最近やってしまった失態
フルパについて
フルパでの試合において最も重要なことはなんだろうか。
この問いに対する答えは、人によって様々あるだろうが、
私の考える答えは、パーティ内で目的を共有し、それぞれがその目的を最優先に遂行することである。
戦闘時におけるコミュニケーションは、味方や敵の位置やヘルスなどの状況を、瞬時に、正確に共有することを可能にする。
それだけでなく、それらの情報から我々の行動の最適解を考え、即座に実行することも可能になる。
これらのことを野良で行うのはほぼ不可能に近く、それ故にフルパの最大の利点であるといっても過言ではない。
しかし、我々がフルパであれば敵もフルパであるというケースがほとんどであるため、コミュニケーションがとれるというのは敵も同様である。
したがってこのコミュニケーションの質が、戦いの勝敗を大きく左右する。
ここまでは、私が脳内で理解していることについてを述べてきたが、いつも実行できているかというとそうではない。「わかること」と「できること」は全くの別物だ。
そして最近、これに関する大失態をしてしまった。
戦犯になりかけた話
それはランク中の出来事である。
近くで戦闘が起きていて、我々は漁夫に行ける位置にいた。しかし、ラウンド2の安地縮小開始まで残り1分を切るか切らないかといったタイミングであり、安地までも近いとは言えない位置でもあった。
私は、漁夫に成功すればおいしいが、今後のことを考えると安地への移動を優先すべきだと考え、味方にこう言った。
「漁夫を仕掛けるなら安地側から仕掛けよう」
安地に追われて移動を余儀なくされるであろう敵を、中遠距離で攻撃すればいい。時間は限られてるので、まずは我々が安地側にポジションを移すことが先決だと考え、味方の返事を気にすることなく移動を始めた。
ある程度移動し、敵とある程度の距離をとれたタイミングで、味方2人は戦闘を始めてしまった。
味方に私の意図は伝わっていなかった。いや、もしかしたら伝わっていて、その上で却下されたのかもしれない。しかし当時の私は味方の声に耳を傾けることができていなかった。
その原因が限られた時間からくる焦りによるものなのか、自分の考えが最も正しいという無意識的で根拠のない謎の自信によるものなのか、あるいは指示すれば味方はきっと付いてきてくれるだろうという味方への安易な信頼によるものなのかはわからない。
ただ、味方との意思・目的の共有を怠ったことで、私だけがその戦闘に絡めなかったのは事実で、無駄に負けるリスクを大きくしてしまった。
ちなみにその戦闘では、味方のファイトが強く、なんとか勝つことができた。また、安地に飲まれながらもなんとか安地内までたどり着くことができ、結果的に生き残ることができた。
しかしながら、「確実に勝てる戦闘」を「勝てるかどうかシビアな戦闘」にしてしまった上、なにより意思疎通が全く取れていないことがあるということは、今後多くの場面で戦犯になりうるということに他ならない。
私はこの一連の出来事の結果ではなく過程を、深く反省した。
もしあの戦闘で負けていたら、、、
もしもあの戦闘で負けてしまっていたらどうなっただろうか。
当然、味方は私にこう問うだろう。
「なんでカバー来なかった(来れなかった)の?」
それだけでなく、私のカバーさえ間に合っていれば勝てたとまで言うかもしれない。そしてその主張は間違いなく正しい。
そして私はおそらくこのように返すのではないか。
「カバーに行けなかったのはごめん。でも移動を優先すべきだと思ったんだ。」
このような議論は、本来やるべきではないのではないだろうか。
というのも、ランクを上げるためには、どのようにすれば勝ちやすいか、あるいはポイントを盛りやすいかというメタを理解することが重要であり、このメタを模索するために大抵多くの試行回数を要する。
ここで今回の出来事を例に、もし3人で戦闘した場合のことを考えてみる。その戦闘で負けたり、あるいはその後の安地などが原因で死んだりするという結果が考えられるが、この場合の失敗は、次に活かしやすい。
なぜなら、目的に従って最善を尽くした結果の失敗であれば、そもそもの目的を疑うことができ、メタの理解に近づくことができるからである。
しかし、先程の議論は建設的なのだろうか。
まだコミュニケーションの質が高くない、未熟なパーティに限って言えば、意思疎通がどのように取れていなかったのかについて議論することは必要なのかもしれない。
しかしこの議論は、ランクを上げることに直接的には寄与しない。あくまでも、パーティが今後、ランクにおけるメタを模索するための試行を適切に繰り返していける、といった状態を構築するための議論であり、いわゆる準備段階である。
そしてこの段階は、初期には必要不可欠ではあるが、実際にランクを上げていくには必ず抜け出さなければならず、ここで足踏みしてしまうと、なかなか結果に繋がらない。
意思疎通には大した技術は必要ない。意識的にコミュニケーションを取れば、そう難しいことではないはずである。
だからこそ、今回のような失敗は無くしていかなくてはならないと思ったし、意思疎通が図れているかどうかは常に意識しておかなければならないのだと感じた。