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オープンDの音色を追って 78 ~I Dig GARO~

(約3分で読めます)
 GAROきっかけで、ここ最近はビートルズを多めに聴いています。
 音楽界には「ビートルズが最初」ということが本当に多くて、今頃びっくりしています。

●イントロで初めてフェイド・インの手法を使ったのが『Eight Days A Week』。
●まだ音源がレコードだった頃、初めて「両A面」で出されたのが『We Can Work It Out / Day Tripper』。

We Can Work It Out / Day Tripper

●レコードになったポップ・ミュージックで初めてシタールが使用された曲が『Norwegian Wood』。
●いろいろなMVでよく見るイメージは「The Beatles' rooftop concert」が元。

"Get Back" Rooftop Performance | The Beatles: Get Back | Disney+

 このコンサートの最後にジョン・レノンがオーディションを受けに来たバンドのふりで冗談を言うのが大好きです。警官が来ていて捕まるかもしれないのに!

 細かいことまで含めると他にもたくさんあると思います。
 音楽界の特異点としか言いようがありません。

 GAROにも日本で初めてということがあります。
●最初にD-45を手に入れたのはマーク(諸説あり)。
●『姫鏡台』での、ポップミュージックにおけるシタールの導入。

 あと、資料を掘っていると、意外なことも見つけました。
●『美しすぎて』の東京音楽祭での歌唱。
 ほとんどハモっていません。ミキシングのせいかもしれませんが、聞こえるのはリードをとったマークと、トミーの声が少し。ボーカルもいたはずなのですが、低いパートは目立たない? 会場ではどうだったのでしょうか。
●『学生街の喫茶店』には英語ver.があった。
 これは、最初この曲を歌いたくなかったので、ライヴではふざけてフリをつけたりしていたと聞いたので、その一環かとも思いました。
 同じく、この曲については、初期のライヴではあまりハモっておらず、グループの歴史も中盤から終盤になってハモるようになっています。
●『ロマンス』のデモテープで歌っているのはマークだけ。
『君の誕生日』の次のシングル曲のコンペに、GAROのメンバー3人がそれぞれ自作曲を持ち寄ったといいます。
 そんな状況なので当たり前なのでしょうが、『ロマンス』はマークが一人で歌っています。
 まだ歌詞がつく前なのでスキャットで。
 ただし、8重録音だそうです(マークがラジオ出演したときの証言)。
●ミッキー・カーティスの証言・GAROとの出会い
「僕が初めてGAROに会ったのは、日比谷の野音あたりでロックコンサートみたいな。
 僕がちょうどヨーロッパから、3年半向こうに行って、帰って来て、すぐあとなんです。
 それでCSN&Yのコピーみたいなことでやってて「あ~、やってるな~」ってな感じだったの。
 そのときは僕はまだプロデュースっていうレコードの、小さい頃から興味はあったんだけど、真剣にこの仕事をやるってとこまでいってなかったのね。
 デモテープみたいなのをGAROが持って来て、聴いたときに、全部彼らのオリジナルで、サウンドはやっぱりどうしてもCSN&Yのような匂いがぬけてなかった。
 でも、一応自分たちの曲で自分たちの詞で、一生懸命アレンジして、デモは非常に素晴らしかった。
 それを大体まとめ上げたやつが、一枚目のLP」

 以上がここ最近で当たった資料です。
 いつも情報を提供してくださる先輩方に感謝を捧げつつ。

 GAROは村井邦彦と一緒にパイロット万年筆のCMに出ていたそうですね。
 パイロットのYouTube公式にも行ってみましたが、未確認です。 
 CMに使われた曲はトミーの『地球はメリー・ゴーランド』。
 今、万年筆といえば筆記用具に関心のある人しか使っていないイメージがあります。
 しかし昭和の頃には、進学や就職のお祝いによく贈られていました。
 そのCMのキャッチフレーズは「I Dig Pilot」。
 それになぞらえてGAROを掘ってみました。

(つづく)
(文中敬称略)

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