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トランプ大統領は、なぜメキシコを目の敵にするのか?

◆なぜメキシコやカナダがターゲット?

トランプ大統領は、宿敵中国ではなく、メキシコとカナダに25%の関税をかけました。

メキシコ、カナダの関税を強化する理由の一つとして、NAFTA(北米自由貿易協定)への強い反発が挙げられます。

アメリカ国内の“ラストベルト(Rust Belt)”と呼ばれる、かつて製造業が盛んだった地域の人々は、NAFTAによる工場移転で職を失ったことに対して強い怒りを抱いています。

  • NAFTAとは?
    アメリカ・カナダ・メキシコの3国間で、貿易関税をできるだけ撤廃し合おうという協定のこと。

  • ラストベルトとは?
    米国の東部や中西部にまたがる「さびた工業地帯」と呼ばれる地域。かつて自動車や製鉄業で栄えた地域を指し、近年は工場の閉鎖や雇用喪失が深刻になっています。

◆ラストベルトの接戦州が大統領選を左右

このラストベルトはかつては民主党が勝利を続け、党のシンボルカラーにちなんで“青い壁(ブルー・ウォール)”と呼ばれました。労働組合の強固な支持基盤を背景に、大統領選挙で民主党が勝利し続けてきた地域でもあります。

日経新聞より引用

しかし、2016年の大統領選挙では、『労働者の復権』を掲げた共和党のトランプが登場し、激戦州に変わりました。2024年もペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン州の全てでトランプが勝利し、大統領に返り咲いています。

近年はニューヨーク州や東海岸といった都会ではリベラル指示が広がり、民主党が8割近い支持率となっており、もはや共和党が逆転することは不可能です。したがって、このような激戦州を勝つことが大統領選において必須となっています。


◆労働者の味方であることをアピールする狙い

「メキシコに工場が移転してしまったせいで、地元の製造業が衰退し、自分の仕事がなくなった」という切実な体験がラストベルトの住人にはあります。

これが選挙でのトランプ支持へとつながりました。また、貧しい南部地域ではメキシコからの不法移民が問題となっています。これも、メキシコに対して厳しい態度をとる大きな要因です。

こうした経緯から、トランプ政権がまずはNAFTAの当事国であるメキシコとカナダをターゲットにしたと考えられます。

特に「自分は(ラストベルトなど)失業に苦しむ庶民の味方だ」という姿勢を示すために、メキシコの関税強化は優先された可能性が高いのです。


◆メキシコペソ円の投資は注意

こうなると、メキシコへの投資は難しくなります。最近、メキシコペソ円がスワップ投資で人気の高金利通貨ペアとなっていますが、円安の支えを失った場合、さらなる下落が想定されるでしょう。

メキシコペソ円(月足)チャート

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