ただひたすらに綴る
10月に、相方と離れることを決意して
11月に、ずっと続けてきたものを手放す決意をして
12月になった。
この2か月はいろいろなことがあった。
新しい、心の底から湧き上がるような暖かい気持ちに出会ったり、
とても、悲しくなるような、すべてを否定されたような言葉を頂いたり、
先の見えない、すがる場所もないもやもやがつづいたり、
そして気づいたら、ウイルスに感染して家にいるしかなくなったりした。
思えば、先に進むことばかり考えて、
今よりもっと心地よい場所を、という気持ちばかり走って、
ゆっくり自分の気持ちを、見る、というか、ながめる、というか、
ぼーっと、感じるというか、
そういう時間も、ちゃんととってなかったのかもしれない。
「今は、書いたらいいんじゃないかな」
と言っていただいてから、結構経った。たぶん。
やっと、書こうかな、という気持ちになれたから、
今の自分を、綴っておこうと思う。
5年前、まだ私が鍼灸学生だったとき、
今まで出会ったことのないタイプの人と出会った。
それまで私は、小学校でいじめられたり、中学校でやんちゃグループにしか居場所がなかったり、高校で保健室登校したりしていたけど、
大学4年間がとても充実していて、とても、満たされていた。
それから入った専門学校で、私はその人に出会って、
その時の自分を、真っ向から否定された。
私が自分の中で、好きだと思っていたところを、
ことごとく、全力で、否定された。
悲しくて、悔しくて、でも自信もなくて、
「私はこのままでは受け入れてもらえないんだ」
という気持ちに、当時の私は支配されていた。
正解がほしかった私は、そのころから自己啓発本を読むようになった。
気になる本を見つけては、読んで、また探して読んで、
とにかく読んで読んで読んで。
すがるようにただひたすらに、読んだ。
私はどんな人間になればいいのか、
どうすれば、受け入れてもらえる自分になれるのか、知りたかった。
でも、結局よくわからないまま、時間は過ぎていって、
卒試も国試も終わって、気づけば、卒業していて、
私はその人といなくてはならない環境から、時間のおかげで解放されていて。
残ったのは、たくさんの自己啓発本と、たくさんのノートと、
その時間の中で植えついていた
「私はこの人生という時間を、なんのために、使うのか」
という、問いだった。
そんなタイミングで、いろいろな出会いがあって、
私は私の時間を、
「鍼灸の価値をたくさんの人に知ってもらうこと」
に使いたい、と思うようになっていて、
『次世代はりきゅうレボリューションズ』という団体を結成した。
相方と二人で、夢や思いを語りあって、
やったこともないことを、一つ一つ、挑戦しながら、
色々な人に、迷惑をかけながら、
時には厳しいお言葉もいただきながら、
時には体を壊したりもしながら、
小さくても一つ一つ、積み重ねてきた。
気づいた時には、はりレボは、私の生きがいだった。
しかしもちろん、時が経てば見えるものは変わるもので、
気づいた時にはもう、たぶん違うものを見ていたんだろう。
相方と語り合えることも少なくなっていって、
活動の中にも生活の中にも、違和感が増えていった。
私は、自分勝手だ。
最終的には、もう一緒にはできない、と、私が決めてしまった。
良くも悪くも、未来ばかり見てしまう自分の、
もっと心地よい場所を、求めてしまう自分の、
決まってしまった心は、もう私にも動かすことはできなかった。
11月になって、はりレボのこの先を決めるのは、
私一人になった。
身勝手な話だけど、今までなんでも相談して一緒に決めてきたことを、
一人でやろうとするのはとても不安で、怖かった。
いろんな人にいろんな形で助けてもらいながら、
今までやってきた2つのことを、11月と12月で、閉めることに決めた。
今、こうやって振り返ってみて思うのは、
私は、自分とは違う憧れを追いかけて、走り続けてきたということ。
「私はこの人生という時間を、なんのために、使うのか」
ということと、
「私の心はどんなことで満たされ、幸せを感じるのか」
は、それぞれどちらも知っておく必要があると感じているということ。
使いたいと思ってることに使っていれば、どんな方法でも幸せかと言えば、
全然そうではないのだ。
社会的に成功することと、私が幸せかということも、
全然イコールではないのだ。
憧れた姿になれることと、私が幸せかということも、
実は、全然イコールではなかったのだ。
改めて一度、ゼロになってみよう。
私を見つめなおして、社会を見つめなおして、
私の、そばにいてくれている人たちを見つめなおして。
私はどんなことに幸せを感じていて、
私はどんな形で社会と繋がりたくて、
私はどんな形で、そばにいる人たちと笑顔でいられるのか。
ついつい、未来ばかり見てしまう私だから、
しっかり今をみて、近くを見て、大事なものを忘れないように。
そしてこれからも私らしく、突拍子もなく、風のように、
軽やかに、でも優しく、温かく、
丁寧に、
生きていきたいと。
今は、そう思う。
最後に、「今は、書いたらいいんじゃないかな」と言ってくれたあなたへ。
書いて本当に良かったです。
いつもいつもありがとうございます。