ボクシング世界チャンピオン防衛戦から感じた「アメリカで勝つこと」の難しさ
今回は普段と少し雰囲気が違うが、ニューヨークらしい経験かなと思うので、筆を取ってみる。
ニューヨークは、日本と比較すると日本人コミュニティも狭く、普段は出会えないような方と知り合いになる機会がたまにある。俳優さん・芸人さん・モデルさんなど、メディアで活躍するような方とお話しし、自分がいる世界とは違う刺激をもらうことも。
そんなニューヨークで、今年の頭くらいに、吉田実代さんという方とお友達になった。彼女は、WBOとIBFで世界チャンピオンに輝き、活躍の場をさらに世界に広げたいということで、2022年にニューヨークに引っ越してきたプロボクサー。小学生の娘さん(人懐っこくてめちゃくちゃ可愛い)とともに暮らしているシングルマザーで、輝かしい成績がありながらも、いつも謙虚で学ぶ姿勢を忘れず、元気と刺激をくれる友人である。
そんな彼女の防衛戦が、10/23にニューヨークのマディソンスクエアガーデンで行われた。数ある試合の中のメインマッチで、会場は実代さんの写真だらけ。以前実代さんに試合観戦に連れて行ってもらったことがあり、基本的なルールなどを教えてもらっていたので、ボクシング素人ながらもこれからくる試合に心躍らせていた。
22:30を過ぎて、いよいよ実代さんの試合が始まる。相手はテキサス出身のアメリカ人選手。
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