雪割納豆のあれこれ㉖バリエーションルート、西栗子山。
本日は8月16日(金)、今年も猛暑が続いている。お盆を過ぎると、暑さが和らぎ、朝晩の気温の寒暖差が感じられる季節になるものの、近年はそのような事も言えない状況が続いている。今年はどうなるのであろうか。この季節、雪割納豆の原料である、お米と大豆の収穫が気になってくるのも事実、ちまたでは米不足が聞こえているが、置賜盆地の安定的な収穫を願うばかりである。8月14日、お盆休みを利用して、米沢(山形)と福島の県境にあたる、西栗子山周辺の山々を登ってきた(趣味)。山形百名山に数えられる山も米沢には何か所あり、代表的なものは、米沢の南に聳える吾妻山(西吾妻・東大巓など)がある。米沢周辺はほとんど登っているのだが、西栗子山周辺は初めての山行であった。国道13号線の西栗子トンネルの手前の登り口から、朝7時すぎに出発、比較的ゆくっりとしたペースで登り始めた。この登山道は、最近の登山道というよりは、昔から福島と米沢を行き来する山岳古道にあたる(詳細は詳しい方に)。歩く事2時間弱、県境の明神峠を目指した。行は、沢沿いに比較的緩やかな道が続き、比較的整った道である。途中から鬱蒼と繁茂する薮や樹木を進んでいく。同行したベテランの方が先導をしてくれた御蔭で、私はただただ後ろを歩いていく。先導役の方は、何回もこの道を登っているのであろう、まさにバリ山行。明神峠のある尾根にでるルートは数ルート、頭の中に出来上がっているのである。初めて登った私としては、1人でいったら、多少迷いそうである。そんな事を思いながら、峠へと辿りつた。峠に辿りつた風景は、開発道が広がっていた。南北の尾根は巨大重機が稼働できるほど切り開かれていた。米沢盆地の西側の山々の尾根上でこれほどの開発が進んでいた事に驚愕した。風力発電開発の事前開発にあたり、風力測定をする鉄塔を立てるための開発道だ。もうすでに3塔ほど立っていた。これから風車の建設が10基ほど計画があるらしい。開発が許可されれば、米沢盆地から西側の山々の尾根は、更に大規模な開発が進み、古来からの原風景は変わっていく。深く色々な課題を考える1日となった。自然・風土・文化・歴史とこれまで育まれた大切な事が各地域にはある。もちろん、これからエネルギー政策や地域経済を考える事は重要である。人間1度掴んだ、便利さを簡単に手放すことができない事も理解する。
ただ、これからこの地域の選択として何を選択するかは、市民1人1人が考えて行動するが大切である。持続可能な地域とは何か、社会的共通資本とは何か、社会的費用とは何か、考えなければならない事は山ほどある。一緒に自然・風土・文化・歴史・環境と。地域として、どのエネルギーを選択するかも。本日は、納豆のお話から遠く離れてしまった。ただ、雪割納豆は、地元のお米、大豆を使わせて頂いている。遠いようで身近な事とも言える。
人は見えないところに気が付きにくい。地元の山を登りながら感じた。そして、すべての物事においてバリ山行が必要な時だと。今回もお読みいただきありがとうございます。ゆきんこHPへ