雪の上を歩くということ
雪国で生まれ育った私は、雪の上を歩くということは、誰でも簡単に、当たり前にできるものだと思っていたら、どうやら違ったようだ
書いていて気がついたが、今は夏の暑い時期なのに、雪の記事を書いてしまった
季節外れな記事になってしまったが、この雪の写真をみて、少しは涼んでもらえるといいなと思う
雪の上を歩くということは、雪国育ちではない人にとっては、とても大変なことらしい
慣れない雪の上で、転ばないように慎重に歩みを進める中、雪国育ちの私はどんどん進んで突き放していく
ある時は、アイスバーン状の道を転ばないように足早に進む姿が、まるで宙を浮いてるようだということで
ペンギンホバークラフト
という栄誉ある称号をもらったこともある
どうやら私にとっては、雪の上を歩くということは
まるでネイティブスピーカーのように
ごく自然に習得した特技だったという事に気がついたのだった
そんな私だが、雪国にいた頃は、何回か派手に転んでいる
一番の苦い「転倒」の思い出は、中学生の時の下校時に、雪の下に隠れていたであろうアイスバーンに足を滑らせ
頭から思いっきりすっ転んでしまった時だ(転んだ瞬間、目の前の景色が『天空』に変わっていた)
後頭部を猛烈に強打して痛かったしショックだったのに
すぐに起き上がり、次の瞬間には
まるで何事もなかったようにスタスタと歩き始めていた(なぜかそういう時、何でもなかったように振る舞ってしまう)
生まれてから20年以上もの間、降っても降っても雪が止まない地域に住んでいたから、雪のことに本当に疲れ切ってしまい
今は、基本的には雪が降らない地域に定住している
でも、雪から離れると今度は、時々は雪のことを思い出し、感傷にひたる
そのためか、時々この地域に雪が積もると、ここぞとばかりに得意になって、雪の上を颯爽と歩くのである