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オープンDの音色を追って 94 ~GAROとビートルズとドノヴァン~

(約3分で読めます)
 ビートルズ27年ぶりの新曲『Now and Then』が、2月2日、まさにマークの誕生日に、第67回グラミー賞最優秀ロック・パフォーマンス賞を受賞しました。
 去年発表されたときからあまりの反響の大きさに何らかの賞を獲るだろうとは思っていました。

 さて、GAROについて調べていると、周辺情報が多く出てくる→そっちも調べる→汲めども尽きない。そんな状態に陥っています。

 GAROがCSN&Yの影響下に活動を始めたのは、ファンの方々には周知の事実だと思います。
 ところが、調べていくと、周辺に浮上するのはCSN&Y以外の情報が思った以上に多いのです。
 もちろん、私の調べ方が偏っている可能性もあります。

 今のところ結論としては、CSN&Yはもちろんのこと、GAROの前にいたのはビートルズなのではないか、ということです。
 
 ビートルズは以降のすべての音楽に影響を与えているので、改めて言うまでもない、ということかもしれません。
 しかし、いろいろな情報に触れるたび「やっぱりビートルズか」と思うことが多過ぎました。

 曲作りの体制
 
初期の頃は多くはマークとトミーで作っています。
 レノン=マッカートニー体制と同じです。
 主に作った方がリードボーカルになるのも同じです。

 影響の与え具合はこんな感じです。

一説にはジョン・レノンにスリーフィンガーを教えたのはドノヴァンの友人だとのこと

ビートルズのジョージ・ハリスンを始め、数多くのギタリストに影響を与えたチェットは、まさに“ミスター・ギター”と呼ぶにふさわしい存在でした。チェットは生前、いくつかの自伝を著していましたが、本書は彼が使用してきたギターについて自らの人生と絡めて書き下ろした唯一無二の記録です。チェットがギターについてこれほど語った書物は他にありません。ディアンジェリコ、グレッチ、ギブソンなど、彼のギター・コレクションをすべて撮り下ろし、美麗な写真で構成した紙面は、ギターの写真集としても楽しめます。ギター・ファンなら誰でも憧れるビンテージ・ギターをじっくりとご覧ください。(編集担当/野口広之)

『チェット・アトキンス 私とギターの物語』(2021年)チェット・アトキンス(著)/山田 幸伯(訳)/マイケル・コクラン(著)リットーミュージックムック

 ドノヴァンはマークの歌唱スタイルに大きな影響を与えています。
 マークによって作曲されたGAROのデビュー曲『たんぽぽ』は、ドノヴァンの『ラレーニア』に想を得たといいます。
 ビートルズと交流のあったドノヴァンは、ジョージ・ハリスンに曲作りのヒントを与えたのだそうです。
 そのときのことをドノヴァンはこう語っています。

私はジョージのソングライティングの師匠になった。彼は長年、ジョンとポールの影に隠れていたから、私は“いいかい、君にちょっとしたコツを教えよう”と言った。曲の誕生を促す方法があるんだ。

釣りをするように、曲をじらすんだ。コードを弾いてからギターに耳を当て、オープンコードを聴いてテンポを試すんだよ。信じられないかもしれないけど、メロディーが聴こえるんだ。メロディーが出てくるけど、それを素早くキャッチしなければならないんだよ。

L Music-音楽ニュース-
ジョージとドノヴァン amass.jpより

 ここでもGAROを語るときに欠かせないオープンコードの話が出てきます。
 同じ時代に存在した音楽の様々な要素が合わさってGAROが成り立ったのですね。

(つづく)
(本文敬称略)

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