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オープンDの音色を追って 82 ~「アー問題」と似たGAROの懸案~
(約4分で読めます)
先日来、ジョージ・ハリスンの自伝を読んだり
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リンゴ・スターのドキュメンタリーを見たりしている日々です。
![](https://assets.st-note.com/img/1731159738-ey6Bha4Zuv95IxofdwlDVUEg.jpg)
その中で気付いたのが、ビートルズに持ち上がっている「アー問題」です。
『A Day In The Life』の ♪ア~ アアア~ を誰が歌っているのか? がハッキリしないというのです。
うっかり聴いているとジョン。だけどポールだという説もある。当のポールは「レコーディングのときみんないたから、みんなで歌ったと思う」とあいまい。
ビートルズは研究・考察している方も大勢いるので、そういった方が投稿動画でトラックを分離したものをあげていました。
それを聴いてもハッキリとはわかりませんでしたが、ジョンとポールの二人ではないかという気はしました。
ビートルズには「アー問題」以外にも、本来はジョージが弾くべきリードギターを、突然ポールが弾いていたりというイレギュラーがかなりあるようです。ポールはピアノやドラムもできるんですね。すご過ぎか。
そのあたりも汲めども尽きない魅力なのでしょう。
そこで我らがGAROです。
GAROにも「これはどっちが歌ってる?」と思う部分が、少なくとも私にとっては、あります。
ボーカルの声は明らかに違うので、どっち? と迷うのはマークとトミーです。
二人の声はそっくりではありませんが、似ているところがあります。
話し声は違うと思います。特にトミーの話し方は、関西人の私が聞くといかにも江戸っ子らしいと感じます。
これが歌に、さらに裏声になるとお手上げです。
通常のハモりはマークが上ですが、曲によっては逆にトミーが上になります。
マークとトミーでハモってる? ユニゾン? かと思えば、マークのダブルトラックなこともあります。
変幻自在過ぎてわかりません。
私にあまり聴く力がないというのもあります。
今いちばん迷っているのは『GARO2』B面の『Baby I'm a Want You』。
ブレッドのカバーです。
主にトミーが歌っているのはOKとして、「炎は燃えて」のハモりはマークなのか。「わかったよ」のファルセットはトミーなのか。そのあとの「Baby I'm a Want You」の追っかけボーカルはマークなのか。ヘッドフォンで聴くと、この曲はトミーとマークで歌っていると思えるのですが、全部トミーということもある? いや、マーク入ってると思うけどなー。
歌詞カードでは「リード・ボーカル─日高富明/コーラス─ガロ」となっています。
ボーカルの声は聴こえないんですが。
わからない……。
さらにGAROはマークもトミーもリードギターなのです。
『吟遊詩人』のようにマークがアコースティック、トミーがエレキと分かれていれば別ですが、『My Lady』(マシューズ・サザン・コムフォートのカバー)のアコギはトミー、『一本の煙草』のアコギはマークだとか、これはインタビュー記事などの手掛かりがないとわかりません。
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ビートルズは多くの曲が「レノン=マッカートニー」名義です。
リードボーカルになっているのが(原則的に)曲の大部分を作った方なのだそうです。
GAROも曲を作れる人が二人(後期にはボーカルも含めて三人)いたのですから、もっとマーク=トミーでやれば良かったのに、と思います。
『吟遊詩人』だけではね。しかもあれは二人が別々に作ってきたのをプロデューサーのミッキー・カーティスがくっつけたということなので、膝をつき合わせて作曲をしてみて欲しかったです。
しかし後期の作品を見ると、マークはフォークソングみたいな『終わりは終わり』、トミーはがっつりエレキの『ヘビー・ローラー』と、もう相容れなくなっている感じもします。
でも、マークの『夜間飛行機』のツインギターはかっこいいしなぁ。
どうとらえればいいのかわからないところがGAROの魅力だと思うことにします。
(つづく)
(文中敬称略)