「“おすすめの本”は何ですか?ケーブルTV放送(後半)」#038 -コラム
昨年の暮れ、「おすすめの本紹介してください」とケーブルTVみまちゃんネルから依頼があり、取材日は2023年1月10日(火)、放送日は1月13日(金)でした。
(前半のお話はこちらです)
後半は、以下の4つについてお話したいと思います。
1.私の本に対する想い
本をプレゼントしたこと、されたことありますか?
本のプレゼントは、文字や絵、写真などのメッセージがプラスされるから素敵だなと思います。選ぶ時は相手のことをすごく考えるし、頂いた時も相手のことを思い嬉しくなります。
私は「おすすめ本を紹介する時と、本をプレゼントする時の気持ちは、同じかもしれない」と思いました。ただ今回、大きく異なるのは、メディアを通すので、相手が不特定多数ということ。だから難しい…。
活字離れの時代に
しかも、活字離れと言われて久しい現代。実は私自身も「本を読むべき」とは全く思っていません。
私は教職に就いていますが、文字に抵抗がある子どもたちがいることを知っています。彼らへの手立てとして「音声で聴かせる」「絵や表で提示する」ことは合理的配慮です。書くことが苦手ならタイピングする方法もあります。本、文字にこだわる必要はない。そのような対応に、教育現場も変化してきています。
だから、「読書のメリット」や「本好きは良いこと」などのメッセージは送りたくないと思っていました。
素直な気持ちと向き合うと見えてきた
私自身は、本が好きです。先日、大きな書店に行った時、思いました。「これだけ本がある中で、目に留まる本ってその時々で変化する」。
「おすすめ本紹介を通して、私が伝えたいことって何だろう」。
素直な気持ちで考えて、見えてきた想いと、おすすめの本。それは、「私が初めて、物語の世界に魅了されたあの絵本」「大切にしていたのにいつの間にか失くして、大人になって探して探して古本屋さんで再会できたあの絵本」でした。
2.おすすめの本紹介
あらすじはこちらです。↓↓
『いちごばたけのちいさなおばあさん』
『でてきておひさま』
私の通っていた幼稚園は、毎週土曜日、ひとりに1冊の絵本(こどものとも)を配布していました。調べてみると、福音館こどものともシリーズは保育所や幼稚園との年間契約がされていることが特徴らしいので、当時はその絵本をもらって帰っていたのでしょう。
私はそれがとても楽しみでした。中でもこの2冊は、本当に大好きで、物語と絵がずっと心に鮮明に残っていました。
みなさんの心の中にもそんな本がありますか?今の自分も影響を受けているかもしれない、思い出の本。「再度、登場人物に会ってみたい」「あの絵をもう一度見たい」と懐かしくなる本。
私は、幼稚園の頃から、「いちごばたけの地下に暮らすおばあさんの洋服や、家の構造がすごく素敵!」と思っていました。
こんな家に住んでみたいし、こんなかわいいおばあさんになりたい。
『でてきておひさま』では、おひさまを探しに出かけるひよこたちにお弁当を持たせた、めんどりの愛情が好きで、
みんなで黒雲に覆われたおひさまを洗う、この絵と、
おひさまを浴びて喜ぶひよこたちがかわいくて。私もお弁当を持って旅に出たい!と本気で思いました。
この2冊は、いつの間にか失くしてしまっていたのですが、大人になって、古本屋さんと、メルカリで見つけました。心の底から嬉しかったのを覚えています。
3.収録と放送の様子
2023年1月10日(火)の収録では、私はカメラに向かって語り、後でスタッフさんが絵本の撮影をして、2時間ほどで終わりました。
そして、1月13日(金)放送日。ケーブルTVみまちゃんネルは、朝6時から1時間毎、1日10〜12回×2日放送されます。
4.おすすめの本紹介を通して、私が伝えたかったこと(放送で語れなかった話も)
放送の最後は、
「みなさんも、幼少期に出逢った素敵なお話があるかもしれません。それを思い出すのも良い時間ですよ。私のおすすめの本もぜひ読んでみてください」
と締めくくりました。
(放送で語れなかった正直な気持ち)
冒頭で「本、文字にこだわる必要はない」とお話しました。確かにそう思います。しかし、物語に感動する心、知らない世界を知りたいと思う好奇心、知識を増やすことなどは、時に生きる支えになるくらい大切だと思います。
その大きなきっかけは、「お話」「本」「映像」「音声」「実体験」などとの出逢い。その中で「好きな本」との出逢いがある人生は素敵だと思う私もいます。(矛盾しているけど正直な気持ちです)
今回、本について考え、TVで喋り、この記事を作成していますが、今の結論はこれかもしれません。「私は本が大好きだけど、本じゃなくても良い世の中で心地よく生きている」。
【おまけ】
私が直近で読んだ本は、この2冊です。職場で買ってもらいました。とても良い本でした。子育て環境も教育現場も目まぐるしく変化しているから、勉強のための読書は欠かせません。
読んでくださりありがとうございます。まとまりのない文章になってしまいましたが、年末年始、本について考えることができて良かったと思います。
先日、市内唯一の書店が潰れてしまいました。
また次回、お会いしましょう☆☆