ザ・日本風景京都市内の観光地にあり
昨日までの暑さから一転。肌寒くさえ感じる朝晩。最低気温が25度を下回るだけでこうも違うものかと思う。
1か月以上最高36度前後、最低27度前後で過ごしていると、30度-25度がとてつもなく涼しく感じる。人間の適応性は恐ろしいものである。そして、来たるべき冬に戦々恐々とするのである。
夏から一気に晩秋になったような気がする今日この頃だが、秋といえば稲刈り。米がないないと大騒ぎしたのもつかの間、新米の季節到来であちこちで稲刈りが始まっている。価格が高騰しているとニュースで見聞きするが、肝心の農家はちっとも高騰していないとみな嘆いている。中抜きの皆さん、内部留保はやめて頑張って生産している農家さんに少しでも還元してくださいまし。
さて、観光客でごったがえしている京都も稲刈りの季節到来。といっても京都市内のど真ん中ではあまり見かけないが、とあるところに行くと稲刈り風景だけでなく、昔ながらの天日干し風景までみられる。
どこでしょうか?
ヒント
・叡山電鉄
・予約しないと入れない(当日券もあるにはある)
・皇室ゆかり
最後でなんとなくわかっただろうか。
松の木もヒント。
と引っ張りすぎたが、答えは・・・
「修学院離宮」である。
紅葉の季節は予約がすぐに埋まってしまうほど人気の京都の紅葉スポットでもある。広大な敷地には3つの離宮、そして水田がある。水田を横切る松並木が3つの離宮をつないでいる。
天日干し風景は、田舎にいくと今でも見ることができるが松の木のコラボはおそらく京都の修学院離宮だけではないだろうか。しかも、さすが宮内庁管轄だけあり、天日干しも庭園の一部とばかりにご覧の美しい仕上がり。紅葉の時期もいいが、稲刈りの時期も日本の古き良き田園風景がみられるからおススメ。しかも、かなりすいている、穴場的時期なのだ。
水田の持ち主がそれぞれ違うため、米の品種や田植え時期が違い、長い期間この風景を楽しむことができる。
比叡山から流れてくる水を利用している。棚田になっているので、順番に使うのだそう。
板でせきとめ、自分の田んぼにいれるために蓋をあける。よくできたシステム。せき止めていた板を外すと、まさに”堰を切ったように”が見られる。
早々に収穫した田んぼからは「ひこばえ」も。
ひこばえとは収穫後に再生した稲のこと。穂がついているのがわかるだろうか。1度の田植えで収穫が二回できる「ひこばえ農法」は東南アジアで行われているが、日本ではあまりなじみがない。食味ばかり気にする日本人の口にはあわないためか、熱帯地方でなければ温かさを持続できないからかあまり行われていない。が、以前も書いたが、雑穀米と一緒に食べるならひこばえもいいのではないかと思っている。ひこばえをやっているとはさすが宮内庁である。
さすがに紅葉真っ盛りはまだ早いが、ほんのちょっぴり色づいている木々もちらほら。得をした気分。
天日干しも見られたし、ほんのちょっぴり紅葉も見られたしでラッキーすぎるなとニタニタしながら出口に向かっていると、松の木の下にきのこがひょっこり。
こ、これは色形といいマツタケ?!
いや、こんな道端に生えないよな・・・でもマツタケに見える。宮内庁だからあながち育ててもおかしくない・・・道端にあるから一つくらいとってもばれないのでは?なんてよこしまな考えがよぎったが、宮内庁管轄の地でそんなことをしたら罰が当たる。
すると、庭園内を警備しているらしいおじちゃんがやってきた。
「マツタケじゃないよ」
とニヤリ。
持ち帰らないようにご注意を(←帰りそうになった)