2021年のテーマ
新しい年が始まった。
なんだかいろいろ考えることがあったりして、テキスタイルのことが何も出来ないままあっという間に日にちが経っていく。
年が明けてすぐに今年のテーマを「模様と言葉を紡いで生きる」に決めた。
その直後からこんなに立ち止まるとは思っていなかったけど、このテーマがしっくりきている。
自分の中で生まれてくる模様。
光や泡のように一瞬またたいて消えていく、感情よりも手前の何か、それと一緒にほわっと浮かんでくる色、それは私の中で絶えず生まれている。
生まれたそれらひとつひとつは私のどこかにずっとあり続け、時が来て私が模様として形にしたときに空中に消えていく。
( この時いつも村上春樹の『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』の獣と夢読みを思い浮かべる。)
もっとバンバン模様を描きたいといつも思うのだけど、タイミングが来ないとしっくり来る模様に至らないもどかしさ。
そしてそのタイミングは、私の心と深く結びついている気がする。
心に何らかの変化があると模様にとりかかり始めるのではないかと思っている。
そして、模様を描くことで心がほどけていくように思う。
緩やかなさざ波のように。
そんな感じでものすごくゆっくりなペースだけど、それもまた面白く観察しながらやっていこうと思う。
( 写真は去年やっと作った模様。思いきりかすれてるけど嬉しくて載せる。)