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ブータン人は電話がお好き
乗り合いタクシーで帰りたい理由でも書いたが、確認事項があればすぐに電話をする。ドライバーとしゃべってる最中でも
「おっと失礼」
と何度会話をさえぎって電話に出ただろうか。
次の日の予約やら、今どこにいるやら、拾ってもらえないかと突然の予約やら、運転しながらよく受け付けられるもんだと思う。メモをしている様子もない。
「予約の電話がきたらどこで何時に誰をピックアップとかメモしなくていいの?」
と心配して聞いてみた。すると指で頭をトントンとたたきながら
「予約は頭の中にみ~んな入っているから問題ない」
まぢか。すごいじゃないか。ドライバー。わたしだったら即座に忘れる。
そんな予約電話はどうでもよい。問題はわたしをティンプーで待っている友、デチェンだ。
1時間おきくらいに電話がなる。
「今、どこだ、何時ころつくのだ」
最初はデチェンとわからなかったのだが途中からわたしの名前を連呼しているのが聞こえて、電話の主がデチェンというのが発覚した。
1人でタクシーなんかにのせて、何かあったら大変だとでも思っているのだろうか。それとも1人寂しく乗っているとか思っているのだろうか。
ということで、次にデチェンから電話があったらしゃべらせてほしいと伝えた。言った矢先から電話がかかってきた。
「はろう、ゆきんこだよ!車は順調に進んでいて、予定より少し早く着く予定。ドライバーはいろんな話をしてくれて楽しいし、同乗者の皆さんにもよくしてもらっているから心配しないで。着く30分前にはドライバーから電話するってよ」
というのを聞いて安心したのか怒涛の電話攻撃は終わった。
「いや~助かったよ。お前の友だちはほんと心配性だ」
と苦笑いするドライバーであった。
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