大野真澄生誕祭
(記事見出し画像はGAROファンの先輩からご提供いただきました。ありがとうございます)
10月23日はGAROのボーカル・大野真澄さんのお誕生日です。
ボーカルというのは、GARO内でのパートであると同時に大野さんの愛称でもあります。
1968年、イラストを学ぶため愛知県岡崎市から上京した大野さん。
入学したセツ・モードセミナーの中では、横文字の愛称をつけるのが常態化していたそうです。
そこで高校時代バンドをやっていた大野さんは、バンド内でのポジションから「ボーカル」という愛称で呼ばれるようになりました。
以下のリンクには、セツ・モードセミナー入学前後のことと、なぜ音楽の道に進むことになったのかが大野さん自身によって書かれています。
大野さんの手によるビートルズのイラストもありますので是非見てください。
イラストレータ・ペーター佐藤の縁で、ボーカルはキッド兄弟商会の舞台に出演。その後ロックミュージカル『HAIR』のオーディションに受かり、マーク(堀内護)と知り合います。
1970年、ボーカルはマークとそのバンド仲間・トミー(日高富明)とGAROを結成します。
彼らが目指したのはCSN&Yのようなハーモニーと、アコースティックギターをロックの技法で弾くスタイルでした。
私の手元には古書店で買った雑誌「ヤング・ギター」1973年vol.5があり、
「ガロの魅力を追跡。」という特集が載っています。
題して「ガロ50問インタヴュー 50+50=ガロ⅔」。
そうなんです。『学生街の喫茶店』の大ヒット中にボーカルは入院していて、その間はマークとトミーの二人が『学生街…』を歌っていたのです。
この入院はレコーディングにも影響し、『学生街…』の次のシングルになった『君の誕生日』の音源にボーカルは参加していません。
50問インタビューの中には、マークとトミーがボーカルをどう思うかの質問があります。
以下にそれを採録します。
マークの回答
Q:ボーカルがいない心境
A:心細い。早く、全快して一緒にやりたい。
Q:ボーカルの長所
A:人が良すぎるところが、長所でも短所でもある。
Q:ボーカルの短所
A:短所は神経質なところ。考えすぎて、つまるところがある。他は文句なし。
Q:ファンレターの内容は
A:ステージを見てああだった、こうだったとか個人的に好きとかキライとか、最近はボーカルのお見舞いもくるんですヨ。
トミーの回答
Q:ボーカルがいない心境
A:ハーモニーも乗らないし、何か足りないですネェー。
Q:ボーカルの長所
A:ボーカルのいい所はこまかいこと。
Q:ボーカルの短所
A:欠点も長所のこまかいところが、かえって神経質になりすぎて、短所となるのかなァ。
以上です。
お二人から見たボーカルは、神経質……? 潰瘍の原因の一つがストレスとされていますしね。
なお、この一問一答、マークとトミーの分はお二人の誕生月・2月にアップしてあります。
以下をご覧ください。
『君の誕生日』に続くシングル『ロマンス』(1973年レコード大賞大衆賞受賞曲)のデモ音源については前々回に書いたのですが、GAROファンの先輩から、それが放送されたラジオ番組(毛利久のオールナイトニッポン)を共有いただきました。
自宅で録音することについて、トミーのトークも入っています。これは稀少! ご参照ください。
ボーカルはTHE ALFEEの恩人としてもたびたびメディアに登場しています。
2009年には『大野真澄 還暦スペシャルライヴAS NOW~WHEN I’m 60~MASUMI OHNO WITH THE ALFEE』を開催しており、還暦祝いにTHE ALFEEから赤いギターを贈られたそうです。
ボーカルは今月放送されたNHK『SONGS THE ALFEE ~50年の軌跡と3人の絆~』にも出演。音楽的恩人として称えられました。
最後に、雑誌の企画に当選してザ・タイガースの合宿所を訪問したときの高校生大野さんで締めくくります。
改めまして、お誕生日おめでとうございます。
(文中一部敬称略)