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はり灸に恋をした話

鍼灸に恋をしてしまった。

はりが好きだし、灸が好きだし、
一人一人と真摯に向き合う、鍼灸師が好きだ。

はり灸を生活に取り入れることは、今の日本では、メジャーなことではない。

でも私は知ってしまった。

会社で毎日PCと向き合い続けて疲れきっているあの子。
残業が当たり前でいつも帰りが遅いと呟いていたあの人。
まだ若いのにひどい腰痛持ちの友達。
慢性的な肩こりを諦めている先輩。

年を重ねれば、身体からのメッセージは増えていく。

かわいがってくれるじーちゃんばーちゃん。お世話になった床屋のおばちゃん。
いつも心待ちにしてたわらび餅屋のじーちゃん。

今私が思い浮かべた人すべてに、はり灸は、優しく寄り添ってくれる。
はりの刺激が、免疫機能へメッセージを送る。
お灸の暖かさが、身体を、心を、緩めてくれる。

緩んでいく、開放感。
暖かい、の心地よさ。
鍼をしたあとの、息が深く吸える感覚。
身体を、自分を、感じる瞬間。


はり灸の、素晴らしさを知ってしまった。
この素晴らしさを、誰かに伝えたい。
知ってもらいたい。


それはまるで、大好きな彼を、
友達に紹介したい、みたいな。

それはまるで、推しメンの魅力を、
語るとき、みたいな。

そんな感覚。


そう、これは
恋だ。


鍼灸に恋をしてしまった。
はりが好きだし、灸が好きだし、
一人一人と真摯に向き合う、鍼灸師が好きだ。


だから、「次世代はりきゅうレボリューションズ」という団体を立ち上げた。

原動力は、多分、それだけだった。
あとはすべて、きっかけだったんだ。

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