお腹に入れているポシェットの中をごそごと探しているうちにルートパーミットが返却された。
「フィニッシュ?」
と聞くと、うなずいて暗闇の中に戻っていった。
ほんとに見てるのか。
「1人で乗り合いタクシーに乗って大丈夫?」とか「どこいくの?どっからきたの?」とかないのかね?
バックパッカー時代、入国審査官とのやりとりが結構お気に入りだったものにとってはこの塩対応が寂しすぎる。
まあ、仕方ないとトボトボとタクシーに戻る。浮かない顔をした私を心配したドライバー。
「どうした?何か問題でもあったか?」
「ううん、逆に何も言われなかった」
「じゃあ、いいじゃないか。出発するぞ」
とラジオの電源をオンにし、車を動かす。
常にあげっぱなしのなんちゃってバーの横に警察官もいるが、特に何するでもなくただただ立っている。察するに、外国人があまり通らないところで暇なのかなと。
温かかったインド側の平地が終わり、ティンプーに向けて高度をあげていく。それととにタクシードライバーのボルテージもあがっていくのだった。
道路の真ん中を堂々と歩くイヌの横を爆走するタクシードライバー。どちらも動じてないのがすごい。