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オープンDの音色を追って 69 ~GAROと広島平和音楽祭とシタール~
(約3分で読めます)
記事見出し画像は、GAROファンの先輩からいただいた写真です。ありがとうございます。
暑中お見舞い申し上げます。
甲子園球場が銀傘(内野の座席を覆う屋根)をアルプススタンドまで拡張する計画を発表したり、夏の高校野球に二部制を導入したりするそうです。
命にかかわる暑さということで、皆様もどうぞお気をつけて。
GAROの夏には、こんなイベントがありました。
広島平和音楽祭です。
作曲家・古賀政男が実行委員長を引き受け、広島テレビが1974年から1993年まで毎年8月に開催していた音楽祭、および日本テレビ系列局で放送されていた同名のテレビ番組。
GAROはこの音楽祭の第一回に出演しています。
演奏したのは『春のボート』(作詞:山上路夫 作曲:すぎやまこういち)。
早春に店開きしたばかりのボート屋で舟を借り、彼女を乗せて漕ぎ出す青年の歌です。
「いつまでもこんな平和な日が続くように」との思いが込められています。
この曲のリードボーカルをつとめたボーカル(大野真澄)は、次のように振り返っています。
「春のボート」は、1973年の広島音楽祭用に急造された作品。これは、誰が聴いてもマークかトミーがリード・ボーカルをとるべき作品であったことは間違いない。唄ってしまった自分が恥ずかしい。
マークも自分のblogにこのように書いています。
暑くて冷たくて熱く震えた?平和なお話し
広島平和音楽祭...
ガロは エレキシタールのイントロで始まる 春のボート でエントリーしました
真夏の暑ーい!日で 会場が体育館と言う事もあって楽屋は団体競技選手、何組も収容出来るような広さ!
エアコンも無く、有ったのは四角い大きな氷のかたまりが控え室の中央にたった一つ(笑)
そこに居たのは、ガロ と何と歌謡界の女王 み、美空 ひばり さんとお母様でした!
(中略)
一生に一度しかお会い出来ませんでしたが貴重な体験でした(^^)
コンサート本番では、めずらしくマークが曲紹介(^^ゞ
集まった 5千人の会場!
終わってからトミーが言いました、マーク声が震えてたよって(笑)
ま、歌った曲が春のボートだけにきっと頭の中が ボーっトしてたんでしょう
ボーカルの解説には「1973年の広島音楽祭用に急造された作品」とありましたが、正しくは1974年ですね。
広島平和音楽祭の側から調べてみても、開催が決まったのは1974年3月となっています。
美空ひばりは第1回と第15回(1988年)に出演しています。
1988年はGAROが解散した後ですので、マークが美空ひばりと楽屋で会ったのは1974年の第1回で間違いありません。
「エレキシタールのイントロで始まる春のボート」ですが、このシタールを使った編曲は誰? と思って調べるのですが、情報がありません。
GARO BOXの歌詞カードにも載っていないのです。
御存知の方、教えてください。
シタールはマークが『姫鏡台』で弾いていましたね。
このときトミーがお琴を弾いているのも、なんともいえずシュールなのですが……。
![](https://assets.st-note.com/img/1722760962080-9VO99nsRw0.jpg?width=1200)
マークのblogによると、シタールは銀座の十字屋楽器店で買ったそうです。
前々からシタールには興味があって、十字屋で扱っていることは知っていたとか。
ポップミュージックにシタールを導入したのはやはりジョージ・ハリスンでしょうか。
ロックのリードギタリストはシタールに行き着く……?
![](https://assets.st-note.com/img/1722761386066-OQbGmXr7yP.jpg?width=1200)
(つづく)
(文中敬称略)