足取り重く進んでみる
なかなか、これだ!という模様にたどり着けない。
描けば描くほど迷宮に入りこんでいく感覚。
この状態をどう捉えながら続けていくか、だんだん模様よりも心の在り方を探りながら描いている。
自信を持てない模様も、形にして作品として仕上げる経験をしていかなくてはいけないことは、ここ一ヵ月くらい自分で納得してきている。
でもその心持ちがあっても、現実として模様をどう落としどころをつけて完成させるかで、すごく困ってしまう。
やっぱり最大限ジタバタあがいて、何とか少しでもいいと思える形に持っていけないか粘ってしまう。
まだ下描きの段階なのに。
あぁ、もう観念した方がいい。
今回は泣きながらでも、この全然いいと思えない模様のまま仕上げまでするしかない。
今までの逆境ゆえのモチベーションやビギナーズラックのおかげの成功体験から、次の段階へ行かなくてはいけないのだ。
だって、技術が安定したことで、もう今は逆境ではないのだから。
何かの反動の恩恵には依らないテキスタイルに、ちゃんと移行しないといけないのだ。
そして私は「ここで失敗や苦い経験をしておかなくては」とも思っている。
どこかで失敗して、打ちひしがれなければいけないと思っている。
でも、それも今の私が想像できる範囲内での「失敗」でしかない。
なので私はそれにも囚われてはいけない。
全然いいと思えない模様しか浮かばないのなら、今しかできない経験とは、しんどくても、もう本当にここがしんどいのだけど、何とか短時間で下描きを形にして、一枚の布として完成させるまでをすること。
その過程を存分に味わうこと。
そして完成した布を見て、ちゃんと心のままに感じること。
それは、今の私には未知の世界だ。
足取りはすごく重いけど、奮い立たせてやっていこう。
目標、今日中に下描きを完成させること、そして明日からオペークに取りかかること。
健闘していこう。