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松本市美術館を訪れて実感したこと
昨年の末、始めて長野県松本市に行った。
長野県には高校時代の修学旅行で行ったことはあった。スキーをしたが、当時はそのあとに行くディズニーランドのことで盛り上がっていてそれほど長野県に関心がなかった。長野県には申し訳ない気持ちでいっぱいである。
しかし、歳をとるとなんだろう、賑やかなところよりも落ち着いた、風情ある街にひかれるようになった。
とか言いつつ、年始には東京に遊びに行ったのだが。
松本市には長年応援してくれるファンの方が住んでおり、演奏ついでに遊びに行った。
恥ずかしながら松本市を訪れるまで、草間彌生さんが松本市出身とは知らず、松本市美術館まで来て初めてその事実を知った。草間彌生が好きだと言っておきながら、恥ずかしい奴である。
しかもちょうどコレクション展示室で草間彌生さんの展覧会が行われていたため、見ていくことにした。
ちなみに松本市美術館の入り口には、草間彌生さんの大型の作品が展示してある。
その近くには自動販売機があるのだが、自動販売機も缶もドッド柄になっていて可愛い。
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「これは売ってないのか?」と自販機の補充に来た方に聞いていた観光客がいらっしゃったが、多分それを聞かれたのは一度や二度ではないんだろうなと察した。だって可愛いんだもん。ちなみにこの缶は販売されていない。あったらわたしだって欲しい。
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草間彌生さんの作品は撮影できるところとできないところとあったのだが、撮影できないところの作品が特にものすごく良かった。
語彙力がなくてうまく表現できないが、そのエネルギーと創造力に圧倒されて言葉を失うとはまさにこういうこと、と空間を眺めながら思った。
美術館へはよく行くが、涙が出そうになる作品に出会うことがたまにある。その時の自分の心持ちとか好みもあると思うが、まさに今回はそれだった。
泣けてくる。
胸が締め付けられるような作品とでもいうか。
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これで大人410円でコレクション展が見られるなんて破格である。
ちなみにわたしは美術館のミュージアムショップへ寄るのも好きで、松本市美術館でもミュージアムショップへ行き草間彌生さんの詩集を買ったのだがショップの袋がオシャレで最高だった。
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松本市美術館は松本城からも近いので歩いて行ける距離である。
海外の方も多く、土日は混雑が凄まじかった。展覧会は3月までなので、草間彌生さんが好きな方にはぜひおすすめしたい。
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まさか熊本から遠く離れた松本市へ行けるとは思わなかったが、松本市美術館を訪れたことでその地の美術館に行くことの面白さを改めて実感した。
そして今年は可能な限り、熊本、九州から遠い場所へ赴き、その土地や美術館を訪れてさまざまなことを見て、聞いて、感じる一年にしたいと思った。