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かばんの中身を減らしたら心と体が軽くなった

この前、母と出かけていたときのこと。
お買い物をしていたのですが、あちこちお店を見て回るにつれて私は思うのです。
「かばんが重い…」と。


私はリュックサックを愛用しているので、その重みはダイレクトに肩に来ました。激烈に肩が凝るのです。
かばんが重い。肩がめちゃくちゃ凝る。体がしんどい。

その先に待っているのは「外出やお買い物を楽しめない」です。
リュックの紐を肩から微妙にずらし、かばんの重みで疲れた体を引きずって歩きます。加えて肩も凝る。
私はそのときに「帰ったらかばんの中身を整理整頓して、荷物を減らそう」と決めました。


今までにも何度かかばんの中身を見直して荷物を減らす、という試みはしたことがあります。
ですが私なりに「いるもの」「保留するもの」「いらないもの」に分けていくと、「いらないもの」はかばんの底に沈んでいる乾いたコンビニのウェットティッシュぐらいしか出てこないのです。

「かばんの中身を減らす方法」と、そういったネットの記事を読んでみても、そもそもがミニマリストさんが実践している方法だったりと私にしてはものを分別するハードルが高い。
そうやって今までの、かばんの中身を減らし身軽になろうとする試みは上手くいかず、荷物がたくさん入った重たいリュックをなんとなーく背負い続けてきました。


でも、今回はなぜかいつもと気合いの入れようが違うのです。
別に減らした先に大きな目的があるわけでもありません。でも「もうこんな肩こり嫌だ」「かばんの荷物の量でしんどい思いをして外出を楽しめないなんて、なんかおかしい」と強く思ったのでしょう。とりあえずリュックに入っていたものを全部出してみました。




…。私の目には、「これらは全部常に持ち歩くべきレベルで必要なもの」と認識していたのでしょうね。

財布やスマホに始まり、パスケースや手帳、なにかを記録したりお絵描きしたりするなんでもノート、病院でもらうような書類を入れるA4のクリアファイル、食費用の財布や通帳たち、モバイルバッテリーやお菓子、身だしなみポーチや頓服薬やエコバッグなどなど。


「よくこんなに持ち歩いていたな…」と客観的に愕然としたら、「いるもの」「いらないもの」に振り分けていきます。

まず母に「かばん重たい、荷物減らす」と言ったときに受けた「用途ごとの財布は常に持ち歩かなくていい」というアドバイスを真っ先に実践しました。
財布はひとつだけ。食費、日用品代、医療費ごとの財布はその都度登場。通帳もカードがあるから持ち歩かない。なぜかいつも携帯していた印鑑と朱肉も持ち歩かない。

あと、外へ出ても本は読まない体質なので「いつか読むかも」と思って携帯している文庫本も本棚へ。「いつか使うかもと思って使わない」なんでもノートも「いらないもの」へ。同じ理由でいろいろ入っているペンポーチも、ペン1本だけにして「いらないもの」へ。

するとこれだけ荷物が減らせました。



私にしてはかなりの快挙です。手帳となんでもノートをロルバーンダイアリー1冊にできたのでかなりすっきりしたし、もろもろの財布もなくなったので、それだけいつも背負っていた小銭の重みもなくなりました。

実際はここにスマホや飲み物が加わるのでもうちょっと重くはなるのですが、自分に羽が生えたかと思いました。それだけかばんが軽くなったのです。

かばんが軽くなると、出かける、あちこち出かけて歩き回るのが苦ではなくなりました。「かばんが重たくてしんどいからもう歩きたくない」というげっそり感がないのです。そうなるとなんだかワクワクしてきて、お出かけが楽しくなってきました。


実はこの、荷物を減らしたあと「どうしても通帳が要るんだけど、かばんにないからちょっと困ったことになった」ことがありました。今までは当たり前のように持っていた通帳が手元になく、ちょっとした手続きができなかったのです。

でも私は「あー、こんなことになるなら荷物の整理しなければよかった」とはひとつも思いませんでした。むしろ「じゃあ明日出直そう」で完結しました。

なんというか、「日頃使わない荷物をいつか要るかもしれないと持ち続けることは別にしなくていい」ことに気付いたというか「手元になかったらそのとき考えよう」というか。

通帳持ってないどうしよう、とか、もし出先で本を読みたくなったのに本を持ってなかったらどうしよう…とか、そういった「〇〇だったらどうしよう」と思って無駄に備えることはもうしなくてもいいのかな、と思いました。


そんなとき、気に入ったリュックに出会いました。
今までかついでいたリュックよりも1.5周りほど小さいもの。

「これだ!」と思いました。熟考したのち購入したのですが、あの、あれなんですね。知らなかったんですけどかばんを小さくしたらその分かばんも軽くなるので、とにかく軽くなるんですね。新しい世界でした。
そうなると「もっと身軽に動けないか」と思い、またかばんの荷物の見直しをしました。



パスケースにあったICカードは手帳型のスマホカバーに入れたのでパスケースはなくなりましたし、手帳も「ロルバーンダイアリーのボリュームは使いきれない」と思っていたので、持っていた薄い手帳に変え、当初のなんでもノートはA6のメモ帳数枚をトラベラーズノートのジッパーケースにペンとはさみと共に挟んでおきました。

身軽って悪くない。体が軽いと心もワクワクする。そんなことを痛感していたここ最近です。


でもひとつだけ「怖いな」と思ったことがありました。それは自分を取り巻くものを「これは必要か」という見方しかできなくなり、「いらないかどうか」を軸に自分の生活を剪定していく自分の思考回路が生まれるかもしれない、ということでした。


確かに身軽なのはワクワクすることにもなるし、必要なものだけに囲まれたいと思ってる部分が私にあるのも事実です。

でもものって「いるもの」「いらないもの」の2通りだけじゃないとも思うんですよね。「これは必要?ほんとにいる?」と容赦ないジャッジを繰り返して生きていきたくはないですし、そんな自分の思考回路は一番いらないものというか、手放したいものだなと思いました。
ものを大事に。気を付けねば。


というわけで、今の私のかばんは以前の自分に比べるとかなり軽く、心も体も身軽になりました。出かけるのが楽しみです。
「なにが今の自分に必要か」と考え工夫することはやめたくないですが、自分に合ったものの量を見誤りたくないなぁとも思いました。

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