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初富士チャレンジ

「そんなところいって何が楽しいの?」

趣味が違えば行くところも違うのは人間だもの仕方がない。だが、

「富士山みて何が楽しいの?」

と問う友人には会ったことがない。フォトグラファーではないものの、富士山をキレイにとれた日にゃ、自慢したくてしょうがない。

「みてみて、この富士山、雪被って美しいよね。やっぱり富士山見るなら11月~2月くらいがベストよ!」

なんて、みんなが知っているような情報をさも、自分だけが知る富士山のようにマウントを取ったとしても、嫌な顔をした人は1人もいない。

「富士山、やっぱりいいよね。見ているだけで癒される」

そうなのだ。何事もあきっぽいわたしであるが、富士山だけは全くもって飽きない。富士山を見るために東海道新幹線はいつもE席だし、飛行機も飛行ルートを確認して、座席指定をするくらいだ。

過去のnoteでも富士山ネタはかなりある。

ちょっと探しただけでもこれだけある。ほんとに富士山が好きなんだなと思う。好きすぎて、富士山が見える場所に住むという選択肢はないのだが、あわよくば富士山を見たいとは思っている。

そして今回、初富士チャレンジなるものをしてみた。

東京ー大阪間は、基本東海道新幹線、セールがとれたら飛行機で行き来していたのだが、今回は荷物が多かったのと、便乗者がいたので車で行くことにした。

車といえば高速道路、寄り道が自由自在なので、仕事の合間ながら往復、富士山を見られるだけ見ようとちょいと検索してみた。

すると、出るわ出るわ、富士山スポット。三島スカイウォークに行ってみたかったが、天気が悪そうだったのと、三島で降りている時間がないということで今回は断念。ひとまず初新東名で東京に向かうことにした。

120km/hの新東名の目の前にドーン

新東名の最高速度は120km/hというのはニュースで見聞きして知っていたが、実際に自分で走るのは初めて。

おお!ほんとに120のマーク。通常は追い越すときくらいに110km出ちゃうかなといった感じの安全運転なのだが、こちとら120kmだしていいという。

出していいといってもね・・・そう簡単に軽自動車じゃ出ませんよと思っていたら、周りの車が早いからか、片側三車線でまっすぐな道で走りやすいからか、気づいたら120kmにメーターがぴったりとあっていた。

い、いつのまに。

アメリカでいつのまにやら140km出ていたときと同じ現象だ。

そろそろ富士山スポットだよな~と思っていた矢先に彼は突然その美しい姿を現した。

わぁお!こりゃ、すごい!目の前に富士山があるとニンジンをぶら下げられた馬並みに勢いがつく。雪化粧した富士山のなんと美しいことよ。

この先にある清水PAでは遊歩道が整備され、富士山が見られるということで立ち寄ってみたが、ちょっと前まで晴天だったのに一気に雲が立ち込め、何も見えず。

新富士あたりは、新幹線のように左側にどど~んと見えることを期待したのだが、これまた雲隠れ。富士心と冬の空。

自撮りをしたくなる富士山

往路は仕事優先で、先を急いだため、奇跡の瞬間のみの富士山との出会いだったが、復路はその日のうちに大阪に着けばいいという気軽さ。

東京を出たときは、快晴だったものの、厚木あたりからまたもや雲がもくもく。なんの嫌がらせか。そう簡単には富士山は見せませんぞということだろうか。

しかし、天気はよろしくないものの雲は切れてきた。運転しながら、ちらっちらっと富士山がその姿を見せてくれる。

嬉しいのだが、ついつい見入っちゃって、運転に集中できない。美しい物というのは毒である。

あ!富士山といってはちらちら見るもんだから、事故につながりかねない。走行車線で80kmくらいでのろのろ運転しつつ、ちらっちらと富士山をみる。

ダメだ。ちゃんと富士山を見ないと事故を起こすと思っていた矢先、富士川SAに到着。

富士川SAは富士山好きにはもうたまらない。世界各国、絶景スターバックスはあちこちあるだろうが、ここも負けてはいない。

屋外のテーブルとイスは空いてなかったが、無造作に置かれているベンチに座ってコーヒーをいただく。

絶景かな、絶景かな・・・

コーヒーを飲んでいると、一所懸命自撮りをする推定年齢80歳のお母さんと60歳のその娘。

「富士山が入らないわ、わたしたちの顔がでかいわ」

これはわたしの出番だわね。

「撮りましょうか?」

ついついサービス精神旺盛なもんで、富士山メイン、親子メインなどなど4カットもとった。

大喜びで富士山をあとにする二人をみて、今日もいいことしたな~とにんまり。

すると、今度は推定年齢55歳前後の夫婦?が自撮りを始める。またしても同じことを言っているから、撮影してあげた。

普段自撮りに慣れていない人でも自撮りをしてまでも撮影したくなる富士山、さすがの存在感である。

暴れん坊将軍に憧れて

松平健さまが馬にまたがり海岸をかける・・・その先には日本が誇る富士山。

これを見たときからいつかはロケ地の三保の松原へ・・・と思いつつ、まったくもって行く機会がなかった三保の松原にようやっと降り立った。

あまりにも暴れん坊将軍のオープニングがすごすぎたというのもあったからかもしれないが、どうも感動が薄い。

海岸線近くになってようやっとお出ましになった富士山。天気がよければもうちょっと感動したのか、テンション低めであとにする。

名前負けしてない夢テラス

三保の松原だけではもったいない・・・どこかほかに富士山スポットないかなとGoogleMAPを指で伸ばしたり、縮めたりして見つけたのが、「日本平」。

そういえば、夢テラスなんていうものがオープンしていたわねとばかりに、車を走らせる。山道をくねくね登っていくと、途中富士山がずど~んと見えてきた。目線が高くなると、やはり見え方も違ってくる。迫りくるようだ。

着いたときは昭和感漂う建物ばかりで、どこに夢が?と思ったが、どうやらお目当ての夢は上にあるようだ。テクテク歩くこと数分。見えてきました木組みのおしゃれテラス。隈っぽいなと思ったら、やっぱり隈さん事務所が手掛けていた。

素人でも隈っぽいなとわからせるあたり、隈さんはすごいんだろうなと思う。

とにかく外国人が多い。そして、富士山バックにニッコリ。サングラスかけたインド人っぽい男性陣がものすごく様になっている。

どこから見ても美しい。見飽きることがないこの美しい御姿。ありとあらゆるところで絶景を見ているが、いつまでも見ていたい絶景では富士山にかなうものがない。ただただ、そこにいるだけで感動し、心震える存在。

そして、明日からまた頑張ろう、また会いに来ようと思う存在。

毎日見て、元気づけられたいけど、毎日みたら慣れちゃって、飽きっぽいわたしは富士山に感動しなくなっちゃいそうだから、わざわざ会いに行きたくなる場所でちょうどいい。いつでも会いに行けるアイドルならぬ、富士山。

今度はどこから会いに行こうか。

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ゆきんこ
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