ここにタッチ
最近はなんでもかんでもタッチ。電車もタッチ、飛行機もタッチ、買い物もタッチ。タッチ、タッチ、タッチ・・・とくると
♪ここにタッチ~あなたから~♪
と80-90年代の歌を歌ってしまう私。
とにかくタッチの連続でメールで支払い確認通知がきても、一体何に使ったけ?と忘れる始末。便利にはなったが、金銭感覚がぼけそうで怖くなってくる。かといって便利さに慣れてしまった以上、タッチからは離れられない。
タッチマークがあってもタッチできないときもある。理由はシステムの不具合かと思うが、そういったときでも差し込めばOK。
タッチ決済の前にドコモや楽天、Vポイントがもらえるお店ではポイントの画面を出し、二重取りをする場合はアプリを立ち上げ直し、ポイント付与してもらってからタッチ。便利になったのか不便になったのかわからない。しかも、決してビニール袋は買わないから、袋詰めもしなくちゃいけなくてレジ前でてんやわんやすることもしばしば。
便利さの先に不便があるとは誰かがよくいったものである。
タッチマークのあるガラス面にタッチするのがセオリーだが、時代の進化とともにタッチ決済の機器も変化している。
とある高級和菓子屋さんでどれにしようかな~と悩んでいると、先に来ていた品のある老夫婦がまさに精算しようとしていた。手土産だろうか、あれやこれやと包装するものが大量にあったからか店員さんも笑顔ながらてんやわんや。
「すみません。先にここにタッチをお願いします」
とタッチ決済機器を老夫婦の前に置いて、反対側にあるお包みスペースへ。するとおじいさん、おもむろに人差し指を置いてじっとしている。
かなりお金持ちそうな品のある老夫婦。もしかして、年会費がすこぶる高いブラックカードとかはもはやカードではなく指紋認証なのか?時代は進んでるもんだ。指紋認証だったらカード取り出さなくてもいいし超便利!ブラックカード欲しいな~なんて羨望のまなざしを向けていた。するとお包みが終わったスタッフさんがレジのほうに戻り、指紋認証しているおじいさんに言いにくそうに
「あ、カードをタッチしてください・・・」
「ははははははあ、ぼけちゃってすみませんね」
「あなた、何しているのよ。おほほほほ」
と、店内に一人だけいたわたしに向かって二人して
おほほほほ
なんてするもんだから、こちらも
おほほほほ
と返しておいた。
まさか、ブラックカードが指紋認証になったと勘違いして、すごいと感動していたとはいえず。タッチ決済は現状、カードかスマホだけの模様です。