#022:平和学習で「心に残ったことがない」と、子どもが言ったとき
子どもが学校の平和学習で平和公園に行きました。
その日の宿題の日記のお題は
心に残ったこと。
いつもスラスラと日記を書いているのに
なぜか頭を抱えています。
どうしたのか聞くと、
「心に残ったことがないよ・・・」とのこと。
それを聞いた私には、いくつか選択肢が浮かびました。
①ああそう、と放っておく
②「そうは言っても何かあるじゃろ。まずどこへ行った?」と
その日の行動を思い出せるように質問する
③「何か適当に書いておいたら?例えば〜・・・」と
宿題がこなせるようなアドバイス(?)をする
④「心に残ったことがない」という経験自体にフォーカス
数秒待って、このとき私が選択したのは
④「心に残ったことがない」という経験自体にフォーカスです。
「そっか〜。心に残ったことがないんだね。
お母さんには、その"心に残ったことがない"ことが
心に残ったことのように思えるけど、どうかな?」
と言うと、少し戸惑った表情をしていました。
そして、その日あったことを聞いてみると
資料館の展示を怖がっていた様子を見た友だちが
「メガネを外したらいいよ。私と一緒に歩こう」
と言ってくれたとのこと。
近眼なので、メガネを外してあまり周囲が見えないようにして
その子に手を繋いでもらって資料館を歩いたそうです。
それはそれで、そういう経験をしたのだなあと思います。
なぜ、私が「心に残ったことがない」という経験自体にフォーカス
しようと思ったかというと、
キャリアコンサルタントの養成講座で
講師の方が教えてくださったことを
ふと思い出したからです。
ケーススタディでクライアントが「何も行動しなかった」と言ったときのことだったと思います。
で、うちの子は、もしかしたら「心に残ったことがない」という経験をしたのかも?、と思ったのです。
これからも親子の会話がいろいろとあると思います。
つい、時間のパラメーターを過去や未来に動かして聞いてしまいがちですが
今感じていること、考えていること、起きていることにも
意識を向ける接し方をしたいなと思いました。
そうすれば、「では、今からどうする?」と未来に向けた行動の選択が
できる可能性が高まるかなと思っています。
ちなみに、後で聞くと日記には
「自転車のことを書いた」と言っていました!