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”初めて”のときめき

年を重ねるごとに、何か新しいことを始めるのに躊躇するようになる。やりたい気持ちは富士山よりも高いのだが、腰が重すぎてなかなか行動に移せないなんてことも多い。

こうなってくると、必然的に”初めて”が少なくなる。そんなんなくたってゆる~く健康に過ごしていればいいじゃないかと友人はいう。
しかし、”初めて”をする前のドキドキ、ワクワクは人生を豊かにもするのだ。

初めての種類はなんでもいい。初めて海外に行くとかなるとハードルが高くなるが、日常の小さいことでもいいのだ。

初めてペンキをぬる
初めて髪の毛を自分で染める
初めて、野菜を作る

それが失敗に終わったり、いや~な気持ちになったりするかもしれないが、初めて体験したことで今後の人生にも生きてくるから”初めて”はやればやるほどいいと思っている。

そして、本日。

初めて、灯油ミニローリーを運転して、初めてホームタンクに給油した。

軽トラを運転することはあれど、「危」のマークの車を運転するのは初めて。しかも、後ろには灯油ローリー。運転しているときのワクワクたるや。みんなが注目しているんじゃないかという意味不明な妄想までして、ニタニタしながら運転していた。

なぜ、灯油ミニローリーなるものを運転することになったのか。

通常は、中央燃料という会社に依頼して、冬前に自宅にあるホームタンクに灯油を400リットルほど入れてもらう。昨年秋に満タンにしてもらったものの、この大寒波で灯油が一気に少なくなってしまった。

家だけでなく、ハウスでも灯油を使っているため、使う量が半端ないのだ。

いつもの中央燃料がちょうどお迎えさんのうちに給油をしていたので声をかけてみた。(父ちゃんが)

「次、うちにもお願いできねっすべが」
「いや~、もう予約でいっぱいなんすわ。タンクが港につかねして」

ない袖は振れないというやつだ。しかたなく、応急措置として18リットルのポリタンク5個を車にのせて、ガソリンスタンドにやってきた。

最近のガソリンスタンドはやたらとタッチするものが多く、給油をするまでにとてつもなく時間かかる。

タッチパネルスタート→スマホでアプリを開く→会員コード(QR)を読ませる→クーポンがある人はクーポンの(QR)を読み込ませる→楽天やドコモのポイントある人はアプリを開いてバーコードを読ませる→クレジット、現金、プリカの何で払うか決める→どのくらい給油するか決める→クーポンを使うか再度確認(←使うから読み込ませるんでしょうよと言いたい)→値段確定→やっと給油

しかも、1度やったらいいかと思いきや、灯油の場合、ポリタンクごとにやらねばならないという手間。これを5回もやりましたよ。猛吹雪の中。

セルフだから周りに人もおらず、頼れない。これは一言、使い勝手をよくしろと言ってから帰るかと事務所に向かう。そこで見つけたのだ。

”灯油ミニローリー貸し出し始めました!”

なにそれ、なにそれ!!!

灯油価格は店頭価格と同じ
灯油ポリ容器不要

ここまではいい、驚いたのが、「普通免許でOK」

タッチパネルを簡素化して!と言うために事務所にいったのだが、そんなことはもうどうでもいい。灯油を乗せた軽トラを普通免許で運転していいとはどういうこと?

「危険物取扱とか必要なんじゃないんですか?」

「指定数量未満なので危険物取扱者の資格はなくてもいいですよ。移動タンク貯蔵所ではなく、少量危険物貯蔵取扱所なんです」

少量でも危険物なんじゃなかろうか?と一般人的には思うのだが、そうではないらしい。

とにもかくにも、普通免許で運転できるというのであれば問題なし。
予約必須ということで、明日にでもと思いきや、今日は予約入ってないから今でもいいという。

とはいえ、レンタル料10分100円。家側の準備をしておかねばならぬ。

所々準備万端で、本日。前述のようにほんのちょっぴりドキドキ。かなりワクワク。軽トラの運転はただのオートマだし、タンクローリーの操作もスタートボタンを押すだけ、あとはレバーを握れば灯油がドボドボと出てくる。車の給油と同じだ。

軽トラを運転して、灯油のレバーをひいただけと特段いつもやっていることと変わらないといえば変わらないのだが「危」のマークがついた車を運転する”初めて”の経験は、なにか久しぶりに感じたときめきのようなものを感じた。

ちなみに自分で運転したからか、いつもよりもはるかに値段が安かった。やはり配送してくれる人件費が高いんだろうなと実感。

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ゆきんこ
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