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珈琲ゼリー好きを刺激するゼリークラッシュ
小学生のころ、お母さんがコーヒーゼリーにフレッシュをいれておいしそうに食べるのをみてものすごく食べたかった。
だが、お母さんは
コーラ―を飲むと骨が溶ける
子どもが珈琲を飲むとガンになる
と、かなり無茶苦茶な嘘をつかれたせいで、コーヒーゼリーが食べられなかった。真っ黒いキラキラ輝くゼリーに真っ白いミルクがかかった魅惑の食べ物。缶詰のみかんの具がはいったゼリーもそれなりにおいしかったが、食べられないとなると無性に食べたくなる。早く大人になりたいと思った。
そして待望の大人入り。
東京に進出し、親からもリリースされ、好きなものを好きなだけ食べられるようになったものの、コーヒーゼリーへの憧れはすっかり忘れ、毎日デニーズでナタデココを食べていた。
そんなある日、デニーズでいつものナタデココを食べようとしたらまさかの売り切れ。そんなことあります?いや、あるのだ。当時はナタデココブーム。みんなこぞってナタデココを食べていた。
仕方なく、メニューを見返し、何気なく目に入ったコーヒーゼリー。ガラスの器にキラキラした真っ黒なゼリーに真っ白いソース。
こ、これはお母さんが幸せそうな顔をして食べていたコーヒーゼリーではないか!
といきなり思い出し、注文してみた。
ナタデココより派手さはないが、黒と白のモノトーンコンビは大人な感じがプンプン。
早速食べてみると、冷たくのど越しがいいコーヒーゼリーがつるんとのどを通り、苦みを感じるものの、ミルクの甘味があとから追いかけて来て、なんともいえない満足感。
こんなおいしいものを今までお預けくらってたとは!と20歳にしてコーヒーゼリーデビュー。その後、コーヒーゼリーを見つけるとコーヒーゼリーを注文し、つるんつるんと食べていた。
正直いうと、コーヒーゼリーはどこの店も大差なくそれなりにおいしい。先日、マクドナルドで期間限定販売していたコーヒーゼリーパフェも普通においしかった。
劇的にうまい!というより安定的にうまいもので、食べるとホッとするものがコーヒーゼリーだった。
が、青山壹番館のコーヒーゼリーじゃなく、おしゃれなネーミングのゼリークラッシュは今まで食べたことがない斬新な味わい。
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たっぷりの冷たいミルクの中にぷかぷかと浮いている珈琲ゼリー、さらに上にトッピングされたバニラアイス。こんなにミルクたっぷりのコーヒーゼリーみたことがない。
バニラアイスはいたって普通なのだが、冷たいミルクが濃厚で甘くておいしい。ストローでコーヒーゼリーと一緒に吸って飲むとこれまたあまりのおいしさに目をつぶってしまうほど。
最初はスプーンでちまちま食べていたのだが、最後は一気のみ。
おいしすぎる。
家の近くにあったら毎日通ってしまいたくなるおいしさだが、ゼリークラッシュ1杯950円。一気飲みするには高額。
でも、渋谷にいったら食べたくなる、いや飲みたくなるコーヒーゼリーなのだ。
これから夏本番。暑い日こそゼリークラッシュを食べて英気を養いたい。
そうそう、ここのカフェのまたいいところがこのメニュー表。
今ではなかなか見かけないこの木のメニュー表。正式名称はなんていうんだろう。
タブレットメニュー表もエコだが、この何回も書き直せる昭和レトロなメニュー表もかなりエコ。パソコンの文字は美しく読みやすいが、手書きは人間味があっていい。手書きメニュー表にすこぶる弱いのである。
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