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生きることは変わること

2024年初夏、初めて山のほうに拠点を構えた。

そのころは、空が近いな、山際がみえて気持ちいいなくらいにしか思っていなかったが、冬になるにつれて、思わず手を合わせてしまいたくなるほど神々しい朝をもたらしてくれる。

夜明け前、暗闇から、枕草子の世界へ。紫だちたる、雲の細くたなびきたる~な空色になり、太陽が昇るにつれて空がオレンジ色になり、顔を出し始めると強烈な光があたり一面を照らす。

その光は、何かに導くように自分にまっすぐ光を届けてくれる。励ましてくれるようでもあり、守ってくれるような温かさがある。

刻一刻と変わる空色。生きることは変わること、そして変わることは止められないと実感する。

太陽が昇る瞬間は、旅先で、しかも天気がよくないとみられない特別なものだった。しかし、こんな神々しい瞬間を天気がよければ毎日見られる場所に住めるのはそれだけで特別感がある。

山のほうなので、寒さは厳しいが、それを上回るご褒美をもらえる冬の朝。空気が澄んで、さまざまな自然現象が美しく見える冬を寒い寒いといって縮こまっているのではなく、楽しんで過ごしていきたい。

とかっこよく言っているが、毎日、馬鹿の一つ覚えのように「寒い、寒い」と言っているのである。


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ゆきんこ
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