(戸籍男性だけど)もしかしたら子宮あるかもと言われた、婦人科で。
先日、大学病院の総合診療部から、院内紹介で婦人科へ紹介されて、婦人科を受診して参りました。
婦人科紹介の経緯
一応、戸籍性は男性で、産まれた時の性別も男性なのですが、インターセックス(DSD、性分化疾患)の関係で、自分で男性ホルモンを作ることが出来ず、ずっと長らく男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をしていたのですが、体調不良や、イライラ、嘔吐や頭痛など、明らかに合っていない状況が続いたため、今年(2022年)1月から、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をやめています。
すると、人間の基本形は女性であるため、男性ホルモンがほとんど無くなってしまうと(副腎不全もあるため、女性でも出ている副腎からの男性ホルモンもありません)、「緩やかに女性化しつつある」(泌尿器科、総合診療科医の評価)という状態になりました。
そのなかで、女性化乳房や乳汁分泌、肉付きの女性化などはまだ良いのですが(いや、服とか男性ものが胸とお尻が入らないので、もっぱら女性ものを着ていますが)、
なんと、月に一回(24〜26日周期)、4日ほど出血するようになりました。
そのことを総合診療部の先生に相談したところ、一通り消化器系の検査はしたのですが、消化器内科的には全く異常なし(出血するような原因は見当たらない)、ということで、視点を変える意味でも、婦人科に紹介になった次第です。
婦人科待合室
一応、大学病院の婦人科(産科婦人科)、戸籍性男性の私が行くには超アウェイ空間(まぁ、妊婦さんの付き添いの男性は2人ほど見ましたが、それとわかるのですが、私は私の件で婦人科の待合室に・・・。)、というわけで、軽く女装していきました、といっても、普段着は既に女性もの〜ユニセックスなので、そんなに変わらないですが。ノーメイクですし。(男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をやめて、肌が白くきめ細かくなったので、メイクいらないと周りのいろんな女性から。)
婦人科待合室、隔離されるかなと思っていたら、普通に他の婦人科受診の方や、産科受診の方(妊婦さん)と同じ待合室でしばらく待ちました。
いよいよ婦人科受診
そして呼ばれて、いよいよ婦人科受診。総合診療部の先生からの紹介状や、過去の電子カルテを見せて貰って、とおっしゃったうえで、「異所性子宮内膜症の疑い」に加えて、新たなお話しが飛び出しました。落ち着いた感じで、静かにお話しされたので、私もなんとか冷静に受け止め・・・うーん、ビックリした。
なんですと?
それは、
「子宮があるかもしれないから、詳しく検査しましょうか」
というものでした。えーと、一応戸籍男性だけど、残念なことに自分で男性ホルモン作れない程度かと思っていたら、まさかの、「子宮があるかもしれないから」疑惑ですか、そうですか。
なんですと?と聞き返したかったけど、先生、冷静にゆっくりおっしゃって頂いたので、聞き返すのも悪いので、そのままなんとか受け入れ・・・られるかぁ。
とりあえずエコー室
とりあえずはエコーで見てみて、その後にMRIを撮るという方向になり、エコー室に案内されました。
妊婦さんも利用するエコー室、さすが設備が整っています。寝たまま(エコーをあてられたまま)、目の前のディスプレイが見られるようになっています。一般のエコー室だと、先生が見る分のエコー画面しか無く、首を必死でひねって横にあるエコー画面を見たりしていたのですが、さすが妊婦さん用。
ここではハッキリとは言い切れなかったようで、今度MRI(骨盤腔)を撮影して、そしてハッキリさせることになりました。
今度、MRI(骨盤腔)を撮影します。
今度、MRI(骨盤腔)をすることになり、予約を入れて頂きました。産婦、が産婦人科での予約です。MRI(骨盤腔)を撮影して、子宮とかがないかを見て、その説明が後日あります。
今まで、腹部CTは何度も撮っているのですが、性器性腺部分に該当する骨盤腔は、放射線をあてられないので、CTでは検査できない。なので、MRIでくわしく見ることになりました。
さて、そこに子宮とかがあるでしょうか。
子宮あればビンゴ、なければまた出血原因捜す旅に
いや、もう、出血原因を探すの疲れてきましたよ。なので、もうここで子宮見つかりました!でもいいので、そろそろ決着地点がほしいところ。
本当にどこから出血しているのか、まったくわからないものでして、出血箇所を特定して、対処するなり、付き合っていくなりを考えたいところなんですよね。
なお、総合診療部の先生は、もし婦人科で何も見つからなかったら、つぎどうしようかと頭を抱えていらっしゃいました。消化器内科的には全く異常なしと言われたので、次消化器外科に行って見る?と言われましたが。あ、貧血対策で(出血しているわけで、多少の貧血はあるので)、鉄剤もらってきましたよ。
婦人科の先生の疑い病名は
婦人科の先生が電子カルテに書かれた疑い病名は、「ミュラー管遺残症候群疑い」となっていました。本人説明済みと書かれていましたが、病名については聞いていないような気もしますが。
はい、これも性分化疾患(インターセックス、DSD)の1つの病名ですね。「視床下部性性腺機能低下症」(ゴナドトロピン分泌不全)だけかと思っていたら、まさかの追加になるかも?(MRIの結果次第)。
ミュラー管遺残症候群とは
男児の場合、胎児の頃、「抗ミュラー管ホルモン(AMH)」というものがドバッと出て、子宮や卵管や膣上部を消し飛ばしてしまうのですが、それがなんらかの原因(出なかったか、上手く作用しなかったか)で、男児の場合でも子宮や卵管や膣上部が残ってしまう疾患、らしい。
なので、先生、「子宮があるかもしれないから」とおっしゃったのですね。
なお、女児の場合は、ウォルフ管というものを吹き飛ばすホルモンが出て、男性の内性器周りを吹き飛ばしてしまいます。
というわけで、戸籍男性だけど、子宮あるかもと言われた、婦人科で
というわけで、戸籍男性なんですが、婦人科でまさかの「子宮あるかもしれないね」ということで、MRIなどの精査をすることに。
子宮あったらあったでいいですので、そろそろ定期的出血問題、解決か、せめて原因がわかって納得して付き合えるようになればなと思います。
多分、このような経験している人は、ほんの一握りの気がする。