![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19797624/rectangle_large_type_2_bc4ff31241e0de55ac4c10163bed3b2a.jpeg?width=1200)
運転免許を取るために、運転のためだけでない学びがあった
大学4年生の冬、遅ればせながらもうすぐ運転免許証を手にすることができそうだ。ということは、人生でやりたいこと100のリストの一つを更新できるということでもある。しっかり、無事故無違反のドライバーになりたい。
いや、まずは免許センターで学科試験に合格する必要がある。
教習所には4ヶ月ほど通っていた。そこでは、運転免許を取るためだけでないたくさんのことを学んだ。
このタイミングで教習所に通えてよかった、そんな日々を過ごせた。
教習所に入所する10月頃、合宿で一気にとるのか、大学の近くの教習所に通うのか、なかなかに迷っていた。そこで重点を置いたのが、卒業論文執筆と京都での大学生活だった。今では、いろんな状況を鑑みて教習所に通うという選択がしっかりできてよかったなと思う。まあ、合宿に行っていればそれはそれでよかったな〜と言ってただろうけど。
私の場合の運転免許取得のためのプロセス
① 入所契約—1時間くらい
② 入所日—3時間
③ 第一段階
学科—10時間
技能—12時間
*学科のみきわめという試験に合格する必要あり
↓
④ 仮免許試験—9:20集合、 15:30解散
↓
⑤ 第二段階
学科—16時間
技能—19時間
*学科のみきわめという試験に合格する必要あり
↓
⑥ 卒業試験—9:20集合、 16:30解散
↓ — 今ここ!
⑦ 免許センターで筆記試験を受けるー8:15集合、 いつ解散なんだろ?
全部を一発合格したと仮定しても、単純計算で80時間以上を費やす必要がある運転免許取得。
みんなこんなプロセスを踏んで運転しているのかと思うと、町にうじゃうじゃ溢れているドライバーたちを尊敬する。
教習所に通いながら、向き合ったなと思えることが3つある。
どれも今さら感があるけれど、私にとっても大切なことだ。
①当たり前のことって当たり前じゃない!
小さい頃、当たり前だと思っていたことって全然当たり前じゃなかったんだなと思った。親が当たり前に運転して駅まで送ってくれていたこと、車で旅行に行ったこと、全部が尊敬だなと思う。
・車を運転できることー80時間以上を費やした人たちだし、重い運転の責任を背負っている。
・車が家にあることー本体も維持費も高い!それを払っているということ!(2台ある我が家は意味がわからん)
・家があることー狭いとか贅沢言ってるけど、持ち家数千万なんて、今の私には想像できない大金を稼いでもらった上で暮らせている。
・結婚ー親は30歳ぐらいで結婚した。小学生の頃は親の結婚した時期が遅すぎるとか、周りの若いお母さんがうらやましいとか言ってたけど、私は親より早く結婚できる想像がない。
・子どもーほしいと思ったときにできるものやと思ってた。そんな贅沢なことないんやな、授かりものなんやろうなと思った。それを実感できる出来事が自分に起きた。
・朝に目が覚めることー今日も朝がきてしまったわと思いがちやけど、朝がきて当たり前に1日が始まってることってすごい。
・体がちゃんと動くことーちょっと風邪ひいて声が出ない、熱が出て体が重いってときにでも、健康で自由に体が動くことのありがたみを感じられる。思い通りに体が動いてることすごすぎる。
上に書いたことは、教習場の行き帰り、待ち時間によく考えるようになってメモしていたことだ。
きっと余白があるから気持ちにも余裕ができて、忙しいときには考えられないことをじっくり考えられるようになったのだろうな。
これが当たり前になっていたわけではないけれど、改めて私の周りにある当たり前にありがたみをしっかり感じられるようになった。
②コツコツと日々を重ねていくこと
12月に卒論を無事に提出し、この1、2月はほぼ授業もないからほんとに教習所とバイトに行く日々だった。
もしかしたらこの2ヶ月間だけでなく、今年度はとくに自分との戦いになる時間が人生で一番多かったかもしれない。
そんなとき、私は夢とか希望があってワクワクできる日々を過ごしているのだろうか。向上心があって、高いところを目指していて、毎日楽しくて苦しくて、みたいな目まぐるしい日々を送っているのだろうかと考えてみた。そしたら、そんなわけではないなと思った。だからすごくもどかしい気持ちで、目標もなく、ただただ過ぎていく時間についていっているような感覚だった。そんな毎日に混乱したり、いろんな感情と向き合っていたのだろうなと今になると冷静にふり返ることができる。
今まではどちらかといえば、毎日を走り回る!どんどんいろんなことを詰め込む!そんな日々だった気がする。そこから、ほぼ初めてかもしれないぐらいほんとうの意味で、自分の意思ですべてを管理する時間を得た。
就活も、卒論執筆も、教習所も、すべてを自分でコツコツと重ねていく必要がある。どれだけやりきるのか、そこにどれだけの時間を費やしたいのか、どれだけならやれてどれだけならやれないのかを加減して、そもそもやるのかさえ自分で決める。その時間ってとっても大切で、でも実は私の苦手分野で。だからこそ必要な時間だったし、これからも重要になってくるそんな時間を自分でコツコツと積み重ねていく練習ができた。そして、自分で決めて、コツコツもできるんやん!と自信が持てる、そんな一歩になった。
③スケジュール管理をして、自分を動かすこと
教習所は学校だが大学みたいにクラスを当てはめられてはいないので、自分のスケジュールと照らし合わせて自分で期間内にすべての工程を終えなければならない。
「この日は前日の夜が遅いけど、朝一でなんとか教習に行けそうかな」とか、「今週の後半は予定がつめつめになってるから、この日は自主的に休む日にしておこう」とか、ここにきてまた、自分自身の自己管理能力について知って、アップデートできた。
自分にどんな動きの習性があるかを知れる機会になったし、どんな状態のときには休んだほうがいいのか、どこまでなら動けるのかも知ってじゃあどうすればいいか、いろんな方法を試すことができた。
こんな体調のときは無理なんだ→だったら無理するよりもその体調を戻すことを先にやってみるか→どんな状態になるといいんだろう→その状態にはどうすればいいんだろう
無理なときに無理はしない。
これが実は私にとってすごく難しいことだった。
無理ではなく、怠慢なだけなのではと自分自身の状態に耳を傾けなかったり、逆に自分自身を過大評価してしまってこんなこと余裕でできると思ってしまっていた。
怠慢だったとしても、無理なときはしょうがないわ。
そして、自分が今できることはこのくらいなんだな。
そんな風に、現状を割り切って受け止められるようになったのも最近な気がする。
自分が今、どこにいるか分かること。
すごく大きい一歩だ。
そうすれば、その状況にあったことが試せるし、なにかをやりたいときに地図を描きやすい。
ほんとに貴重な時間を過ごした。
忙しくて、いろんなことに動き回って、なにか形になる肩書きや称号を得た訳ではないけれど、試行錯誤できる贅沢な日々だった。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
いろんなことを学んだ教習所からは卒業、あとは免許センターに行って学科の試験を残すのみ。
がんばろうー!
そして、その時間からも卒業。次にあることにぼちぼちと移行していけそうだ。