お店とつながっていられるように。高円寺テイクアウト生活。
高円寺で暮らしはじめて、もうすぐ10年。家は4軒目。
途中1年海外にいて、帰国後半年は違う町に住んだけれど、やっぱり戻ってきたのは、好きな本屋さんと銭湯があるから。
そして、店主さんのこだわりが感じられる、小さなお店が並ぶ商店街があるからでした。
外出自粛で、本屋さんや銭湯はしばらく行けないし、商店街をふらふらもできないけれど。人の少ない裏道を通って、ちまちまテイクアウトをしています。
ということで、そのおいしさや心意気に感動したものを、いくつかご紹介します。
手描きイラストがかわいい、デリ弁当
レモンサワーが売りの酒場ニホレモのテイクアウト。コロナ前からやっていたけど、最近はじめていきました。
3種類のデリを選んで、ごはんにのせてもらえる「のせ弁」。野菜もとれるし、ちょっと個性あるお惣菜が、うれしい。
お弁当箱に毎回、手描きのイラストが描かれてるのも、ちょっとうれしい。このときはうさぎちゃん。その前は猫ちゃんでした。
レモンスカッシュもおいしいです。
安定のおいしさな老舗の洋食店
老舗のおいしい洋食屋さん醍醐。今はテイクアウトのみの営業です。
500円。この値段でいいんですか?というクオリティで、ハンバーグやフライはもちろん、付け合わせのキャベツがとてもおいしい。
自粛があけたら、お店でオムライスを食べたいです。
いつも満員の飲み屋の本気
いつも満席だった半地下の飲み屋さん、まんまじぃま。
人気なだけあって、なに食べてもおいしいのですが、そのまんまじぃまの「本気のお弁当」。
その名のとおり、魚も付け合わせも、ごはんもめちゃくちゃおいしい! 感動しました。
持ち帰りでも、ぶれないこだわりのスパイスを
近所だけど、いつも並んでいてなかなか入れないカレー屋さん、青藍。
店主こだわりのスパイスカレーが人気の有名店です。
ここも今はテイクアウトのみ。持ち帰りだと普段だしているメニューはスパイスの良さを感じてもらえないので、今は持ち帰りでも魅力を感じてもらえるチキンカレーのみの展開(写真撮るの忘れたけど、カレーを買うとその説明とカレーのスパイス分布図のはいった紙をもらえるのです)。
そのこだわりに、かっこよさを感じます。
付け合わせのスパイス入り野菜総菜セットも持ち帰れて、とても幸せな気持ちになりました。
炙りしめサバを昼から食べられる幸せ
高円寺で一番好きかもしれない飲み屋さんカドヤ。
焼きものもお刺身も、丁寧で個性があって、おいしいのです。
そのカドヤの夜メニュー、炙りしめサバのお弁当。昼からこんなにおいしいもの食べていいの?という気分になります。笑
(リピートしたら、卵が半熟になっていて、さらにおいしくなっていました)
早くまたお店にも行けるようになるといいなぁ。
お祭りが、非常時のつながりに
こんなかんじでテイクアウトを楽しんでいるわけですが。
おいしいものを食べたいという気持ちはもちろん、この自粛期間でお店がなくなって、商店街が変わってしまったらやだからという気持ちもあります(もう少しお金だしますという気持ちもある)。
そんな気持ちの高円寺住民は他にもいたようで、高円寺フェスという毎年のお祭りの主催の方々が、こんなサイトをつくっています。
サイトがないお店のメニューや、非常時の営業時間も、このサイトで見れるのです。飲食店だけではなく、ライブハウスや雑貨屋さんも。
連動しているSNSのハッシュタグ「#高円寺テイクアウト」も、賑わっていて、杉並区公式アカウントもリツイートしていました。
お店のニーズと、住民の共感がつながって、草の根でどんどん広がっているようです。
高円寺フェスは、私たちも去年フリマで出店したお祭り。
楽しくつながっていた関係が、今の事態のつながりのきっかけになっている。
お祭りって、本来こういうものだったのかもなぁとも。
サイトのなかには、こんな一文がありました。
そんなにがっつりお店の人とコミュニケーションしたり、地域の活動にかかわってきたほうではないけれど。
住民としての気持ちを拾ってもらえたかんじがしました。
「高円寺が好き」という気持ちで、「高円寺が好き」という人を集めた、お祭りを何年もやってきたからこそ、でてきた言葉なんだろうなと思います。
どんな状況でも、いつも想いをこめてやっていることの延長線上に、きっとできることはあるんだろうなぁ。
(この記事を書いたすぐあと、買い出しに行ったら、GWだからか飲み屋で人が密集して飲んでいて、心配になりました…楽しみたい、応援したい気持ちと、心配な気持ちの狭間をゆらゆらする日々です)