オープンDの音色を追って 45 ~「文藝春秋」識者が選ぶ昭和歌謡ベスト3~
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2024/01/28 先ほどまた地震がありました。
……多くないですか?
せっかく配信されたトミーのアルバムもまだ聴けていません。
絶対に集中して聴きたいから夜更けに……と思っているのに、眠ってしまうんですよね。
困ったものです。
「文藝春秋」2024年2月号を買って来ました。
前回感想を書いた「オール讀物」に続き、書店の文芸雑誌コーナーで。
普段見ることのないコーナーです。
平積みになっているのを取ってレジへ行くと、レジカウンターにも積んでありました。
よく売れる雑誌のようです。
目当ての記事は、五木寛之プロデュース「昭和万謡集」大アンケート 識者34人が選ぶ 私の昭和歌謡ベスト3。
林芳正官房長官がGARO『学生街の喫茶店』を一曲目にあげています。
『学生街の喫茶店』だけでなく、この曲が収録されたアルバム『GARO2』にも触れており、『Let it be』(山上路夫の日本語詞でボーカルが歌った)を聴いたのがビートルズファンになるきっかけだったと書いています。
短いですが良い記事です。
ところで、アルバム『GARO2』は、B面が洋楽の日本語詞カバーなのですが、GAROが最も得意としていたCSN(&Y)の曲はありません。
なぜでしょうか。
『GARO BOX』が出たときも、DVDにはtvk『ヤングインパルス』で披露した『青い目のジュディ』『GUINNEVERE』が入るはずだったのに、許諾が得られず、未収録となっています。
しかし同BOXのDISC9「アルバム未収録曲+未発売曲」には『LOVE THE ONES YOU’RE WITH』『HELPLESS』『HELPLESSY HOPING』『OHIO』。
DISC10「未発表LIVE」には解散コンサートでの『TEACH YOUR CHILDREN』『FIND THE COST OF FREEDOM』が入っています。
音だけなら良くて、映像があるとダメなのでしょうか。
……なぜ?
そして、この『FIND THE COST OF FREEDOM』がGARO最後の演奏となりました。
GAROは再結成されることはなかったので、本当にこれが最後だったのです。
ボーカルは挨拶の中で「三人別れて、とりあえずは別々の道に進んで行きますけども(中略)やっぱりみんな音楽が好きなんで、きっとまたこうやって、おのおの別々でも皆さんの前で演奏ができるという機会があることを信じております」と言っていました。
これがまったくの最後になるとは思っていない挨拶です。
まだ若い頃にはそんなこと思いもしないものですね。
しかし、グループとしては「今生の別れ」だったのです。
解散コンサートは、この挨拶の後、GAROとして初めてレコードに収録された中津川フォークジャンボリーでの『TEACH YOUR CHILDREN』につなげる構成が美しいです。
アルバム『GARO LIVE』のジャケット中の1ショット。
「GAROはコンサートでのトークがつまらない」
「二人(マークとトミー)がボーカルの話を聞いていない」とどこかで読んだ覚えがあるのですが、上の写真では何やら話し込んでいる様子。
後年『HAIR1969LIVE』(2010)でも、マークはボーカルにギターのチューニングをしてもらっていたそうです。
何くれとなく世話をしてくれるボーカルです。
(つづく)
(文中敬称略)