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神話解体新書 古事記 伊邪那美の死

原文
故爾伊邪那岐命詔之「愛我那邇妹命乎那邇二字以音、下效此」謂「易子之一木乎」乃匍匐御枕方、匍匐御足方而哭時、於御淚所成神、坐香山之畝尾木本、名泣澤女神。故、其所神避之伊邪那美神者、葬出雲國與伯伎國堺比婆之山也。

BC12000年頃、北極星ベガが伊邪那美、アルタイルが伊邪那岐。
ベガは全天21の1等星の一つで輝星。
北極星としては抜群の存在感であった。
夜空の道標として、また季節を知るための存在としての意義は大きかった。
織姫と言われる所以がここにある。
夜空に糸をはり、星図の布を織り上げた。
またベガの語源はアラビア語だが「降りている鷲」「木に止まっている鷲」を意味する。
北極星として「木に止まっていた星」が、その地位を失墜し、「降りている星」となったのだろう。
一方でアルタイルの語源はアラビア語で「飛翔する鷲」。ベガの失墜と逆に、存在感を増した。

伊邪那岐の言葉「易子之一木乎」は
子(北)を発見し易い一番の木と言うニュアンスだろう。
枕の方に腹這いて、足の方へも腹這いて泣いた時、
涙から生まれたのが香山の畝尾の木の本に坐す、名は泣沢女神。
ベガの枕の方、足の方は、ベガを基準にした南北線(経度)、東経137度の場所。
時はBC10000年頃、歳差運動により北極星ベガの位置は移動したため、ヘルクレス座ι星が新たな北極星となっていた。

泣沢は水と立、水と尺から構成される。
涙から生まれただけに、水と深く関係する。
起点を東経137度の北に置き、ヘルクレスι星を中心に向かい線を伸ばす。
東から南にかけてウミヘビ座が鎮座する。天円の1/4に相当する。泣沢女神はウミヘビ座を示す。

ウミヘビ座の位置が水の位置を示す。
地理的には、信濃川(千曲川)を指すようだ。
日本一長い川である。

香山の畝尾の木の本とある。
迦具土も「嗅ぐ」で匂いが一つの重要なキーワードになっているが、「香山」とは何が香るのであろうか?
この問題は非常に複雑になるが、硫黄と密接に繋がっている気がする。

信濃川水源地を確認すると甲武信ヶ岳と、長野県側からの支流が合流。
本になっているのは甲武信ヶ岳であるが、ウミヘビ座の尾は奈良井川から出発している。
木曽山脈が香山と解釈していいと思う。
木曽川水系と天竜川水系の分水嶺。
それが泣沢女神であろう。
日本の重要な水源地を知らせている。

神としての位置付けから転落した伊邪那美は、出雲国と伯伎国の境の比婆山に葬された。

この出雲国は飛騨山脈帯(立山)を、伯伎国は戸隠山含めた頸城山塊を指す。
この境に筑北三山がある(四阿屋山、冠着山、聖山)。
冠着山は別名姥捨山。
四阿屋は「あずまや」と読む。
倭建が「わが妻や」と吾妻山で読んだと言われるが、
伊邪那美の埋葬地は、この四阿屋山だろう。
ここから北アルプスが一望できるのが一番のポイントになる。
隠したのは、天体観測技術(方法)だと思う。
これが後々の紛争の種になるが、それはまた後の話。














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