手作りのオーガニック生醤油。
去年の9月はじめに、料理教室の旅行で十勝に行ったのですが、その時に訪問した1軒が「折笠農場」さん。
北海道十勝ならではの大規模農業をされているのですが、有機・無農薬でジャガイモや大豆などを作ってらっしゃいます。
肥料を入れない自然栽培の作付けも増やしてる、農家さんです。
お話を聞かせていただいたのですが、折笠さんの情熱がビジバシ伝わってきました!
十勝ツアーから帰って、この折笠さんの大豆と小麦で作られた「醤油麹」を使った手作りワークショップを開催しました。
1年後に、完成した醤油を持ち寄って味比べをしましょうね、とその時に約束したのです。
このご時世でどうしようか迷ったものの、希望者だけでお披露目会をすることに決めました。
みなさんにお醤油絞りの方法をお伝えするために、一足先に絞ってみました。
コーヒー?
いえいえ、絞る前のお醤油の醪(もろみ)です。
使う分だけ、少量ずつコーヒーフィルターで。
絞るというより、落とす、ですね。
ポタポタと。
2−4人用のコーヒーフィルタ−1杯分で70mlほど取れます。
ほぼ落ちた状態。
醤油麹は蒸した豆と煎った麦に麹菌を生やしたものです。
1年経っても醪に大豆のつぶつぶが見えますね。
この残ったものが「醤油絞りかす」です。
お醤油屋さんですと、重しをかけて圧搾するので、絞りかすはダンボールみたいになりますが、コーヒーフィルター方式だと、柔らかいお味噌みたいな感じ。
この「かす」も大事なのです!
たんぱく質分解酵素などもたくさん含まれていますので、お肉を漬けるとやわらか〜くなります。
このままだとしょっぱいので、私は豆腐と混ぜてディップに。
野菜スティックなどと一緒に食べると、とまりません〜!
そして完成したお醤油。
色味はうすめで、濃口というよりも淡口醤油のような感じ。
香りは、まさにお醤油!(当然ですが・笑)
すっきりした香り。
味見をしてみると、まずぴっと塩味を感じ、その後、まろやかな甘みが口中に広がります。
通常のお醤油は、絞ったあと「火入れ」という作業を行って、それ以上、発酵が進まないように調整します。商品として風味を変えないため、です。
賞味期限が長くなりますし、冷蔵ではなく常温で流通が可能になります。
あとね、火入れすると香りがよくなる、というのもあるのですよ。
でも手作り醤油は、せっかくなので「生」で。
主にかけ醤油として使っています。
生徒さんたちのお醤油はどんな感じかな?
同じ材料で同じ日に仕込んでいても、出来上がりが違うのが、手作りの、発酵食品の面白さ。
お披露目会が今から楽しみです!