喫煙OKでも喫煙しづらい店
愛煙家の友人は、いつも煙が流れる方向を気にして席を移動したりする。わたしは、飲んでいるときはあまり煙が気にならないので、
「気にしなくてもいいよ」
と伝えるが、エアコンなどの風の向きで喫煙しないわたしのほうに煙がいくだけで
「ごめん」
と謝る。それほど煙を気にしてくれる人だ。
先日、その一人ともう一人の愛煙家と3人でスペインバルに行った時の事。テーブルに灰皿があったものの一応
「喫煙していいですか?」
と店員さんに聞いた。すると
「どこでもどうぞ」と快諾。
というのも、週末の18時だからか、スペインバルというワインやサングリアなどアルコールをたっぷり提供してくれる店なのだが、子連れファミリーが多い。喫煙可のお店だし、アルコールもバリバリ提供する店だし、子どもがわっしょいわっしょいするようなメニューもさほどあるようには見えないにも関わらず、後からきたグループも子連れファミリー。
入り口すぐのテーブルということもあって友人は、大好きなワインを飲みながら、一応、外側に煙がいくようにたばこを吸っていると、隣に座っていたおじさんといっても自分と同じ年くらいなのだが、おもむろにたって、ドアを開け放した。
いやいやいや、寒いでしょ。なぜ開け放つ、と、一緒にいた母親が同じことを思ったみたいでドアをあけた父親にいうと
「子どもがいるのにたばこの煙はよくない」
という。
小さい声でいってはいたが、隣だし、聞こえてしまう。
友達はバツが悪そうにたばこの火を消した。
確かに副流煙とかもいわれているし、子どものみならず大人にもよくないかもしれないが、喫煙可のお店なんだけれども・・・
ペット可のマンションなのに、「犬の鳴き声うるせーよ」と文句をいうようなもんだ。
帰り際、なぜかそのおじさんが私たちに
「どうもすみませんでした」
と深々と頭を下げて謝っていった。別に何も言ってないし、いざこざがあったわけじゃないのになぜ謝る。しかも、他のお客さんがいる前で深々と頭を下げられたら、まるで私たちが文句をいって、謝らせているみたいではないか。
しまいに、お会計をおえ、ご馳走様でした~と外にでると、店長さんがわざわざきて
「申し訳ございませんでした」
と謝るではないか。だから、何も言ってないし、何も文句も言ってないのに、謝られると何かしたみたいではないか。
喫煙可のお店で喫煙しただけで、やたらと謝られるこの状況。犯罪でもおかしてしまった気分になってしまった。
喫煙可であっても子どもや高齢者がいたら暗黙の了解で吸ってはダメなんでしょうかね。
よく芸能人が子ども連れで飲み屋にいったりバーにいった写真をアップすると、
「信じられない。子どものことを何も考えてない。自分勝手」
と騒ぐ人たちがいるが、本人たちが好きでいってるんだし、もしかしたら居酒屋メニューが好きな子どもなのかもしれないし、別にいいではないかと思っていた。
が、その反対の状況に出くわしてしまった。
愛煙家の皆さんはこうやって肩身の狭い思いをしているんだなと実感した。ちなみにいつもマンションの外で寒そうにたばこを吸っているおじさんも家で吸いにくいのかなと思ってみてたりする。